聖デメトリオ殉教者 記念日 10月 8日
テサロニケのデメトリオは歴史と伝承の偉大な「軍人の聖人」の一人である。彼は多くの弟子達を信仰の為に必要ならば殉教するように励ました。ある時ネストルという人はガレリアヌス皇帝の率いる剣闘士と戦うために闘技場に投げ込まれた。不幸にして、ガレリアヌス皇帝の選手はネストルに殺されたので、怒った皇帝はネストルばかりでなく、彼の教師デメトリオまで捕らえて死刑にした。これは4世紀の出来事であった。
デメトリオ殉教者はたくさんの奇蹟で有名になったが、特に注目されたことは。586年スラブ人たちの攻撃からテサロニケを守ったことであった。スラブの侵入者の数はテサロニケ軍の守備兵よりもずっと多かったが、それにもかかわらず彼等は敗北して逃げ去った。力強い軍隊が来て、その司令官はきらびやかな軍装に身を固めて白い馬に乗っていた、とスラブ兵たちは語った。市民達は、この超自然的な司令官は確かにデメトリオに相違ないと思った。
デメトリオの遺骨を納めた精巧な銀メッキの聖遺物箱は、アトス山上の修道院に今も保存されている。