田舎暮らしの翻訳者 (My way of learning English)

海外ドラマや音楽を通して英語を学んでいる技術翻訳者のブログです。タイトル通り、田舎暮らしです。

祝150勝 - 黒田投手

2012年06月18日 | 野球

 6月13日(日本時間14日)の対アトランタ・ブレーブス戦でニューヨーク・ヤンキースの黒田博樹投手が日米通算150勝を達成しました。おめでとうございます。前回の登板で足に打球を受け、状態が心配されていたものの、足の不安を感じさせない粘投ぶりで、チームを勝利に導きました。

 黒田投手といえば、カープ時代は「ミスター完投」の異名をとるほどの完投数で、チームの大黒柱として活躍しました。黒田投手と同年にドラフト1位でカープに入団した澤崎投手が既に現役を引退していることを考えると、黒田投手が現在もMLB(大リ―グ)で、しかも名門のニューヨーク・ヤンキースで先発の一翼を担っていることに畏敬の念を抱きます。努力の賜でしょうね。

 米国へ行ってからのピッチングを見ていると、低めで動くボールが非常に多くなったと思います。伸びるようなストレートというより、打者の手元で微妙に変化するボール。現在の黒田投手の生命線とも言えるボールなのでしょう。走者を出しても、低めのツーシームやシンカーで内野ゴロゲッツーに打ち取るという場面をよく見る気がします。少ない球数で多くのイニングを投げる「省エネ」投法にはピッタリですね。

 ロサンゼルス・ドジャースでの4年間は防御率 (ERA) が常に3点台ですから、凄いものです。2年目には打球が頭部を直撃するという不運にも見舞われましたが、ポストシーズンの試合に登板しているのですから、精神力の強さには驚かされます。普通なら、恐怖心もなかなか消えないだろうに…。

 日本球界ではなく、メジャーでの実績が評価されてヤンキースに移籍したということは、これまでの日本人投手には見られなかったことですから、日本でももっと注目されるべき存在だと思うのですが、世間ではダルビッシュ投手、松坂投手の方が話題になり、やや寂しい印象を受けます。

 通算150勝目のかかった試合を録画しようと思ったら、NHK BSでの放送はなく、NHKのニュース7でも取り上げられず、ニュースウォッチ9のスポーツコーナーでも取り上げられず…。BSのJ SPORTSで放送されている「野球好きニュース」でやっと黒田投手の力投する姿を見たときには、嬉しい反面、他の選手との扱いの差に理不尽な思いがしました。もっと正当に評価してほしい。

 先日、この「野球好きニュース」で黒田投手の「決めて断つ」という本の存在を知りました。

決めて断つ 決めて断つ
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2012-04-21

少年時代からニューヨーク・ヤンキースに移籍するまでの体験談や心境、それぞれの節目での自分の決断について書かれており、黒田博樹選手の人柄がよくわかる本です。中学生や高校生に読んでもらいたいなあ。謙虚で控えめ、着実に足元を固めながら、1つずつステップアップしていく姿は、一攫千金を狙う生き方とまさに対照的。いつまでもカープファンから応援され続ける理由がよくわかります。

 黙々と、そして淡々と自分の仕事をこなしていく姿には男気を感じます。怪我に気をつけて、まずはニューヨークでの初シーズンを無事に終えてもらいたいものです。

 余談ですが、J SPORTSの「野球好きニュース」は野球の話題が盛りだくさんで、野球の結果を詳しく知りたいときには便利です。以前、NHK鹿児島でキャスターをされていた平原さんが週1回ぐらいの頻度でキャスターを担当されているので、NHK鹿児島をよく見ていた人は親近感を覚えることでしょう(私もその一人です)。


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