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ケアトリハ

介護とリハビリの仕事をしている方、目指している方、介護やリハビリってどんな世界なの、という方に読んでいただきたいです。

転んでも骨折しないためには?

2020年02月26日 | リハビリ・医療
厚生労働省の「平成28年 国民生活基本調査」によると、「転倒・骨折」は、主な原因の第4位になります(厚労省の報告書類に飛びます)。



若い頃はおもいっきり転んでも手足を擦りむいた程度で済んでいたのですが、歳を重ねるとおもいっきり転ぶ…なんてことを想像するだけでも恐ろしいものですね。
高齢者に多い骨折は、足の付け根(大腿骨頸部骨折)、手首付近(橈骨遠位端骨折)、背骨(脊椎圧迫骨折)といわれています。 いずれも転倒がきつかけになるいずれも転倒がきつかけになることが多いです。

ところで、転倒しても必ず骨折する訳ではなく、高齢者であっても頻繁に転んでいるのに骨折されない方もいらっしゃいます。 転ぶのが上手な方もいらっしゃるのでしょうか^-^? 
私の祖母のスーザンは、大腿骨頸部骨折を受傷してから、ほとんど寝たきり状態になり、その後数年は自宅で介護していましたが、2016年に亡くなりました。 寝たきり状態になったきっかけが転倒による骨折でしたが、それ以前もよく転んでいました。 けれどその頃は、骨折することなく、下手をすると転んだことすら隠していたと思いますので、私達家族が分かっている回数以上に転倒していたかも知れません(^-^; 
そのスーザンが骨折を伴わずに転んでいた時、まるで転がるように静かに転んでいました。 そばで見ていて「うまい転び方だなぁ…」と思っていました。

お若い頃に柔道などの武道を行っていた高齢者は、きっと転ぶのが上手なのかなぁ…? と素朴な疑問を持っていました。
なので、先ほどインターネットで調べてみました。 転倒による骨折を予防するのに、「転ぶ練習」をすることがあるのか? あるとしたら、どんな風にやってるのか? 

ありました^-^
ブレンダ・グローウェンという女性の博士が2007年や2009年にかけて報告していました(学生さんや理学療法士さんなど、興味がありましたら論文をご覧ください)。

簡単にお伝えしますと、柔道などで行う受け身の練習を高齢者に行っていただき、その前後で、わざと転んだ際に太ももの横にある大腿骨大転子という部位(転倒の際、ここが床にぶつかり衝撃を受けます)にかかる衝撃度を調査しました。
受け身の練習を行った前に比べ、後の方が衝撃が減少していた、というのがグローウェン博士の報告でした。 まだ詳細なところまで読めておりませんが、面白そうなのでじっくり読んでみたいと思います。 苦手な英語の論文ですが…(^-^;

転倒・骨折は、予防さえできれば要介護状態を回避できると思われます。 ぜひぜひ、転ばない機能や能力を維持しましょう。 せめて、転んでも骨折しない、ただでは起きないような状態にもなっておきましょう^-^

「立ち上がりテスト」に引き続き、「2ステップテスト」をご紹介します

2020年02月24日 | リハビリ・医療
前回、「30cmや40cmの台から立ち上がれるか」というお話をお伝えしました。
これは、日本整形外科学会が提唱しています、「ロコモティブシンドローム」のパンフレットに掲載されているテストのひとつでした。
年代相応の移動能力を維持できていますか? というお体の状態を2つのテストで評価していただくものです。 その一つが「立ち上がりテスト」でした。

今回は、もう一つのテストである「2ステップテスト」をご紹介します。
このテストは、「気をつけ」の姿勢から、大股で2歩、前方へ移動します。 2歩目に出した足の位置で両足をそろえてバランスを保ち、気をつけの姿勢で終わります。
その際の、スタート位置のつま先から、2歩目で足をそろえた時のつま先の位置までの距離を測定します。
その距離をご自身の身長(cm)で割ります。 つまり「2歩幅(cm)÷身長(cm)=2ステップ値」となります。



例えば、身長が150cmの方で、1歩が100cmで、2歩で200cmだとしますと、200cm÷150cm=1.33となります。 ロコモチャレンジの研究調査によると、70~79歳の方であれば、男性1.42以上、女性1.36以上あると、年代相応の歩幅を維持できている、と報告しています。

このテストをなさる場合は、介助者の方がいる環境で、滑りにくい床の上で、準備運動をしっかり行って実施していただく必要があります。 くれぐれもご無理のないように実施してみてください。

2ステップテストは、大きく1歩を踏み出す時に、両足それぞれに筋力やバランス能力がないと、大きな歩幅が得られません。 この機能や能力も、ぜひぜひ維持していただきたいものです。

私のブログをご覧になってくださる皆さんは、おそらくご自身の健康にも、たいへん関心の高い方だと思います。 私は理学療法士ですので、皆さんのような健康のために努力なさっている方達のために、少しでもお役に立てられるような情報をお送りしていきます^-^

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

足の筋力を簡単に測る方法

2020年02月20日 | リハビリ・医療
皆さんは、ご自分の「足の力(筋力)」をご存知ですか?

