世界に在りて君は何を思うのか？

つきあい始めて２年半近く経ち、
独り暮らしをやめ１０ヶ月近く経ち、
彼女さんの誕生日も１０月１１日と近づくと、
何かに追いつめられるように、俺は一つの決断を迫られていた。

「結婚・・・か」

実家に戻った頃から色々と考えてはいたんだ、
何故結婚したいのか？結婚するべきか？いやそもそも結婚なんて出来るのか？
数知れない脳内会議も回数を重ねることにそれは精神論へとシフトされ、
何が何だか分からなくなり、結局の処考えるだけ無駄といういつもの結論に落ち着いていった。

女性って良く３０までには結婚したいとか、年齢と結婚の適齢期を気にするジャン？
そうじゃないかもしれないけど、俺はそう思うのよね。
やっぱ付き合っている以上結婚に対する一応の考えを伝えなくては、
今までと変わらないただの付き合いだけが永遠と続いてしまう。
と、言うのが二年半近く経った俺の考えだった。
そしてそのタイミングは彼女の誕生日、この時が一歩踏み出す好機だと俺は考えていた。

―――――１０月６日
来るべきシチュエーションを用意し、この日一行は久しぶりに都内へと繰り出した。
なんだかんだで、浅草に行くことになって、
なんだかんだと、歩いて食べ回りｗ
なんだかんだと、目的地の六本木ヒルズへとやってきた。

ヒルズはまぁ俺が行きたいと行ったんだけど、
目的は森ビルの展望台で夜景でも見ながら、
細いグラスに入ったカクテルを飲みつつ、
指輪を沈めたカクテルを彼女に差し出すみたいな・・・。
まぁ展望台にバーなんかないし、指輪も用意していないし、そもそも指のサイズも知らないしｗ
はい、俺の妄想です。

実際は俺がヒルズに行きたいと良いながら、
目的もなくフラフラしてて、結局何がしたいの？っと彼女さんに業を煮やされ、
まぁそれもそうだなと、実は夜景でも見ながら話したいことがある、
と伝え森ビル５２階展望台へとやってきた。

やはり、ここの展望台は広くて窓も非常に大きくいいね。
以前来た時はクリスマスシーズンだったか、凄い混んでいたが、
この日は空いているとは言えないがまだ７時ぐらいだったけど、
それにしてはそこそこ入っていたんじゃないかな。

少し歩き、新宿側のちょっとしたテーブルがある場所に落ち着くことにした。
ちょっと先に新宿ビル群が賑やかそうに見える、綺麗な場所だ。
ちなみに真下は青山墓地ｗｗ
まぁ結婚は人生の墓場って言うしな、これもあり・・・なのか？ｗ
ちょっと飲み物買ってくるわと、席を外した。
微妙に緊張してきたｗ
フレッシュジュースを売っている場所があるんですね、
いくつものフルーツを好みでミックスしてくれるのだが、
スタミナ・２日酔い・パワー・ダイエットなど体調に合わせたお任せのミックスもある。
ここは・・・リラックスだな、ストロベリーベース＋マンゴー＋ヨーグルト、ミックスだった。
まぁ全く持って余談だったが、何かを話す時飲み物があると一息付けて助かる。

そんなわけで、飲み物をすすりつつ、いい加減話を始めることにする。

「話して言うのは、結論から言うと結婚の事なんだけどさ、Ｎは結婚の事ってどう考えてる？」
なんていうかその・・・良い切り出し方がなかったんだよ・・・。
「結婚？ん～・・・」
と、困った様子、まぁいきなり聞かれてもそれもそうか。
「これは私の結婚に関する考え方を聞く場なの？」
こういう風に書くと、とてもツンケンした子に感じますが、
実際そうです。
まぁ死亡フラグが立ったところで、これは確かにそう思われても仕方ないし、
とりあえず、会話のアクセルは入れたのでここからギアを上げていくことにする。
「いや、そう言うわけじゃないよ。
付き合って二年半ぐらい経つしね、独り暮らしをやめてからずっと考えてたんだよ。
愛とか正直良く分からないけどさ、いつもＮのことは考えてるし、いつでも結婚したいとは思ってるよ、本当に。
それはまぁさ、むかつくこともいっぱいあるけどねｗ
でも、むかついたりする事ってのはお互いあるだろうし、
そう言うところも含めて愛してるんだと思うよ。」
とかなんとか、こんな感じのことを話していたら、
突然きれ～い、とか言いながら人が集まり出す始末ｗ
落ち着いた雰囲気なんてとてもありませんでした、これは失敗ｗ
こんなところで話してたら、周りに聞かれて、
「幸せにしてやれよ！」「おめでとう！」「頑張れよ！」
とか声かけられて拍手喝采とかなったら一大事だなｗ
とか、笑い話しつつ、話を戻そうと思ったら、
なんか夜景のことで話が脱線したり、真面目な話してるのになんかｇｄｇｄｗ
「でも、今たとえば明日籍を入れるとか実感ないな」
うん、そこ俺もないんだよなｗ
今日俺が話したかったのはプロポーズというわけではなく・・・。
「うん、俺もそう思う。
本当はねそれは結婚しよう！みたいな、のも考えたんだけどなんか違うなって思ったんだ。」
「違うんだｗ」
「今まで結婚に関する事って、お互い話し合ったことがなかったじゃん。
俺はＮの事を幸せにしたいし、俺もＮと居ることで幸せになりたい、
もしＮが俺と同じ気持ちなら、これから先は結婚と言うことについてお互い真剣に色々考えていきたいなと、
今日はその事に関する答えを聞きたかったんだ。
まぁなんか半端だけど、半分プロポーズみたいな、そんな感じかな。」

決まった・・・俺かっこいいいいぃぃぃぃぃｗｗｗ

と、まぁちゃかしたがｗその後色々ちゃかしつつ、
良い雰囲気になりつつｗ
頑張っていきましょうかと、そう言うことになったわけですよ、はいｗ

まぁ本当そうだな、実際じゃぁ考えていきましょうとは言ったものの、
具体的に何を？何時までに？というところがぽっかりで、
でも彼女さんも言っていたが、今まで曖昧な線だったものが、
一つの大きな線に乗り始めたような、そんな感触を確かに感じる事が出来た。

本当これからだな～さてどうなるか―――――




世界に在りて君は何を思うのか？