スカッ晴れ♪

大阪からノーコン乱投 発信

映画「昼下がりの背徳」

2019年06月09日 | 映像関連
カナダを舞台にした映画です。

タイトルやパッケージにポルノか?
とかを撮り、大きく評価された映画作家
ドゥニ・アルカン監督の作品です。
御年78歳、この映画、70代半ばに生み出して
いますから壮健ですね。

若き有能な建築家、妻と二人でケベックの丘の上の
豪邸に住まいし集う仲間は、これまた有能な方が揃います。
飛行機で飛んだ先の仕事の都合で出向いた会議で出会った女。
ある日、その女から「是非会いたい」と電話が来ます。
飛行機で飛び、同様のメンツが揃い再びの会議から食事へと
流れるのですが、
体が触れる指が触れる足が絡まる女の猛アタックに男はメロメロ、
既婚者同士ですが誘われるままに女の住まいを訪れ、
その先は想像通り。
映画の中では抱き合う場面もありますが、自然な流れを感じます。

浮気に呵責を感じながらも住まいに帰り普段の日常に戻るの
ですが、妻のレズの絡みを偶然見かけたり、次第に妻の異変が
顕著に表れます。
出張先の不倫が原因では無いようです。

ナオミ・ワッツとシャルロット・ゲンズブールを合わせたような
マリ=ジョゼ・クローズは女医役で出演です。
数人の女優さんの中では着こなしから一番イイナと感じます。
オマエの好みなど知るかと叱責をうけるかもゴメンナサイ。

検索すれば不倫の泥沼とかのイメージを受けますが交わりは
たったの二回。
二回目の情事の際には愛してるの応酬でしたが夜が明けた
翌日の見送りの場面では男の迷いの雰囲気に女が此れ迄を
感じて去ってゆきます。
出演者の多くに知性を感じさせて映画が汚くなりません。

妻は躁うつ病になるのでしょうか?
お互いが愛し合いながら、どこか噛み合わないところを感じ
結局は住まいを処分して、二人は別の道を歩むことに。
ラストシーンは何年か後の老けた男の建築家としての表彰式
です。
妻はまったく別の人。
男に背後から声をかけたのは、二度愛し合った女でした。
「また此方に来られるなら連絡してね
「ああ、そうするよ
何気ない、ほんのひとときの再会で別れます。

妻とふたりで外に出て、サラミのフランスパンと飲み物を買い
エッフェル塔が見える位置に腰かけて、じゃれ合う感じで食する
ふたり。
高級レストランで食事するのと、かなりイメージが異なりますね、
再婚が自然体であることが、とても好印象です。
元の妻からは旦那と二人で買った住まいが雨漏りがすると電話
が来ても、お互いが長い友人付き合いのように話すふたり。
男と女は寝たことを重視しがちですが、結局は普段通りに日常が
繰り返えされても、なにひとつ違和感や疑問など浮かばない相性
で添うことが一番の幸せなんだと感じさせてくれる映画でした。
他のサイトで感想を書かれた中にはツマラナイ、
中途半端だとか非難も多いですが
私の観方は単純です。

しかし・・・こんな邦題はやめろよと言いたくなりますね。
原題は「Le regne de la beaute」

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