ケアトリハ

介護とリハビリの仕事をしている方、目指している方、介護やリハビリってどんな世界なの、という方に読んでいただきたいです。

●● オムツしているから大丈夫? ●●

2016年11月09日 | 介護
介護の仕事で大変なことの一つに、排泄介助があります。
トイレは一人で済ませたいものですが、ご病気やケガのために介助が必要になる
場合もあります。

その場合、トイレでの排尿や排便の介助をしてもらったり、時にはオムツを当て
られて、ベッドの上でオムツ交換をしてもらったりする必要があります。
お体が不自由になっただけで理解はしっかりできる方でしたら、恥ずかしい気持
ちや情けない気持ちでやりきれないことでしょうね…。

以前、介護老人保健施設で介護士として働いている時、とあるご利用者さんが「ト
イレに行きたいんだけど…」と介護スタッフに声をかけている場面に出くわしまし
た。
その際、その介護スタッフはその方がオムツをしていることを知っていたため、
「大丈夫ですよ、オムツをしていますから…」と、飛び切りの笑顔でそう言い、
そのまま忙しい業務に戻っていきました。
そのご利用者さんは困ったような顔をして、その場に取り残されておりました。


「誰」が「大丈夫」なのでしょうね^-^;
おそらくその介護スタッフにとっては、「失禁(おしっこをもらしてしまう)が
あった場合、その方の着替えなどをすべて行わなければいけないが、オムツをし
ていれば衣類にまで広がることがないため、早期替えをしなくても『大丈夫』で
す」という気持ちのこもった「大丈夫ですよ」だったのでしょうね。

当のご利用者さんから言わせれば「私は全然大丈夫じゃないです。オシッコをオ
ムツにしろと言いますが、出した後の生温かい、汚い、あんな状態でそのあとも
過ごさなきゃならないなんて、とんでもないです!」というお気持ちだったでしょ
うね。

そのあと、そっとそのご利用者さんにお声をかけ、トイレへご案内しました。

もちろん、介護の仕事は忙しいのですが、どこに時間をかけて、どこの時間を
効率よくこなし、何を大事にしていこうとしているのか、スタッフの皆さんが
話し合って気持ちをおおよそでも、統一しておきたいものですね。







最新の画像もっと見る

コメントを投稿