私のベトナム、そしてアジア

ベトナムから始まり、多くのアジアの人々に触れた私の記録・・・

李 鋼哲「虎穴に入らずんば虎児を得ず-日本人の中国観を論ずる-」 2012年2月29日

2012-02-29 15:04:18 | Weblog
日本人の中国に関する論評を読むたびに、心痛く感ずるところが一つ、いやそれ以上 ある。つまりほとんどは中国の現実の表面(外から)しか論究できていない傍論であ る。もちろん、傍論も必要であることは言うまでもない。しかし、本質を掴めない傍 論だけでは研究対象に対する判断を誤りかねない。したがってそれに基づいた政策判 断は国家の戦略や政策を誤りかねない。 『孫子兵法』には「己を知って彼を知れば百回戦っても敗けない」(知自知彼,百? 不殆)という諺があることを日本人はみんな知っているはず。日清戦争で小さな日本 が大清帝国に勝ったのは、明治維新以来(もしかすると遣隋使、遣唐使以来と言える かもしれない)の日本は中国をよく研究し知り尽くしていたからかもしれない。逆 に、かつての中国は帝国の尊大さゆえに、日本に対してほとんど無知であったから、 相手の戦法を知るすべもなく、散々負けたのである。 . . . 本文を読む

河村たかし名古屋市長への抗議文  南京への道・史実を守る会

2012-02-27 22:59:08 | Weblog
(1)貴殿は2012年2月20日午前、表敬訪問に訪れた南京市の共産党市委員会常務委員の一行に対し、「南京事件はなかったのではないか」と発言し、その後も同趣旨の発言を繰り返し、その結果、南京市は名古屋市との交流を一時停止、中国国内でも大きな反発を呼ぶなど、大きな問題に発展している。 (2)貴殿の今回の発言をまとめると、南京事件を否定する根拠として、①終戦後、下士官だった貴殿の父上が南京市において手厚くもてなされた、②目撃者がいない、という2点を挙げている。 しかし、根拠①は、当時の蒋介石政権の「以徳報怨」政策(国共内戦を見越しての日本軍宥和政策)に基づくものと解されるが、そもそも、この様なことが大虐殺を否定する根拠となるはずもない。これを根拠に大虐殺を否定するなどというのは、父上に対して温情を示した南京市民を裏切る暴論である。 また、根拠②は、事実に基づいていない。まず、その前提として指摘するが、南京市の地理の広さ、事件の期間の長さを考慮すれば、大虐殺の全体像を「目撃」することは不可能である。したがって、ここでの「目撃者」とは個々もしくは一定集団に対する虐殺の目撃事例ということになる。 . . . 本文を読む

河村たかし名古屋市長宛 公開抗議書 南京大虐殺紀念館朱成山館長

2012-02-23 08:54:56 | Weblog
日本国愛知県名古屋市長 河村隆之先生: 私は侵華日軍南京大遇難同胞紀念館、侵華日軍南京大史研究会、南京大幸存者援助協会、南京社会科学院国際和平研究所を代表し、あなたが公職の身でありながら、一度ならずも、二度、三度となく公然と南京大虐殺という歴史事実を否認することに強烈な抗議を表します。 報道によると、あなたは名古屋市長として、自身の父親の戦時体験に関わる伝言を基に、数度にわたって南京大虐殺の歴史を否認しています。これは余りにも荒唐無稽と言わざるを得ません。周知の如く、中国侵略日本軍は中国人民に対し、数々の凄まじい罪行を働いています。特に南京大虐殺における罪状は重大です。 . . . 本文を読む

ガザ報告会のご案内  土井敏邦

2012-02-19 04:30:07 | Weblog
 土井敏邦です。  この3年間、私はイスラエル政府によってプレスカード発行を拒否され、ガザに入ることができませんでしたが、昨年11月末、やっとエジプト側からガザに入り、2週間取材することができました。  本来なら帰国直後に報告をしなければならなかったのですが、映画「“私”を生きる」の劇場公開のために奔走し、取材結果の整理も撮影した映像の編集もできない状態が続いていました。  2月上旬からやっと編集作業にかかり、3月中旬までに報告映像がまとまる目安がつきましたので、遅ればせながら、以下のようなガザ報告会を行います。 . . . 本文を読む

大阪橋下ハシズムが教員、自治体職員へアンケート

2012-02-17 17:29:51 | Weblog
> アンケート項目には、例えば、 >  「あなたは、この2年間、特定の政治家を応援する活動(求めに応じて、 >  知り合いの住所等を知らせたり、街頭演説を聞いたりする活動も含む。) >  に参加したことがありますか」 > との質問があり、 >  ・「自分の意思で参加したか、誘われて参加したか」 >  ・「誘った人は誰か」 >  ・「誘われた場所と時間帯は」 > との選択肢への回答を求めている(Q7)。 > > また、 >  「あなたは、これまで大阪市役所の組合が行う労働条件に関する >  組合活動に参加したことがありますか。」 > として >  ・「自分の意思で参加したか、誘われて参加したか」 >  ・「誘った人は誰か」 >  ・「誘われた場所と時間帯は」 > との選択肢への回答を求めている(Q6)。 . . . 本文を読む

