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心に根っこ 人生に彩り 1256 【言霊 備忘録】11 無限重要

2025年06月09日 08時04分47秒 | 日記
【言霊 備忘録】11 無限重要

【創造の序曲】2

[天沼矛](あめのぬぼこ)

「現象的に直裁に説明すれば言語を発する器官である舌のことである。舌は舌だけで活動するわけではない。舌は心で動き、心を言葉にまとめ上げて宇宙の事を表現する宇宙の機関の一つである。」<---定義1 舌

「この舌を縦の次元的意味に使えばアイウエオの五母音五行五大が現わされ、横の時間空間的意味に用うればキシチニヒミイリの八父韻八卦が現われる。ヌボコのヌは貫(ぬ)(横)(ぬ)、ホコは霊凝(ほこ)で、八父韻の発現には特に舌の活動を要する。「敷島の大和言葉をたてぬきにおる賎機(しずはた)の音のさやけさ」(昭憲皇太后)。」<---定義2 舌の動き

「天沼矛はすなわち剣(つるぎ)、または太刀である。神剣(しんけん)であり霊剣である。古来宗教書には剣(つるぎ)と云う語が極めて多く用いられている。「おのずから旋転(まは)る焔(ほのほ)の剣(つるぎ)」(『旧約聖書』「創世記」)「剣(つるぎ)を投ぜん為に来たれり」(『新約聖書』「マタイ伝」)「珍重す大元三尺(さんせき)の剣(けん)」(「臨刃偈」(りんじんげ))「両頭倶に截斷(せつだん)すれば一剣天に倚(よ)って寒(すさま)じ」(『槐安国語』(かんあんこくご))「三十年来剣を尋ねる客」(「霊雲の偈」)などと云われ、神道に於てもまた「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」「草薙剣」「高倉下(じ)の剣」「韓鋤(からさび)の太刀」「十拳剣・九挙剣・八挙剣」等の名がある。知性の剣の活らきを銅鉄の剣を以て咒示象徴したものである。」
<---解説 剣

「元来宇宙が剖(わか)れるということと、その宇宙が剖れることが人間に判ると云うことは同時であり、表裏をなすことであり、不二一体の事柄である。宇宙がワカレルことを剖判と云い、そのことが人間にワカルことを判断と云う。」
<---定義3
剖判 判断(1)

「判断がなければ剖判はなく、剖判がなければ判断もない。宇宙が先ず陰陽両儀に剖れると云うことは同時に既に人間の最初の判断である。」<---定義4 剖判 判断(2)

「太刀は断ちである。たとえば物事には首尾があるが、その首尾が判るのは頭の中でそれを首と尾の二つに断ち切るからである。切らなければ首尾は判らない。斯うした人間本具先天の判断能力がすなわち剣であり太刀である。「一剣天に倚(よ)る」と云われる所以である。天に倚るとは先天を意味する。」
<---解説 判断(1)

「次に剣(つるぎ)は連気(つるぎ)または釣義(つるぎ)であって、ばらばらになっている首と尾とを連らね合わせて、元の、若しくは新らしい第二次的な完全な形を得ることを真釣(まつ)り、(祭り、政(まつ)り)
と云う。」<---解説 判断(2)

「すなわち剣、太刀は分析と総合、帰納と演繹の両面の知性活動である。」<---定義5 剣と太刀

「*右の如くこの人間の判断性能を縦に用うれば次元が顕われ、横に用うれば時間と空間すなわちその色相の変化があらわれる。これが天沼矛の活らきであり、剣、太刀の作用である。」<---定義6 剣と太刀の作用

「禅ではこの人間本具先天の判断性能を「冷煖自知」(れいだんじち)の能力と云う。」<---解説 冷煖自知

「人間は本源の先天を保有し活用する宇宙の子であり、神の愛子(まなご)であり、生身の仏陀である。冷煖自知と云えば単に感覚上の問題である如くであるが、自知の意義を知性全般に拡大すれば、みずから、そしておのずから事物の是非善悪正邪美醜を識別判断する能力であって、この判断能力は元来人間本具の先天性であるから、これを活用する上には他の何物の助力指導を借りる必要もなく、他の如何なる哲学や概念等に準拠しなければならぬ必要もない。」<---定義7 判断能力 無限重要

「人間は自ら行く道をこの先天の指導によってみずから開いて行く。同時に広く人間の社会の道もこれによって導いて行くことが出来る。そのためには社会には何等特殊の主義も思想も、法律や道徳さえも不用である。その人間各自の、しかも共通普遍である先天的能力自体がそのまま法律を生み道徳を創るものであるからである。これが人間社会の理想の姿である。元来法律や道徳はそれ自体が実体として存するものではなく、この人間の先天能力の所産であって、それを表現実行しようとする第二次的な便宜的なすなわち文明的な営みに他ならない。「大道廃れて仁義あり」(『老子』)である。」
<---定義8 理想社会 無限重要

「禅ではこの能力を「扶(たす)けては断橋の水を過ぎ、伴っては無月の村に帰る。」(『無門関』「第四十四則」)などと云う。すなわち芭蕉の拄杖子(しゅじょうす)である。人間が人間の道を間違いなく行くことが出来るための天与の杖である。」
<---定義9 天与の杖 無限重要

「此の世の中には頼りとするものに足りるもの、恃(たの)みとすべきものが絶無である時、実はこの天与の杖こそ唯一つの最も頼りとすべく、頼むに足る所のものであって、宗教的に云うならばこの杖こそ阿弥陀仏の本願の力に当たる。「念仏まうすのみぞ、すえとをりたる大慈悲心」(『歎異抄』「第四条」)と親鸞が云うところのものである。」<---定義10 天与の杖 仏教

「キリスト教ではこれを呼んで「アロンの杖」と云う。禅で云う拄杖子(しゅじょうす)と同じ言葉を期せずしてキリスト教でも用いられている。アロンは国王モーゼの祭司長として神器であるこの杖を用いてイスラエルの民をシナイの曠野(こうや)から「蜜と乳」の地に導いた。拄杖子(しゅじょうす)はすなわち剣である。節刀であり指揮刀である。」
<---定義11 キリスト教 アロン

「『古事記』後段には「投げ棄つる御杖に成りませる神の名は衝立船戸神(つきたつふなどのかみ)」とある。精しくはその段で説明する。剣には八挙剣、九挙剣、十挙剣がある。八、九、十の数は事物の空相実相を裁断する数理である。」
<---定義12 裁断 数理

「古事記解義『言霊百神』小笠原孝次著 七沢賢治監修 和器出版」
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