ネットでジュネーブで開かれた国連の記念コンサートを聴いた。
今では珍しくなくなった無観客での演奏会。
ソリストはドイツのチェリスト、ダニエル・ミューラー・ショット。
パソコンで、安いヘッドフォンではあったけれど、思いがけず感動して泣いてしまった。
無観客だからなのか、これまでのホールでの演奏会のライブ映像とは違ったカメラワークに気づいた。
何本かのマイクがステージ上に置かれてあるせいなのか、ステージの板から跳ね返ってくる音や、ソリストや指揮者の息づかいも聞こえてきて、オーケストラのなかで自分が演奏しているときのことが思い出されるサウンドに心震えた。
指揮者とソリスト、そして管楽器演奏者以外は演奏中もマスクを着用。
つい半年前には想像もしていなかった、異様ともいえる光景だ。
けれど、ざっくりとした物言いしかできないのがなんとももどかしいけれど、人類の進化の一瞬に立ち会っているといった感慨深さがあり、そこには絶望よりも希望が見える演奏会であったと感じた。
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