CASA 地球温暖化の国際交渉

地球温暖化に関する国際会議の開催期間中、現地から参加レポートをお届けします。

COP14に参加して

2008年12月11日 | COP14参加者日記
COP14に参加して    東京工業大学大学院 井口 正彦

 12月7日から12日までの間、ポーランド・ポズナンで開催されたCOP14に出席しました。私にとっては初めてのCOPへの参加でした。今回参加してみて、今までCOPに対して抱いていたイメージとは全く違う印象を沢山受けました。

 第一の感想は、いろいろな人から聞いていたとおり、COPは「big festival」という事です。今回の会合には一万人以上が参加し、会場も場所を探すのに迷ってしまうほど広いのに加え、目を引くような展示品が沢山設置され、中には「I don’t need money, I need a change(お金は要らないよ、代わりに変化《changeにはお釣、という意味もある》が必要なんだ)というメッセージボードを持った白熊の展示物や、温暖化問題解決の必要性を歌に乗せて踊る人たちなど、様々です。

 交渉と平行して行われるサイドイベントは様々なものが開催され、時間が許せばすべてに顔を出したいくらい興味深いものばかりです。このサイドイベント、殆どのものは終わった後にコーヒーとクッキーを用意してくれています。この場は、運がよければ発表者の人たちや関係者をつかまえて話を聞く機会を得ることが出来たりする、大切な情報源になります。

 第二の感想は、やはり実際の国際交渉に参加し、各国の発言をその場で聞くのと、日本にいて合意された文章のみを読み上げるのとでは全く面白さが違うということです。私は普段、大学院生として気候変動問題に関する国際的な動向や国際交渉を追っているのですが、今回、実際の国際交渉(AWG-LCAのコンタクトグループなど)に参加し、各国の発言によって明日の国際交渉がどのように変化し、それが今後の国際交渉の行方を決定付けているのだと考えると、この場で各国代表の発言を聞けることに感謝するばかりです。

 今回の交渉において、AWG-LCAとAWG-KPの議長提案がどのように変化していくのか。大いなる興味を持って分析をしてきたいと思います。


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