【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

神の素粒子を追う物理学者達 / CERN (17/19) _学究達=554

2023-09-27 05:10:28 | 浪漫紀行・漫遊之譜

ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年09月27日<ⰧⰊⰧ

◆ 13日前に選出されたばかりのローマ教皇ウルバヌス7世が、重責に耐えかねて自分から天に召される(1590年)。 ◆ ナポレオン・ボナパルトのエジプト土産に何が書かれているのかが判明(1822年=ロゼッタ・ストーンの解読)。 ◆ 中国を蹂躙しまくってた日出ずる国とヨーロッパの支配者に載し上がろうとしていた卐)が共闘。翌年にも起きそうなアンクルサムとの決闘に備える(1940年=日独伊三国同盟締結)。

本日記載附録(ブログ)

日本からも200人以上が参加する素粒子物理研究の最前線

欧州原子核研究機構、通称CERN(セルン)、欧州21カ国の共同運営

ノーベル賞を受賞したヒッグス粒子発見の舞台である

スイスとフランスの国境地帯にあり、全周はなんと27キロ 

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

CERN/セルン(17/19)

◇◆第6回 5兆度!の宇宙が始まった頃を再現してみた =2/3= ◆◇

 陽子や中性子というと、ただのボールみたいなものをイメージするかもしれない。しかし、その中にはクォークがある。陽子なら2つのアップクォークと1つのダウンクォーク。ただ、それらがバラバラになるようなことは普通ない。グルーオンという糊の役割をする粒子が、「強い相互作用(強い力)」で閉じ込めているからだ。このようなことは、素粒子物理学を解説する一般書にも書いてある。

「では、どうやってそれを人工的につくるかですが、人類ができる唯一の方法は、重たい物質の原子核をほとんど光速まで加速して衝突させることです。ALICEでは、鉛の原子核を使っています」

 なぜ? と最初は思った。LHC加速器は陽子と陽子を衝突させるもののはず。ヒッグス粒子の発見は、その方法で成し遂げられたものだ。しかし、よくよく聞くと、実は1年のうちの1カ月、鉛の原子核をぶつける研究に費やしているという。それがまさにALICE実験なのだ。

「鉛の原子核は重たくて、陽子のおよそ200倍の質量(鉛208)がありますから、加速するとずっと高エネルギーを実現できます。それで、およそ1000テラ電子ボルト(TeV)のエネルギーを約1兆分の1センチ立方の非常に小さな点に集中してやることで、ごく短時間、極小のクォーク・グルーオン・プラズマ状態が再現されると考えられているんです。粘性のない液体のような状態の物質です。その後、すぐに冷えて、通常の原子核物質に変わって、それが検出器に届くわけなんですが、そこから出てくる粒子をほぼすべてはかって基礎的なデータを集めているところなんです」

クォーク・グルーオン・プラズマは、ほとんどの物理学者が存在を信じており、また、ALICEの実験でも、実際に作り出されていると信じるに足る証拠が積み上げられつつあると言ってよいそうだ。そのために、実現した温度は、なんと5兆度! これは人類が人工的に作り出した最高の温度でもある。どうやら、2兆度よりも冷たいとクォークは通常物質に閉じ込められてしまうそうだ。いずれにしても、非常な高温の世界ではあるが。

「こういったことは、宇宙が始まってほぼ1マイクロ秒後に起きていたことだと考えられているんです。我々はその状態を実験室で非常にもっと短いスケールでつくり出すことができるんだと言ってよいと思います。さらに、来年からのLHC加速器のRUN2以降、より高い衝突エネルギーにいけると思っています。以前の実験では、軽いクォークばかりでチャームクォークなどの重たいクォークが少ないQGPができていたと思われるんですが、ALICE実験では、RUN1の段階でも、チャームクォークが格段に増えていました。RUN2以降、それを積極的に使った測定が飛躍的に向上すると期待しています」

 それにしても、人類が行いうる実験で宇宙開闢から1マイクロ秒(10のマイナス6乗秒)後くらいの状態が再現できるとは。なんというスケールだろう! この時点で、宇宙のインフレーションがあったとされる10のマイナス36乗秒の時期は過ぎており、すでに「インフレーション後」であることに留意。急膨張の直後の宇宙の状態にまで、我々は「実験室」で迫ることができるということだ。そもそも、クォークがバラバラになるなど一昔前の一般書レベルの知識しかなかった自分としては、本当に目から鱗が落ちるような話だ。

・・・・・・・・明日に続く・・・・・

【参考資料】 : 追悼:ホーキング博士、その賭けと発言を振り返る(2/3)

Ω・ 意外にも「ブラックホールが存在しない」に賭けていた!?  ・Ω

ヒッグス粒子が見つからないほうに100ドル

 ホーキング博士はブラックホール以外の科学的トピックについても賭けをしている。素粒子物理学の標準モデルの「ミッシング・ピース」として長年探し求められてきた、ヒッグス粒子に関してだ。ヒッグス粒子は、ほかの多くの素粒子との相互作用を通じて質量を与える粒子として、1960年代から理論的に予言されていたが、それから何十年も発見されずにいた。そこでホーキング博士は、ヒッグス粒子が見つかるかどうかについて、ミシガン大学のゴードン・ケーン氏と賭けをした。

 2012年、ケーン氏は米国のNPRラジオのインタビューに答えて、「10年ほど前、韓国で開かれていた学会に参加していたときに、スティーブンもいたのです」と語っている。「スティーブンが、自分はヒッグス粒子がないほうに賭けると言ったので、私はすぐに『その賭けに乗った!』と言い、細かい点を話し合って、負けたほうが100ドル支払うことに決めました」

 そして2012年、欧州原子核研究機構(CERN)の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)の研究チームが、ヒッグス粒子が存在する証拠を発見。そのニュースが発表されたとき、ホーキング博士はヒッグス機構の理論を作ったピーター・ヒッグス氏の業績を称え、自分は賭けに負けたとコメントした。(参考記事:「ヒッグス粒子発見、ほぼ確実に」

異星人は危険か?

 ホーキング博士は晩年、人類が異星人と出会うことの危険について繰り返し警告していた。ドキュメンタリー番組「ホーキング博士のよくわかる宇宙」で、博士は、高度な文明を築きあげ、地球にまでやってくるような異星人は、友好的ではないかもしれないので、積極的に呼びかけを行うべきではないと主張している。(参考記事:「宇宙人はいるのか? 火星で見つかった怪現象」

 博士は、「高度な文明をもつ異星人は、到着した惑星を片っ端から征服して植民地化しようとするかもしれません」と語った。「限界がどこにあるかなんて、誰にもわかりません」。博士は2016年のドキュメンタリー番組「ホーキング博士のお気に入りの場所」でも、同様の主張を繰り返している。「人類と高度な地球外文明との出会いは、アメリカ先住民とコロンブスとの出会いに似ているかもしれません。アメリカ先住民については、その出会いは良い結果にはなりませんでした」

 科学者の多くはホーキング博士とは意見を異にしている。恒星間飛行は非常に困難であるうえ、そんな異星人がいるなら、地球から宇宙に漏れ出している電波により、地球文明の存在はとっくの昔に嗅ぎつけられているはずだからだ。(参考記事:「「人類は宇宙人に好意的」、発表が物議、米学会」

  ・・・・・・続く

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