病院で働いていますと、患者さんの足の筋力は、比較的頻繁に測定します。
専用の機器がありますから、簡単に筋力が測定できます。 その結果の数値を患者さんの体重で割ると、目標としたい「筋力/体重比」が算出できます。
一般的に、普通の日常生活を過ごしていただくためには、「筋力/体重比」で計算すると、0.5程度(体重の50%程度の筋力)が必要とされています。 病院で患者さんに元気に歩けるようになる時の目標値として、まずは0.4(体重の40%程度)を目指していただきます。

しかし、病院に入院したりケガをして外来で通院したりした経験がない場合、筋力を測定する機会はほどんとありません。
そこで、足の筋力を簡単に測るための方法として、山本先生、村永先生らは「立ち上がりテスト」という方法を報告されました。

方法は簡単です。

①高さ30cmの台に腰かけて、両腕を組み体を前に傾けた状態で、両足で勢いをつけずに立ち上がることができたら、「0.35(体重の35%程度)」の筋力があると考えられます。
②高さ20cmの台に腰かけて、両腕を組み体を前に傾けた状態で、両足で勢いをつけずに立ち上がることができたら、「0.45(体重の45%程度)」の筋力があると考えられます。
さらには、
③高さ40cmの台に腰かけて、両腕を組み体を前に傾けた状態で、片足で勢いをつけずに立ち上がることができたら、「0.60(体重の60%程度)」の筋力があると考えられます。

いずれも、立ち上がった後で、その姿勢を3秒間静かにキープする必要があります。 勢いをつけてはいけません。

私達理学療法士は、筋力測定のできる機器がない場面では、この方法を使用させてもらったりしています。
皆さんも、一度お試しください^-^

ただし、「転倒」にはくれぐれもご注意くださいね。
そもそも、片足立ちが難しい方は、③の方法は控えていただいた方がいいと思います。

現在、ご自身がどの程度筋力・体力があるのか、測定してみるとよいでしょうね。
また、30cmの台から両脚で立ち上がれなかったとしても、運動を継続することで2~3ヶ月後に再度チャレンジして、立ち上がれるようになれば、運動の効果として判定できるでしょうね。

いつまでも元気なお体を維持していきましょう^0^

肩コリや腰痛の予防は、歯磨きと一緒

2020年02月15日 | リハビリ・医療
歯磨きは、皆さんにとって、すっかり生活動作の一部になっていることと思います。

朝起きたら顔を洗い、食事を済ませたら歯を磨く。
昼食を食べて、コーヒーを飲んで、一息ついたら歯を磨く。
夜、寝る前に、トイレを済ませて歯を磨いて床につく。

歯磨き自体は、長くても2~3分程度で済ませていらっしゃると思います。

その目的は「虫歯予防」ですよね。
ですから、「歯が痛くなってから、慌てて歯を磨く」という人は、めったにいないと思います。

では、肩コリや腰痛・膝痛の体操はいかがでしょうか?
朝起きて、顔を洗い、歯を磨いて、首や肩を十分動かす。
昼食を食べて、コーヒーを飲んで、一息ついてから腰を伸ばす。
夜、寝る前に、トイレを済ませて膝を曲げ伸ばししてから床につく。

こんな方は、なかなかいらっしゃらないと思います。

歯磨きと違って、肩コリや腰痛・膝痛は、「痛くなってから、慌ててストレッチングをしたり、病院に通ったり」することが多いと思います。

私は、理学療法士として、地域の方や患者さん・利用者さんに対して講話などでお話しをする際に、よく次のようにお伝えしています。

「肩コリや腰痛・膝痛の予防は、歯磨きと一緒です」

毎日コツコツと、一度に行うのは2~3分でも結構ですので、それを朝・昼・夕や晩に、少しずつ、でも毎日行っていただきます。
首や腰が痛くなってからストレッチングや運動を行うのではなく、痛みの予防のために、毎日コツコツと歯磨きのようにストレッチングを行いましょう。

言うは易くて、行うは難し、なのですが…^-^;

歯磨きと一緒で、「予防」が大切ですね。

素敵な職員さんは、皆で守りましょう

2020年02月14日 | リハビリ・医療
寝たきりの患者さんのリハビリを、患者さんの病室で行うことがあります。
4人部屋の病室ですと、カーテンで仕切られています。
そんな時、同室のカーテン越しの隣のベッドから、そのベッドの患者さんと看護師さんとの会話が聞こえてくることがあります。

看護師さんは、私が隣にいることを知ってるか知らないかは分かりませんが、おそらく聞かれているとは思っていないと思われます。
「お体の具合はいかがですか?」
「まだ、痛みますか?」
「そうですね…、早く落ち着くといいですね」



とても丁寧で、患者さんのお気持ちにそっていて、隣で聞いていてとても気持ちよく嬉しく思うことがあります。
こんな看護師さん、時には介護士さんなど、そんな職員さんにはこれからもぜひぜひ活躍していただきたいと思っています。
ですから、私はそんな職員さんには、「先ほどの声掛け、そばで聞いていてとても気持ちよかったです。 ありがとうございました」とお伝えしています。

こういう、優しくて患者さん思いの職員さんは、時に同僚からねたまれていじめの標的になることがあります。 患者さんからの人気が気に入らないのかも知れません。 患者さんと親身に話をしているとどうしても時間がかかりますが、それに対して「仕事が遅い!」とか、「無駄話が多い!」などと言っていじめの対象にしていくことがあります。
いじめが続くと結果的に辛くなって退職してしまいます。 こうなると、優しくて患者さん思いの職員さんが減っていきます。

だから、少しでも優しくて患者さん思いの職員さんが気持ちよく仕事を続けられるように、私は声掛けをするように心がけています^-^ 良いことをしていて、その行為に嬉しい評価が戻ってくる、そんな当たり前のことを、もっと医療や介護の現場に浸透させていきたいです。

これをご覧の皆さんにも、ぜひ優しくて患者さん思いの職員さんに、気持ちよく仕事を続けてもらえるようにお声をかけていただきたいと思います。