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常識を変えよう! Change commonsense

常識が変われば 世界はもっと広がる

未来へ向かって生きる私たちだから

2012年10月28日 | 日記

未来へ向かって生きる私たちだからこそ・・グランドデザイン【grand design】に基づいた ライフデザイン【life design】が重要になってきます。つまり 結婚や子育て・お仕事・暮らし・老後などの個人的な事象についても、私たち一人ひとりが「長期にわたる大規模な社会全体の未来像」に従った「独自の人生計画を立ててゆかなければならない」ということですが・・

しかしこれまで こういったライフプランについては、たいてい他人まかせで、政治や行政・経済人にメディア、はたまた保険会社の方など、いつも第三者に設計してもらってきたのが常ではないでしょうか。でも ここで留意すべきは、彼らの提案には まず間違いなく“何かしらのバイアス”がかかっているという点かもしれません。

つまり、政治家なら選挙。経済人なら自社の利益。メディアなら広告主。保険会社なら営業マンの成績。というふうに“そこには必ず彼らの利益が盛り込まれている”ので、他人まかせにする行為はすなわち「私たちの益ではなく 提示した側の益を優先させる」ということにもなりかねません。もちろん こういった事には 私たちも薄々感づいてるのでしょうが、だからこそ これまで私たちはいつも“そこそこマシな選択が賢い選択だと思い込んできた”節がある。でも選択って 本当にそれでよいのでしょうか? 

コロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授は「選択にも方法がある」と【選択を科学】していらっしゃいますし、スタンフォード大学のティナ・シーリグさんは「ありふれたものに価値はない」と学生に【デファクト・スタンダードの創出】を求めて日々熱弁をふるっています。彼女たちの描く若者像は、自ら想像した未来を自らの手で創造するといったものであり、誰かの手で作られた未来を何も考えず ただ生きることではないとしています。

しかし「でも」と誰もが考えることでしょう。そういうのは優秀なアントレプレナーたちが習得すべきものであって、一般の人には関係ないと。もし そうだとしても・・前述したように、のちに成長したアントレプレナーたちが提示するものも「まさしく彼らの益に准じたもの」に違いはなく、それを享受する側の益とは成りえないのは同じ。要するに、自身の益は自分にしか作れない! それが現実ということになります。

では、他人まかせにせず 自身の力でライフプランを立てるためにはどうすべきか? それにはまず リスクに対する考え方を学ばねばならないでしょう。IMFのクリスティーヌ・ラガルドさんは「すべてを一度に手にすることはできないのだから、人生のどの時期に何を得るためにどんなことををするか? そういった優先順位を決めるべきだ」とおっしゃっていましたが、まさしく そのとおり。

つまり“人生設計とはトータルで描くものであり、全部を一度に得るために立てるものではない”と明確に自覚しておく。これがリスク・マネージメントの基本になると思われます。これは男性ならば「サラリーマンと経営者のスタンスを一度に叶えるには、出世して取締役になるしかない」と考えるだけでなく、一時期 サラリーマンをやって、その後 退職してから経営者になるといった道筋だってあると想像することだったり、それが女性なら「子育てと家事と仕事の両立ではなく、最初からすべてのバランスを目算して、それぞれの時期で重点を置くべき点を考慮したライフプランを立てておく」といった感じになるかもしれません。


すなわち、選択を単一的にして、その場の状況に応じ臨機応変に生活してるような“行き当たりばったり”はやめて、あらかじめ外枠の大きなガイドラインを設定したうえで、その中身をその都度 詳細化していけるような生き方を学ぶということになりますが、その際には当然「何ためにそうするのか? といった目的」を明確にしておく必要がありますし、同時に「その時期ごとに、どこへ重きをおき、何をしていくのか? という時間設定」も決めておくべきなのです。

もう気づきのように、上記の二点【目的と時間設定】がないと、すべてが その場しのぎの人生で終わってしまいかねません。なぜなら“はっきりしていないものには リスクの取りようさえない” したがって それでは自然発生的に すべてを一度に手にしようとしていることと何も変わらなくなってしまう。つまり“何も決めないことこそが最大のリスク”であり、きちんと自分の人生を自分で決めるために何を学ぶのか? が最も重要になってくるように思われます。

シーナ・アイエンガー/コロンビア大学 ビジネススクール教授。クリスティーヌ・ラガルド/フランスの政治家、弁護士。国際通貨基金(IMF)専務理事。ティナ・シーリグ/スタンフォード大学 アントレプレナーセンターのエクゼクティブディレクター。


2030年の世界

2012年10月20日 | 日記

今から18年前・・・1993~94年頃、携帯電話をお持ちの方は 全体のわずか4%にすぎませんでした。同じくパソコンやインターネットの普及率も、試算によると 当時は12%ほどだったとされています。しかし今はどうでしょう? ほとんどの方の生活の中へ これらは当たり前のように溶け込んでいます。

このように技術の進歩は「その時代には想像もできなかった暮らしぶり」を実現してくれますが、こういった変化は私たちにとって都合のよいものばかりとはかぎりません。ライフスタイルが変われば、当然 社会のニーズも変化する。その都度 仕事も含めたいろんなものが 根底から様変わりするのは避けられない。よって 私たちは「いつまでも このままではいられない」といった現実も見えてくるからです。

