「癌ってなに?」~癌と家族の記憶~

母が癌になりました。
癌など縁がないと思っていた日常が、全くひっかりかえりました since 2005/3/12~

92%の確信

2005-03-14 22:51:00 | 左付属器摘出手術
 手術が終わってすぐ 先生からの説明があるとのことで
 
 相談室に通される。

 部屋に入って ちょっとたつと先生が来た。

 先生「こんにちは」

 私達「こんにちは 本日はありがとうございました」
 
 先生「いえいえ、それでー 結果ですがー、、。 思っていたような癒着もなく
   手術は順調におわりました。 それでですね、これが摘出した卵巣です」

    銀色のトレイの中に 卵巣が入っている。 
    大きさは まさに鶏卵くらい。 
    色はピンク色である。

 先生「それで ですねー これを みるとわかりますけど
    鶏卵くらいの 卵巣と同じくらいの大きさのですねー
    ゼラチン質の細胞がありました。
    みた感じ 半透明ですね、卵巣も大変きれいですから、
    これ自体は 悪くないもので 92%大丈夫だと思います。」

 私は 思わず顔をそのゼラチンというか なんというか
 薄黄色の物体(よく生物でみる核細胞のようなかんじのもの)をまじまじと
 みてしまった

 私 「先生これ なんなんですか?」

 先生「まあ 検査にださないとー なんともいえないんですがねー
    切ってみますとー
   (そういってメスでその薄黄色の核細胞のような物を切り始める)
     こんな 感じで半透明ですし、まあ 大丈夫でしょう」

 父 「そうだ 癌ならもっと黒いし汚いし細胞にもぶつぶつでるもんね
    先生」

 先生「まあ そうですねー 卵巣もきれいですしー 92%大丈夫だけど
    いちよ全部ガンセンターに検査にだしますからー 
    結果は1月のはじめになります。ガンセンター正月休みですのでー」

 私達「わかりました。ありがとうございました」


    ってことで、とりあえず 一安心した。

   それにしても あの物体いったいなんだったのだろう_?

   まあ 先生の92%を信じようじゃないか!

    っと  かるーく 考えていたわけだが、、、

   結果がくるまで なんか おちつかない

   しかも 悪い結果なら 家に検査結果が来た日に 先生から
   電話がきて 家族とだけ はなして 本人には はなさないという
   つもりらしい。
 
   連絡先に姉の携帯を書いておいたが、、、 
 
   姉も はらはらしていた、、。


     

クリスマスイブ

2005-03-13 23:52:34 | 左付属器摘出手術
12月24日 世間はクリスマスイブである。

しかし 我が家にとっては、母の手術日の他なんでもない、、。

午後1時位から手術で、二時間くらいかかるということなので、

私はのんきに「じゃあ 昼くらいにいけばいいなー」ってかんじで

思いっきり 11時半くらいに家をでた、、。

 ちなみに この日も今までで一番の大雪になるっとの予報が、、、。

 なんで うちの母の関係の日は これほどに天気がわるいのか?

  全くもってまいった、、。


 とりあえず、 順調に病院につき12時半、、

 病室をのぞきにいく、、 手術日からは2人部屋に移るってことで
 
 「病室わかったら おしえてね!」っと言ってたのにもかかわらず

 結局当日の空き状況をみないと わからないってことで

 ナースステーションに直行

看護士 「ナースステーションの向かえの病室ですよー
     お母さん誰も来ないので不安だったみたいですよー
     家に電話してくれ!って言われて電話したんですよ 12時半くらいに、、、
     でも 誰もでなかったので、、、」

  私 「は? 一時から手術だから それまでに来いと先生にはいわれてましたが、、、。」

看護士 「ええ ですけど、麻酔の関係とかで12時からお母さんはもう入ってますからね、、、。」

  私 「え?そうなんですか? なにも聞いてないので、、、」

看護士 「とりあえず 手術がおわるまで病室か待合室でお待ちください。
     どこかにでられるときは 必ずナースステーションに一言いってくださいね」
 
  私 「はい、わかりました、、、。」

     
     っと 答えつつ なんも聞いてないんですよー ほんとにー!!

     事前にきちんと説明してくれよ!!って 思いでいっぱい

    前日に 父がきて 手術の説明をきき 承諾書にサインをしたのだが

    そのときの話では13時までには来いって だけで、、、

     まあ いいや もう手術室はいっちゃったし、、、


  とりあえず 病室でくつろぐ事にする。

  入り口で 手術が終わったばかりの人が ベットにいる、、、

   これは いずらい、、、 しかも 母のベットも準備で持っていかれるし、、、

  物をおいてたら 看護士に 怒られるし、、、

    待合室もいっぱいだし、、、

  どこにいれというのだろうか、、、、、。

   仕方ないので、、 公衆電話の横で メールを打ちまくっていた。

 
 15時になり父も到着、、、

   そろそろ 終わるはずである。
 
   母のベットが持っていかれた!

  私 「終わりましたか?」
 
 看護士「さあ どうでしょうね もってこいっていわれたので持っていくだけですから!」

     もっと 言い方ってもんがないのだろうか、、、
     
     少なくとも手術が終わってないなら ベットもってこい!なんて言われないだろう!
     
     父とたぶん終わったから 今レントゲンとりにいって あと30分くらいだろうと
   
     予想を立てる。

  
 15時30分ごろ 母はベットに寝せられたまま 戻ってきた、、。

   その姿をみて 思わず泣きそうになる。
    
    いつも 元気で怒鳴ってばかりの女が 麻酔の力で真っ青な顔で眠っている、、。

   このギャップはショックの他ない、、。

    とりあえず 話しかけると 答える、、、。
   
   尿管からでている 尿にも血がはいっていない。

   これは 成功だろうっと 思った。

   ちなみに 手術名は 左付属器摘出手術っという手術になる。

   出血も少なかったため 輸血もなく 快復も早いだろうっとの
  
   先生のお言葉である。

   麻酔が覚めるまで 1時間くらい そばにいた。
 
   そして 彼女が最初に言った言葉

  母「は は は」

  私「なに?は?って?」

  母「は!だよ 歯!!」
 
  私「なに?入れ歯?」
 
  母「歯がない!!」
  
  私「手術してたもん はずしてるでしょ!」

  母「歯 早くいれて!」
 
  私「すみませーん 看護士さん 歯いれていいですか?」

看護士「え?もう意識もどったの?歯いれていいですよー」

   ってことで 入れ歯をいれる。
 
  快復の早さに看護士も先生もびっくり

  その日の夜に熱がでることもなく、 彼女の中の
  
  4回目の開腹手術は無事終わった。

  ちなみに 1回目は 筋腫で手術 2回目は 帝王切開(姉) 3回目も帝王切開(私)
 
  先生が心配していた 癒着もなく、大変早く手術は終わった、、

  一つの不安を残して、、、。