かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

がんになったときに必要な行動

2023年01月06日 | Angels' message
がんについての質問(T小6年)~がん予防教室実施後に寄せられた質問~

Q:がんになると、からだにどんな変化がおこるのか?
A:がん特有のからだの変化(症状)というのはありません。熱、せき、だるさ、食欲がない、痛い、やせる、ふとる・・・いろいろな症状が出る可能性があります。症状だけでは、がん以外の病気とのくべつがつきません。

Q:がんがなおる確率
A:がんの種類によって、なおりやすさにちがいがありますが、ほとんどのがんは、早い時期に見つかれば、90%以上なおります。

Q:がんの治りょう法はどんなものがありますか?がんを治す薬ってあるのですか?
A:がんの治りょう法は、おおきくわけて4つあります。①手術、②放射線治療、③抗がん剤、④緩和(かんわ)ケアです。これらの方法を、時には組み合わせて治りょうをします。

Q:どうしてがんを見つけるのがおくれると、治す確率が低くなるのですか?
A:時間がたつにしたがって、がん細胞が増え、まわりにしみだすように拡がっていったり、血液やリンパ液にのって、はなれた場所にある内臓に転移したりします。そうなると、がんを完全に消し去るのはむずかしくなります。

Q:一度がんになったら、またがんになることがありますか?
A:あります。同時に別々の場所に、がんが複数個みつかることもあります。長年タバコをすってきたせいで、遺伝子が変化してしまっているためという説があります。

Q:がんを治りょうして5年後にまたがんになったら、そのときも治りょうするんですか?
A:いったんなおったと思っていたがんが、何年かたってからまたできたり(再発)、別の場所に出てきたりすること(転移)もありますし、最初とはまったくちがう第二のがんができることもあります。いずれにしても、きちんと検査をして、もっともよいと思われる治りょう法を考えます。

Q:がんを予防していても、がんになる確率は?
A:日本人は二人に一人が生涯で一度はがんにかかっていますが、ある研究によれば、がんにかかった人のうち、男性では43%、女性は25%の人たちは、タバコをはじめとしたよくない生活習慣や感染(肝炎ウイルスやピロリ菌、ヒトパピローマウィルスなど)が原因でがんになったと思われます。ということは、男性がん患者さんの約半分、女性がん患者さんの75%は、生活習慣以外のことが原因でがんになっている可能性があります。

Q:がんになったときに必要な行動
A:信頼できる正しい情報を得ることです。ネットにはウソの情報もたくさんあふれています。担当のお医者さんとよく話をして、わからないことはきちんと質問することも大切です。

Q:動物もがんになるんですか?
A:犬や猫も人間と同じように、がんにかかることがあります。早期発見できるように、ふだんからペットの様子をよく観察して、何か変化があれば、早めに獣医さんにみてもらいましょう。

Q:がんにならない食べ物
A:これを食べていれば、がんにならないという食べ物はありません。バランスの良い食事を心がけましょう。

Q:がんは全部で何種類あるのか?
A:がんは細胞が悪性化して増える病気なので、からだのあらゆるところにできる可能性があります。また、それぞれの部位にできたがんについても、がん細胞の種類によって、いくつかに分類されますので、それら全部を数えていたら頭が痛くなるのでやめておきます。

Q:がんが最初に見つかったのはいつですか?
A:2000年以上前のミイラから、がんが見つかっています。がんの研究を最初に行ったのは、紀元前の古代ギリシア時代のヒポクラテスという医者です。世界で初めて人工的にがんを発生させる実験に成功したのは、日本の山極勝三郎という医者で、今か100年ほど前のことです。

Q:がんによって死んでしまった人は、何人くらいいるのですか?
A:亡くなった方のうち、全体の約33%の方が、がんが原因で亡くなっています。2021年にがんで亡くなった方は、日本ではおよそ38万人いらっしゃいます。

Q:がんはどのくらいいたいですか?
A:がんは必ずしも痛いとはかぎりません。がんにかかっていても、まったくなにも感じない(無症状)こともあります。つらい症状がある場合には、てきせつなかんわケアを行って、なるべくふつうの生活がおくれるように治りょうします。


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