・『日本の中国侵略と毒ガス兵器』 歩平著(山邊悠喜子、宮崎教四郎訳)明石書店 1995年発行)
第13章
毒ガスは消えず
死の谷踏査記
東北地方には寒さを形容する言葉がある。「12月7日、8日にはあごも凍る」というのだ。ちょうどこの日は旧暦の12月9日で、気温は昼間でも零下20度だった。粉雪混じりの風が顔に当たり、東北地方の冬の厳しさをより一層感じさせる。しかし、お天道さんは公平だ。私たちは極めて晴れ渡った日に来合わせた。山の雪は特別を多く、山に入る道はもう完全に雪に覆われている。雪で膝も隠れてしまい、足を踏み入れるとどのぐらい深いのかわからない。一歩進むごとに足をしっかり地面につけることができないため、いつもよろよろしてしまう。しかもぎっしりと茂った灌木がしょっちゅう路上に横たわり、枝を払わなければ進めない。
●『三光』 中国帰還者連絡会編
日本鬼子(リーベンクイズ)
糧穀の略奪
冷酷非情な取り立て
引地 章(ひきじあきら)
警察署長 警正
(略歴)
学歴 高等小学校卒業
所属 旧満国 図們警察署
年齢 54歳
これを見た引地はきつい顔をして、「双河鎮の劉署長は、そんなことを知っているのかね・・・・」と尋ねた。すると李村長が、「劉署長にも再三相談してみたんですが、今そういうことを言うべきではない」と言いかけて言葉を濁した。引地は相変わらず不機嫌な顔をして、「警務科には劉署長から何とも言ってこないよ、君達はこんな陳情だなどと大勢で県に押しかけ不穏なことをすると警察は放っておかんぞ」と叱るように言って睨みつけた。
四人の農民はそっと腰を下ろした。早川は陳情書を手に持ったまま、「今日はあいにく県長も病気で休んでいることだし、後でゆっくり相談して、現地の調査をすることにしよう。万事はそれからのことだ。もうそろそろ小麦も食べられるようになることだし、えんどう、馬鈴薯も食えるようになる。雨もそう長く降らないこともなかろう。こんな時はあくまで辛抱が第一だ」と徹底した気休めを言ってごまかそうとした。
2018年12月に、『留守名簿 関東軍防疫給水部 満州第659部隊』2冊が発売されました!!(不二出版)
●日米安保条約・自衛隊を問う!!
自衛隊は、防護のためと言って、旧日本軍の細菌兵器・毒ガス兵器使用の反省・謝罪もないまま新たな生物兵器・化学兵器を作っているのだろうか??憲法9条を持ち、生物兵器・化学兵器禁止条約を批准しているにも関わらず!!
日本の毒ガス
●情報公開裁判
なぜここまでして、国は衛生学校や化学学校で作っていた機関誌を公開しないのだろうか?
・731部隊関連の「情報公開裁判」に関する報告
和田千代子(731細菌戦部隊の実態を明らかにする会事務局長)
第4 私達の情報公開裁判闘争の目的
以上の考察からも、防衛省が『衛生学校記事』や『化学学校記事』の頑なに隠蔽する背景には、戦前戦中の日本軍の生物化学兵器の実態の秘匿という戦争責任に関わる問題があると同時に、現在の自衛隊の生物・化学・核放射能に関連する準備状況を秘匿するという軍事情報の秘匿問題が存在していると私達は考えています。
既に『衛生学校記事』『化学学校記事』の開示請求を出してから9年目、裁判になってから7年目を迎えます。
私達は、2つの情報公開裁判は、日本政府の731部隊問題隠蔽との闘いであり、同時に「日米防衛協力指針(ガイドライン)のCBRN戦略反対の闘いであると位置づけて闘っています。
・次回『衛生学校記事』情報公開裁判(第26回)東京地裁419号法廷
10月15日(木)14:00~(定員19名・・・コロナ禍?)
・次回『化学学校記事」情報公開裁判も(第16回)東京地裁522号法廷は
未定になっています。
●『BC兵器』久保綾三著(1969年)
※以下の記述から、自衛隊では、いま世界で流行している新型コロナウィルスなどの生物兵器の研究も大分以前からやっているといるのではないかと思われる。
Ⅳ 安保体制下の生物化学兵器
1 自衛隊の基本戦略
自衛隊の基本戦略
「防護」の裏話
以下「特殊武器防護教範編纂裏話」(『化学学校記事』第13号・樋上倫久1佐)の中から「自衛のための軍隊」という軍事的に不可能な存在を表面的な姿としている自衛隊の持つ矛盾を露呈している部分を引用してみよう。
「元来ディフェンスはオフェンスに対比する言葉であるか、何れも本質的には敵と戦闘する形態の分類であり、目的のために敵を攻撃する機能に変わりはない。しからば「防護」とは、戦闘機能ののうちプラスの要素であるか、マイナスの要素であるか―このことは起案初期の段階で意見があり、陸幕審議の席でも問題になったことがあるが、結論として防護は、任務遂行のためには必要欠くべからざる要素であって、防護の完全性があってこそ初めて完全な戦闘力は可能である、と思想の統一が図られた」
●昭和天皇の戦争責任を問う!!
天皇万歳に浮かれる無責任国家 田中利幸より
重要なことは、アメリカが、日本占領支配のために、裕仁の戦争責任を隠蔽してまでも、彼の天皇としての「権威」を政治的に利用したことである。つまり、私たちが本当に問わなければならないのは、「絶対的権力を保持していた国家元首の戦争犯罪・責任の免罪・免罪の上に制定された民主憲法が、果たしてどこまで真に民主主義的であるのか?」ということである。
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