5,6回目の教室での内容をまとめて書きます。
4回目の教室で、細い竪衿に詰め込まれた、前身頃を抜き出します。
気をつけて持ち運んだつもりでしたが、やはりかなり皺くちゃになってしまいました。通常の仕立時は、竪衿を着けた直後に抜き出すのでそれほど、くしゃくしゃにはならないのでしょう。
竪衿の裾の始末が何かあったような記憶があるのですが、数週間前のこと、すっかり忘れてしまいました。覚えているのは、ひっくり返した後、竪衿の裾部分に2目落としのしつけをしたこと。
竪衿と裾の裏側。右側が裾。
次は、脇縫いです。これができるとちょっとだけ着物の形が見えてくるのかも。この脇縫いが曲者で、片側5本縫います。
最初聞いた時は、「へ?5本縫うってどういうこと?両脇で10本?なんで?」と頭の中は?マークでいっぱい。
実際は、やっぱり片脇5本。
1本目:普通に糸印上を裾から脇下まで並縫い。
2本目:1本目の並縫いから縫い代寄り5mmの所をまた並縫い。
3本目:キセをかけて(縫い代を前身ごろ側に倒してこてでキセをかけます。)、縫い代を割り、前身ごろよりの縫い代を抑えるために、1本目、2本目の並縫いの間を一目落としで縫います。
4本目、5本目:割った縫い代の端7~8mmを折込み、両端をくけます。2本目の並縫いは多分、補強の役目。3~5本目は、裏の始末を美しく見せるためだと思います。あくまで推測です。
3本縫ったところ。上下の並縫いが1、2本目。真ん中がキセを押さえる一目落とし。
縫い代を開いたところ、片側の縫い代に一目落としの縫い目が見えます。
縫い代を開き、耳から7~8mmを折込み、まち針で留めたところ。
しかし、手縫いでこの丁寧さ、ほんとうにびっくりです。
3本目までは両脇終わりました。残りは宿題です。
脇の後は、裾です。
裾も”ふき”を作るので、3本縫います。
1本目:2cmをつまんで並縫い。
2本目:つまんだ2枚と表の布を合わせて、縫いびつけ。
3本目:裏布も合わせて(4枚)2目落としのしつけ。
2本目、3本目は、絹のしつけ糸を使います。通常はよりが3本、しつけ糸は2本でかなり細い感じです。
2本目の縫いびつけは、しつけと言えども解きません。4mm間隔ぐらいで、表に1mm弱の縫い目を見せ、飾りのようなしつけです。
「表に出る縫い目なので、細心の注意を払って縫いなさい。」との指示を受けました。確かに、普通の縫い糸で縫う場合は、かならずキセをかけて縫い目がみえないので、あまり縫い目の幅は気にしなくてよさそうですが、
縫いびつけは、糸が白ということもあり、濃い色の着物では非常に目立ちます。
私の場合は、襦袢なのでちょっとだけ気が楽です。
2本目、3本目も宿題です。
縫いびつけ。表側
裏側。下側が1本目の並縫い。上側が縫いびつけ。
竪衿をつける前に縫った3本目のしつけ。2目落とし。
裾は正確に言うとあげ部分もあるので、後1本縫わなければなりませんね。居敷当を挟み込んで縫います。これは次回の授業で習うはずです。