原発大国フランスが政策転換? 大統領選の争点に 大竹 剛 2012年1月23日

2012-02-16 22:24:03 | Weblog
 欧州の“原発大国”が岐路に立たされている。電力の75%を原子力発電で賄っているフランスが今年、原発政策を転換するかもしれない。  きっかけは、今年4月の大統領選だ。現在、支持率で現職のニコラ・サルコジ大統領を上回るのが最大野党の社会党の前第1書記、フランソワ・オランド氏である。このオランド氏が、原子力政策の見直しを公約に掲げているのだ。  その中身は、現在稼働中の58基の原子炉を寿命が訪れたものから順次廃炉にして、2025年までに24基に減らす。それにより電力の原発依存度を50%以下に引き下げるというものだ。 . . . 本文を読む

敦化・チチハル遺棄毒ガス裁判傍聴のお願い  

2012-02-16 04:21:24 | Weblog
2 本件事案は極めて単純です。  旧日本軍が終戦前後に中国国内において化学兵器を遺棄してきた。当時化学兵器は使用が禁止されていたため,その発覚を怖れた旧日本軍は化学兵器に関する資料を処分し,また化学兵器については土中に遺棄するなどして,中国にもソ連にも引渡をしなかった。  その後日本政府は,化学兵器のことを忘れ,その化学兵器が後世の中国国民に対してどのような被害を及ぼすかの危機意識もなく,漫然と約60年もの歳月が経過した。終戦から約60年経った後の2004年7月,戦後に生まれ,平穏な中で生活していた子どもが突然戦争の遺物である化学兵器により被毒してしまった,というものです。  他人の家に爆弾を仕掛けた犯人が,その仕掛けた場所を示す図面を消却し,そのまま逃げた後,ある日突然その爆弾が爆発し,その家の住人が怪我をしたという事案と何も変わりはありません。  その犯人は,自分が爆弾を仕掛けた場所の図面を消却してしまったから,どこに爆弾を仕掛けたかわからなくなってしまった,といって免責されるでしょうか。  その犯人が,その家は他人の家なので,もはや勝手に入ることもできないから,何もすることができない,といって免責されるでしょうか。  沢山爆弾を仕掛けてしまったので,間に合わないといって免責されるでしょうか。そのようなことが許されるはずはありません。 . . . 本文を読む

ベトナム戦争の傷痕を追った「沈黙の春を生きて」2011年09月30日

2012-02-14 23:10:48 | Weblog
http://www.thinktheearth.net/jp/staffBlog/2011/09/post-248.html ベトナム戦争の傷痕を追ったドキュメンタリー「沈黙の春を生きて」 1960年ー1975年|ベトナム戦争 15年もの間続いたベトナム戦争の傷痕を追った、ドキュメンタリー映画「沈黙の春を生きて」を観ました。 この作品は2008年に公開されたドキュメンタリー映画「花はどこへい . . . 本文を読む

映画の紹介 「 花はどこへいった」 ベトナム戦争のことを知っていますか 2007年 坂田雅子 

2012-02-14 22:58:28 | Weblog
 この映画でインタビューに応じている人々は、自らの境遇やそれをもたらしたものに、直接的な怒りをぶつけたり、激昂して泣き叫んだりすることはしない。ただ淡々と日々の生活を語る。しかしその語るところは結局、アメリカが行った侵略戦争の底知れない残虐さと非人間性、そしてそれが数世代にもわたり長期に続いていることを深く告発するものである。抑圧し支配する側の人間にとっては、こうした現実は決して触れられたくない、隠し通しとおさなければならないものであり、彼らの恥部であり弱点である。 . . . 本文を読む

枯葉剤のモンサントがベトナムに進出? ニューズウィーク日本版  2012年02月08日

2012-02-14 22:25:39 | Weblog
 ベトナムでモンサントの名はそれほど知られていない。しかし同社がかつて開発し、ベトナム戦争で米軍の枯葉作戦で使用された、悪名高き「エージェントオレンジ(枯葉剤)」の名は誰もが知っている。  ベトナムのタインニエン紙によれば、国内の活動家たちはモンサントにベトナムで事業を行う資格はないと反対の声を上げている。ベトナムでは枯葉剤によって40万人が死亡し、50万人の奇形児や障害児が生まれ、200万人にさまざまな後遺症を残した。  モンサントが現在ベトナムで関心を抱いているのは農業分野だ。遺伝子組み換え技術で農作物の収量を上げる技術を持つモンサントを、ベトナム政府が誘致しようとしていると、タインニエン系列の週刊誌が報じた。 . . . 本文を読む

「福島第一原発事故」ベトナム語版の日本語原文

2012-02-14 01:29:28 | Weblog
前ページ: > ベトナム語で7ページ  原文は原子力資料情報室の伴英幸さんと末田一秀さんがまとめたものです、内容は > ●地震・津波で壊滅的な影響 > ●原子炉建屋が爆発 > ●住民避難 > ●広範囲に拡散した放射能 > ●被曝の影響 > ●食べ物の汚染も深刻 > ●労働者の被曝 > > (日本語原文が必要な方は連絡ください) > 佐藤大介 ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン > 560-0082豊中市新千里東町 2-4-D3-1106 sdaisuke@rice.ocn.ne.jp > http://www.japan.NoNukesAsiaForum.org . . . 本文を読む