もし ずっと以前のままでいたいのなら、環境のほうが勝手に私たちを追い越していってしまうだけ。望むと望まざるとにかかわらず、私たちは過去ではなく 現在から未来へ向かって生きている。ならば 是非とも豊かな想像力を駆使して、来たるべき時代を歓迎しながら暮らしてゆきたいものです。

このように時代を捉えるなら、私たちのスタンスも二者卓越ですよね。環境より先んじて変わるか? それとも 環境に流されて変わるか?そんな迷える私たちのために、ダヴィンチ・インスティチュート代表で 未来学者のトーマス・フレイ(Thomas Frey)氏が重要な提言をされてますが、以下に 彼がトルコで行なった 衝撃的かつ興味深い「技術革新によって2030年までに、いま存在している仕事の50%が消えてしまう!」というスピーチから抜粋してご紹介いたしましょう。

技術の進歩は目覚しく、その影響はあらゆる分野に及んでいます。そして、技術革新によって多くの仕事が機械化・自動化されて、将来 人間の仕事はなくなっていくのです。2030年までに技術革新によって全ての仕事の50%が消滅します。以下に 社会の変化と「消える仕事」「新しい仕事」をまとめてみました。

●自動車産業 運転は 時間・エネルギー・お金の無駄です。また、自家用車の稼働率は現在も10%しかありません。しかも毎年500万人が交通事故で死傷しています。しかし “自動運転車” によって これら全てが解決します。未来では、自動運転車によって輸送技術が格段に進歩し、自動車の台数自体が減少します。すでに グーグルは自動運転自動車を開発しているのです。



●製造業 立体的なものを製造できる3Dプリンター技術の進歩によって、これまでのようなネジでとめたり溶接したり、塗装したりという仕事は不要となります。また、大企業にしか作れなかったものも、中小企業でも製造可能となり、あらゆるものが3Dプリンターで製作されるようになるでしょう。これは自動車や機械などは言うに及ばず、衣服などを扱う軽工業から建築などの建設業、あるいは食品産業といったあらゆる産業で応用可能です。また、この3Dプリンター技術によって「店で商品を選んで買う」という概念も消えさり、未来ではネットでボタンを押せば、工場で自動的にあなたのサイズにピッタリの製品が必要な数だけ作られて配送されてきます。そのため、ほとんどの製造業者と小売業者の仕事はなくなりますが、そのかわり製品の設計やデザインなどの需要が拡大するでしょう。



●ロボット 人間の労働を代替してくれる機械装置ロボットの分野では、日進月歩の開発が進み、より複雑でより多機能なロボットが多く生み出されています。それらは最終的に、人間の仕事の全てを行ってくれるようになるでしょう。高性能ロボットの開発によって、ほぼ全ての物理的な仕事をロボットが行うようになり、人間の仕事は精神的、知的なものだけに集中していきます。



●電力業界 現在の発電は、高価なうえに非効率で一方向へのエネルギー供給しか行えません。しかし2030年には、エネルギー供給源と消費施設をもつ 小規模なエネルギー・ネットワーク「マイクログリット」が普及することで大規模な火力発電所などは消えてしまうでしょう。「マイクログリット」でのエネルギー供給は分散型電源であり、太陽光発電、風力発電、バイオマス発電、コジェネレーションなどの組み合わせですから、発電会社や電力輸送網を維持・運営してきた会社の仕事はなくなります。

●学校教育 インターネット上にある教材で学習し、自力で勉強できるようになりますから学校はなくなります。このシステムが普及すれば、これまでのような画一的な授業は不要となり、体系化された学習システムを、生徒たちは教師ではなくコンピュータから学び、専門的で複雑な問題だけを専門の教師から習得するようになるでしょう。また、わざわざ高い授業料を払って学校に行かなくても、同じ内容を低価格で享受し、自分には必要のないくだらない授業を聞かなくてもよくなります。未来では、これまでのように一方的に教え込むような仕事はなくなり、学習する人間をサポートする仕事のみが必要となります。

これら以外にも新しい技術が生まれることで、より多くの仕事は消え、その代わりに新しい仕事も生まれてきます。このように あらゆる技術革新は、単純な仕事を真っ先に消し去ってしまうでしょう。しかし問題は、職を失う人の多くが これらの単純労働の従事者なので、今後は 労働の需要と供給をいかにして一致させるか?といったことが大きな課題となるに違いないという事。まさしく技術革新によって「人間の再定義」が迫られているのかもしれませんね。また、ここに挙げた多くの技術は【将来実現しそうなものではなく、すでに実現しているもの】であり、今後も研究されていけば、上記のような形になる可能性がきわめて高いのです。だから もっと未来と対話しましょう! 未来は人々の頭の中で形作られます。そして、まさに人々の対話の中で未来は交換されていくのです。そして、それらがより活発になれば 未来創造はそれだけ加速していくでしょう。もしかすると、一番変えるのが難しいのは人間の意識なのかもしれません。

いかがでしょう? これらが【すでにある技術】そして、その延長線上に ほとんどの仕事がなくなってしまうということ。現時点でも十分に想像できる“フィクションじゃない未来” があるわけですが、人の再定義とはいかに? 人間の意識を変えるのは困難なこと? いやいや逆に、じつは一番変えるのがたやすいのも人の意識といった解釈だって出来るのかもしれません。