「政治を国民の手に」国民会議

政治を国民の手に取り戻すために、腐りきった菅政権や検察、裁判所などの実態、権力と癒着したマスコミの横暴を暴きます。

情報遺伝子

2007年02月21日 | Weblog
近年、分子生物学の発達により生命の設計図である遺伝子は単純な塩基配列の組合せであることが判ってきた。しかし人間の思想や文化は何によって構成されているのかは殆ど分かっていない。そこで文化的伝達の単位として「情報遺伝子」という画期的概念がノーベル賞学者リチャードドーキンスによって提唱された。

「情報遺伝子」についてはその存在が確認されている訳ではないが、空間を場としたテレパシーや気巧のような遺伝子によって思想や文化を伝えていくというものだ。そして言語、宗教、芸術、思想、習慣といった情報が、人から人へ伝達し人の意識や行動を変化させるという遺伝的特徴を持っている。

ところで動物社会でも例えばイモ洗いをするサル、牛乳ビンの蓋を開けて中の牛乳を飲むシジュウガラなどの文化的行動は数多く観察されている。これらの行動は特定の地域で発生し急速に広がるという「情報遺伝子」の特徴を持っている。このような情報は親子といった血縁を越え、しかも塩基配列遺伝子に比べ猛烈な速度で伝達される。

精神的変化に対し塩基配列遺伝子が係わっているとは到底考えられない。「情報遺伝子」というドーキンスの仮説は、今まで科学的説明が困難であった文化や社会進化の理由を説明する大きな武器となり得る可能性を秘めている。例えば政治の世界でも「政党の基本理念」のような「情報遺伝子」が存在し後世に引き継がれていく。

自民党は「55年体制」という「情報遺伝子」を伝承させながら社会構造が変化するたびに自らを巧みに微調整してきた。一方民主党は「昭和30年の自由党と民主党合併」のように、様々な「情報遺伝子」を融合させながら独自政党に進化する途中段階にある。この未熟な政党が激変の時代に適合できるようになるのは何時のことだろうか。