LOVE - GOLDEN APPLE

投資とフィギュアスケート、映画とドラマに政治、その他諸々。
自分の興味ある事を勝手に綴っているブログです。

フィギュアスケートGF2015男子SP 羽生結弦の110.95がもたらすもの

2015-12-11 21:51:20 | フィギュアスケート
フィギュアスケートグランプリファイナルの男子SPが終了しました。





日本時間の早朝に行われ、その結果は朝からニュースで流れていましたが、予想通り、羽生結弦くんが1位でした。
そしてその点数が、なんと110.95という、自分が持つ世界歴大最高点をたった2週間あまりにうちに更新。

前回のときは誰もが「100点越えと非常に驚いたものですが、今では、この点数がどこまで伸びるのかに興味の対象が移っているような雰囲気です。そして、私たちの期待を裏切らない、全く完璧な羽生くんの演技でした。

NHK杯の時と同様に、今回も心技体ともに揃っていた演技だと思います。何しろ、顔つきが自信にあふれていましたね。前回のNHK杯の演技で、さらに自信がついたような印象です。

この自信が加わると、さらに演技に磨きがかかりますね。

この110.95という点数、フィギュアスケートが新しい舞台に確実に移行した、という印象です。

バンクーバーオリンピックの時にプルシェンコが、「4回転も飛べていない選手がなぜ金メダルなんだ」と協会に大きく文句を言った事がきっかけで、ルール改正されました。「進化を認めないフィギュアスケートはスポーツではない」という事を強く強調していた事を覚えています。
その結果、4回転などに大きく点数が与えられました。それと並行するように、アメリカ人の男子の選手でトップに出てくるような選手がいなくなってしまいました。

プルシェンコが撒いた種が、大きく、羽生くんで開いたような印象。
そしてさらに、羽生くんの点数で、フィギュアスケートではアーティスティックな部分だけではなく、ジャンプなどアスレチックスなところがより強調されて行くような雰囲気がします。
フィギュアスケートの世界が別次元に移行した印象です。
中国の選手も、4Aルッツを見事成功させています。これは羽生くんも飛べていないジャンプ。アーティスティックな面ではまだまだですが、トップに肉薄してくるのは間違いないでしょう。
今後は、技術面で常に安定した実力を出せないとトップには登れないのではないでしょうか。



さて、その羽生くんに闘争心を植え付けてしまったパトリック
今回のSPは技術面で全く失敗でした。全体に不安定でしたね。カナダ大会の時のような演技であれば、見ている方も面白かったと思いますが、残念でした。でも、パトリックのSPの基礎点は大変低いです。



こういう処をみていると、フィギュアスケートも別次元に入ったんだな、と思わざるを得ません。

明日のフリー、今度は羽生くんがまたまた世界歴大最高点を越えるのか、というところに注目が集まりますね。


チェルノブイリの森-事故後20年の自然誌

2015-12-11 10:55:34 | 読書



チェルノブイリの森―事故後20年の自然誌
メアリー マイシオ
日本放送出版協会


初版 2007/02/25

ここ数日はブログから遠ざかっていました。
が、また復活です。

今回は本の書評です。

チェルノブイリの事を描いた本。この本は事故後20年を経て書かれています。事故が起きたのが1986年4月26日。当時、まだソビエト時代だったので、チェルノブイリの事故があってもソ連からは何も報告なし。スウェーデンの原子力発電所で高線量の放射性核物質を探知。このため、事故があったらしいと推測。28日になってようやくソ連政府が認め、世界中が大騒ぎになったチェルノブイリ事故。

この本は、ウクライナ系アメリカ人である著者が実際にゾーンと呼ばれる隔離地域に何回も訪れ、そのときの様子を記した内容となっています。
ので、ゾーンに入るときの様子などとても臨場感があります。

事故が起きた当時は、この地域は荒れ果てた荒涼とした地になるだろうと予想されていたのですが、20年が経ち、なんと木々が生い茂り、野生動物の宝庫となっていたという皮肉な事実。いわゆる絶滅危惧種の野鳥とか動物が、事故後この地でたくましく繁殖している事実に驚かされます。

でもそこには、高濃度の放射線が探知できるのです。ですからガイガーカウンターは手放せません。
また動物だけではなく、人々も大勢住んでいるという事実は、以前のテレビ番組でも報道されていたので、知っていました。
が、そこに住む人の健康被害はどうなのか、と言う点では甲状腺以外、はっきりとした事は言えない、という事に興味を持ちました。
長い間を経てみないとわからないとは思います。

放射線による汚染は残っても豊かな自然が繁殖しているという悲しい事実。

その後さらに10年を経て今現在はどうなっているんでしょうか。

現在は自己責任という但し書きがついた、例の石棺近くまで行けるツアーがあるとか!!
この石棺も新しくしないとだめなようで、今後この地域はどうなって行くのでしょうか。

今はあまり福島の事もチェルノブイリの事も報道されなくなってしまいましたが、福島の原発事故を経験している日本人にとっては、チェルノブイリの事も忘れてはならない事だと思います。

この本の表紙の絵が、チェルノブイリの森のすべてを物語っていて、悲しくなります。