今日、聖母は私達全てに、この同じ勧めを繰り返しているように思われる。そのわけとして、かくも激しく厳しく人々を苦しめ、民族と国家とを悩ます全ての不幸の根源が、多くの人々が「活きている水の源を棄てて、水溜めを掘ったこと、すなわち水を保つことのできない破れた水溜めを掘ったこと(エレミヤ2:23)」、そして唯一の「道であり、真理であり、生命である(ヨハネ14:6)」御方を棄てたこと、主としてこのことに原因しているのはまったくもって明らかである。
だから、もし誤ったのであれば正しい道に戻る必要がある。もし誤りの暗みが心を覆ったのであれば、ためらわず真理の光で散らさねばならない。もし、真に死であるところのあの死が精神を占領したのであれば、イエズス・キリストに源を発するゆえに決して没することを知らない生命、天国の生命を、渇くが如く確かに捉えねばならない。この逐謫の地において信頼心を以って忠実に彼のあとに従うならば、彼と共に天国で確実に永遠の幸福を楽しむことができる。
教皇ピオ12世 回勅『輝く栄光の冠』(FULGENS CORONA GLORIAE) 1953年12月8日 童貞聖マリアの無原罪の教義宣言からの百年祭として「マリアの年」と祝うために