かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

アフターコロナ

2021年11月08日 | おんがく
文化の日、コロナ禍以降、初めて演奏会を聴きにいった。
地元ホール主催のクラッシック音楽会。
若手演奏家(Pf,Vn,Vc,Cl)のソロ曲中心に、アナウンサーと元演奏家が司会進行するというプログラム内容。

司会の元演奏家は昔からメディアに多く出ていた人で、主演したタバコのテレビCMが忘れられない。

本番開始前に「前説」と称して10分ほどしゃべっておいでであったが、音楽に関する話ではなく、話としても全くお粗末な”まくら”で、こちらはほぼ2年ぶりの生の演奏会であったというのに、おかげでワクワク感が削げられた感じだった。

本番が始まってみれば、若手演奏家達も、大ホールでの演目らしくない小品ばかりを選曲し、表面だけつくろったような演奏で、情熱も喜びも伝わってこなくて、とても残念に思った。
まあ、リハビリとしては適当だった・・・と思うことにした。


一緒に行ったOさんはひとまわり以上年下の職場の同僚で、音楽仲間でもある。
彼女はクラリネット吹きで、以前、院内音楽会で、モーツアルトのクラリネット5重奏を一緒に演奏したし、私が体調を崩したときには、色々と助けてもらい、大切な朋友のひとりである。

アマチュアの管楽器奏者の多くは、吹奏楽畑での活動が主であることが多い。
彼女も現在市民吹奏楽団に所属しているが、指導しているプロオケのフルート奏者に影響されてか、今度、オペラを観にいくことにしたという。

「オペラのS席買いました!何を着ていけばいいですか?」

きけば、ホールは新国立、演目は蝶々夫人という。
オペラ入門としては、良い選択だと思う。
私のオペラ観劇デビューも蝶々夫人で、学生オケを通して知り合った若手指揮者が副指揮者を務めた舞台に誘われたのがきっかけだった。

クラッシック演奏会やオペラは、チケット代も客の年齢層もいずれも高いので、着飾ってかしこまっている人たちが集まっているイメージがあるかもしれない。
けれど、むかーしに比べれば、若い人、場合によっては子どもをターゲットにした気軽な演奏会が増えたし、それに伴って観客の服装もかなりカジュアル化している。
観客層拡大のためには良いことだけれど、ホールに出かけて楽しむというのは非日常の出来事であるし、せっかくなのでお洒落をしたいと思う。
とくに、コロナ禍を経験したあとは・・・。

先日、同劇場のバレエ「白鳥の湖」の公演の際には、バレエダンサー達へのアンコールの拍手が20分鳴りやまず、件のフルート奏者含むオーケストラピットにいたオケ団員達は帰るに帰れず、辟易したという笑い話を伝え聞いた。

けれど、そりゃあそうだろうなあと思う。
この日を長く待ち望んでいたのだ。






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