望むと望まぬとにかかわらず、苦しまねばなりません。善い盗賊のように苦しむ人もあり、悪い盗賊のように苦しむ人もあります。二人共に苦しむのは同じです。しかし、一方は、自分の苦しみを功徳のあるものにすることを知っていました。彼は償いの気持ちでこの苦しみを甘受したのです。そして、十字架に釘付けられ給うイエズス様の方に頭を廻して、主の口からあの美しい言葉を聞いたのです。「汝、今日我と共に楽園にあらん」。これに反して、悪い盗賊は、怒号を発し、呪いをあげ、冒涜の言葉を吐きながら、見るも恐ろしい失望の中に息を引き取りました。
聖ジャン・マリ・ヴィアンネ
聖ジャン・マリ・ヴィアンネ