ケアトリハ

介護とリハビリの仕事をしている方、目指している方、介護やリハビリってどんな世界なの、という方に読んでいただきたいです。

足の筋力を簡単に測る方法

2020年02月20日 | リハビリ・医療
皆さんは、ご自分の「足の力(筋力)」をご存知ですか?

病院で働いていますと、患者さんの足の筋力は、比較的頻繁に測定します。
専用の機器がありますから、簡単に筋力が測定できます。 その結果の数値を患者さんの体重で割ると、目標としたい「筋力/体重比」が算出できます。
一般的に、普通の日常生活を過ごしていただくためには、「筋力/体重比」で計算すると、0.5程度(体重の50%程度の筋力)が必要とされています。 病院で患者さんに元気に歩けるようになる時の目標値として、まずは0.4(体重の40%程度)を目指していただきます。

しかし、病院に入院したりケガをして外来で通院したりした経験がない場合、筋力を測定する機会はほどんとありません。
そこで、足の筋力を簡単に測るための方法として、山本先生、村永先生らは「立ち上がりテスト」という方法を報告されました。

方法は簡単です。

①高さ30cmの台に腰かけて、両腕を組み体を前に傾けた状態で、両足で勢いをつけずに立ち上がることができたら、「0.35(体重の35%程度)」の筋力があると考えられます。
②高さ20cmの台に腰かけて、両腕を組み体を前に傾けた状態で、両足で勢いをつけずに立ち上がることができたら、「0.45(体重の45%程度)」の筋力があると考えられます。
さらには、
③高さ40cmの台に腰かけて、両腕を組み体を前に傾けた状態で、片足で勢いをつけずに立ち上がることができたら、「0.60(体重の60%程度)」の筋力があると考えられます。

いずれも、立ち上がった後で、その姿勢を3秒間静かにキープする必要があります。 勢いをつけてはいけません。

私達理学療法士は、筋力測定のできる機器がない場面では、この方法を使用させてもらったりしています。
皆さんも、一度お試しください^-^

ただし、「転倒」にはくれぐれもご注意くださいね。
そもそも、片足立ちが難しい方は、③の方法は控えていただいた方がいいと思います。

現在、ご自身がどの程度筋力・体力があるのか、測定してみるとよいでしょうね。
また、30cmの台から両脚で立ち上がれなかったとしても、運動を継続することで2~3ヶ月後に再度チャレンジして、立ち上がれるようになれば、運動の効果として判定できるでしょうね。

いつまでも元気なお体を維持していきましょう^0^