「福島第一原発事故」「チェルノブイリ汚染地図」ベトナム語版 ベトナム人の皆さんへ転送願います

2012-02-13 07:33:17 | Weblog
http://japan.nonukesasiaforum.org/Vietnamese/FukushimaViet.pdf  No Nukes Asia Forum Japan ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパンからの引用です。 ベトナム人の友人知人関係者の皆さんに転送して下さい。 日本語版はこのぺージの最後に添付します。 チェルノブイリ汚染地図のベトナム語版は以下をご覧下さい。 http://www.selectourfuture.org/map/vn/ . . . 本文を読む

書評 歌集「小さな抵抗―殺戮を拒んだ日本兵」 渡部良三著 ブック・アサヒ・コム 2012年02月05日

2012-02-12 12:34:04 | Weblog
 上官の命令は、天皇の命令と心得よ、と軍人勅諭は兵に命じた。天皇の命令に従って捕虜を虐殺するか、神の命令に従って虐殺を拒むか。キリスト教を信仰する22歳の新兵が選んだのは、後者だった。  1944年春、中国・河北省の駐屯部隊に派遣された渡部良三は、中国共産党第八路軍の中国人捕虜5人を虐殺するよう、他の新兵とともに命じられた。「度胸をつけさせる」との理由だった。  後ろ手に杭に縛られた捕虜をめがけて、初年兵が突進する。先に剣のついた刺突(しとつ)銃で捕虜の胸を突く……。  1人の捕虜の体に10人ほどの新兵が剣を突き刺した。ボロのようになって足蹴にされ、穴に捨てられる死体。  〈血と人膏(あぶら)まじり合いたる臭いする刺突銃はいま我が手に渡る〉  しかし、渡部はその場を動かなかった。 . . . 本文を読む

「故郷」の歌を聴いて考えた愛国心/2.11脱原発デモ体験記 Make Your Peace 2011年2月11日

2012-02-12 11:47:27 | Weblog
昨年秋の新宿デモで、目の前で次々に参加者が逮捕されていくのを見て衝撃を受け、 以後は家でTwitterを眺めながら、ああだこうだと煩悶していた私。 原子力村の猛烈な巻き返しを見て、座視していられないと立ち上がり再度のデモ参加を敢行した。 集合場所は代々木公園である。 出発前に集会があり、大江健三郎が登壇。 いい話をしていたようなのだが、マイクの音量が小さくてよく聞き取れず。 がっかりしたが以後はマイクの音量も上がり、その後に登場した福島の人の切実な声も、 山本太郎や藤波心の言葉もよく聞き取れた。 山本太郎の情熱的な呼びかけが良かった。 「今日は建国記念日ですが、ここにいる人たちこそ本当に国を愛する人々ですよね」 そうだ、そうだ。 続いて登場した藤波心、15歳とは思えないしっかりした言葉で語る。 そして「故郷」を歌った。 これがすごく良くて、会場にじわっと感動が広がった。 「山は青き故郷 水は清き故郷・・・」 山紫水明の地と日本人が言ってきた故郷の風景が、原発事故で奪われてしまった。 怒れ、民族派! 怒れ、日本人! これで怒らなかったら世界から笑われる。 . . . 本文を読む

福島県の懸念を黙殺した国の"大罪"  コンクリートの放射能汚染、急拡大  週刊朝日2012年2月3日

2012-02-11 17:07:23 | Weblog
〈資材等の使用、搬出及び搬入時の移動に伴う放射線量の基準が無く判断できない状況にあり、復旧工事で支障が出ております。今後、復旧工事が継続不可能になることが懸念されるため、資材の使用及び移動に伴う放射線量の判断基準及び対応方法について早急に御提示願います〉 ◆「経産省の担当に何度も催促した◆  金属スクラップや紙くず、ガラスくず、砕石、土砂など23の原材料名を列挙し、県が土木部長名の文書で国にこう依頼したのは昨年5月26日のことだった。以来、問い合わせを重ねてきたが、いまだに回答はないという。  県土木部の担当者は言う。 「経産省の担当者には何度も回答を催促しました。でも、『検討中です』という返事ばかりで、回答はもらえませんでした」  コンクリートはセメントに水や砕石、砂利などを混ぜて作る。国は昨年6月、セメントについては1キロあたり100ベクレル以下という基準値を設けたのに、県の訴えはなぜ放置したのか。この案件を経産省から引き継いだ内閣府被災者生活支援チームの担当者は次のように話す。 「セメントは原料となる下水汚泥の汚染が見つかったため基準を作りました。砕石や砂利は汚染が確認されたわけではなく、そこまで話が進みませんでした」  何ということか。これではすべての対応が後手に回り、稲わら、砕石に続く第三の「想定外」が出るのは時間の問題だろう。 . . . 本文を読む