u-next で視聴しました。






第二次世界大戦を描いた映画。2009年の作品です。


が、今見ても全然色褪せてはいません。
当初、イタリアとドイツは戦ったのかしら、なんて能天気なことを思っていたのですが、この2国と日本は同盟を結んでいたのですが、1943年7月にムッソリーニ失脚後、イタリアはこの同盟から離脱して連合国側になったのだそう。
だから、映画の内容のような悲惨なことがイタリアにもあったのか、と今更ながら思いました。歴史を知らないでこのドラマを見ると、良くわからないこともあると思いますが、ドイツとイタリアの歴史を知ってから映画を視聴した方が良いでしょう。
さて、この映画は、髪の短いボーイッシュな可愛い女の子が誰も寝ていないいくつかのベッドを見ているところから始まるのです。それも、ついさっきまで人がそこで寝ていたような布団が乱れたベッドの画像。が、これが映画のラストに繋がっていくのですね。
そう、ベッドで寝ていた人たちはもう誰もいない、生きているのはこの女の子だけ。と、生まれたばかりの弟だけなのです、、、。
そのようになるまでにはどのようなことが起きたのかが描かれているのが、この映画。
そして、なぜ「沈黙」という言葉がタイトルになっているのか、というと、この女の子、とっても可愛いのですが、昔に生まれた弟が彼女の腕の中で亡くなってしまって、そのショックで喋ることが出来なくなってしまったのです。言葉を発することができない沈黙の中で生きている少女。
何人もの家族や親戚が、寝起きを共にしていた、この女の子にとってはとても思い出深い家に、生まれたばかりの弟と帰ってきた時に、ようやくそして再び声が出るようになった主人公の女の子。弟に子守唄を歌ってあげることができたのです、、、。
だから、沈黙の歌。
ここで、一気に涙が出てしまう、、、。
が、女の子にとっては、幼いながらも私が弟を守っていかないと、という決意があったのでしょう。
実際、この女の子と弟くんは、この後はどうやって生きていけるのかな、と思ったのですが。というのも、映画の舞台は1943年12月のことです。戦争終結までまだ1年以上はあります。
男の子に洗礼をしてくれた教会にまた行くのかな。なんて考えたりして、その後のことにもとっても興味が湧きました。

しかし、ドイツ軍も残虐なことをしたんですね。山村の女子供全員皆殺し、なんて。誰がパルチザンかわからない、ということもあったのかとも思いますが、ひどい展開です。
その前に、パルチザンがドイツ兵を処刑していた、という事に対する報復かもしれません。



戦争は人の心を狂わせる、とも言えますが、どっちも生き残るには必死だったと思います。それが戦争。
でも、子供までどうして殺したのでしょうか、それも機関銃で皆殺し。日本では空襲はありましたが、機関銃で皆殺しはなかったのが良かったのかどうか、、、。
アメリカ軍が本土上陸前に終戦になって、良かったのかもしれません。
イタリア映画には割と秀作が多いように思います。ハリウッドよりもいいんじゃない❓