今回も関根朔太がらみの話。正確にいえば、関根朔太の絵か。そして、やはり各務亜樹良もつきまとってきます。保呂草さん、本当にだんだんヤバくなってきてますよ…。
以下、ネタバレありです。
この、色男め!!(笑)。あーもうすっかり騙されましたよ。エピローグを読むまで思いもしなかったさ。エピローグの途中で、ようやく「もしかして…」と思ったくらいです。何かはあると思ってたけど、まさか保呂草さんだったとはねぇ。でも、言われてみれば確かに…。何でそう思わなかったんだろうと思うくらいで。わかった人は多いかもしれませんね。
羽村さんという人物は初めからいなかった、という方向になったとき、どうにも腑に落ちなくて、悶々としてたんですよね。じゃあ、ずっと延々と妄想コイバナ(笑)を読まされてたってことなのか? と思って…。あんなに 丁寧に詳細に書いておきながら、全部妄想でしたなんていったら、本当におさまりがつきませんって。どこかにいるんじゃないかと思ってたけど、まさか保呂草さんだったとはねぇ(二回目)。
梨枝さんが離婚して、子供もいたというのも驚きでした。明寛と昔つきあっていて、そのときに何かあった…というくらいかと思ってたんだけど。でも、わかったとき妙に納得してしまいましたよ。紅子との会話がようやくしっくりきました。紫子との会話も。
で、本物の羽村さんはどうなってるんでしょうか。ただ、保呂草がそういう人物を利用しただけなんだとは思うけど、ちょっと気になります。
紫子は…本当に不憫です。不憫なのに、それが紫子らしくて可愛いなぁと思えてしまう。プロポーズだのなんだの、けっこう妄想が爆走してて、「ない、それ絶対ないから!!」とか激しくツッコミ入れつつ読んでました。しかし、この本を書いたのが保呂草だと思うと(そういう設定)、なんか笑えるんですけど! 保呂草に首ったけな感じに書かれてますが、実際 は「そんなことまで思うてへんよ!」かもしれないですね。もっと妄想してる可能性もありますが(笑)。
私も紅子同様、保呂草さんはやめなさい派なのですが、今回ばかりはほんのちょっとだけ夢を見させてあげたかったなぁと思ってしまいました。何もないにしろ、せめて普通にふたりで船旅くらいは。
紅子の潜り込み作戦はすごかった。けど、そのあとの片平に対する態度はもっとすごかった! めちゃくちゃお嬢様!! こういうのを見てると、本当に瀬在丸家というのはすごかったんだなぁと実感します。没落した今でも忠実な僕という感じですから。こういう人があちこちにいるのか…。
関根朔太の自画像は、何か仕掛けがあるのかと思ってました。いつかのモナリザみたいに、一見してはわからないけれど、ある見方をするとわかる、みたいな。普通の絵画には見えないので、探せなかったのかと。でも、普通に絵画だったんですね。でも、描かれた内容に仕掛けがあったと。“関根朔太”に届けるところは良いですねぇ。保呂草は金のために泥棒やってるわけではないことがよくわかりました。趣味みたいなものか。
おみやげのレリーフを買ったとき、すでにそういう使い道を想定していたのですかね? 大きさってあの時点でわかってたのかなぁ。亜樹良に聞いていたのだろうか。あ、亜樹良がボナパルトの妻ってことはないよなぁ? でも、ビジネス上の取引で妻になってるということだったらありえるかもしれないけど。何気に白人黒人のボディガードコンビが好きです。亜樹良のこと、怖がってます(笑)。
七夏と立松のコンビはけっこう好きです。恋愛に発展することが絶対なさそうなところがいいのかも(笑)。
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