田舎暮らしの翻訳者 (My way of learning English)

海外ドラマや音楽を通して英語を学んでいる技術翻訳者のブログです。タイトル通り、田舎暮らしです。

大学入試センター試験 - まさかの小林秀雄

2013年01月21日 | 受験・学校

昨日は大学入試センター試験2日目。昨日付けの南日本新聞によると、鹿児島県内での志願者は7568人とのこと。私の娘もその一人。金曜日から鹿児島市内に私と泊まり込み、試験に備えました(会場が遠いので、同じ高校の3年生はほぼ全員が同一の宿舎に宿泊します)。

20130118_center001

土曜日の試験科目は、社会、国語、英語。娘は社会の選択科目(地理)と英語は得意で、国語は苦手です。新聞を毎日読むようになり、努力が少しずつスコアに反映されるようになったものの、やはり英語や理科の成績には到底及びません。そのため、センター試験では、国語のスコアを気にしていました。
 土曜日の夕方、最後の試験科目の終了時刻に合わせて、大学まで迎えに行きました。意外にも、最初に出てきたのは、体調不良を悔いる言葉。睡眠もいつも通りとって、朝は元気そうだったのに...。よりによって、自信のあった英語の時間に緊張がピークに達したようです。やはり、センター試験には魔物が棲んでいるのかもしれません。
 気になっていた国語については、「めちゃ難しかった」とのこと。「小説は会話文ばっかりだったし、評論文は注が多くて、わけがわからなかった」と聞き、逆に「一体どんな文が出題されたのやら」と興味がわきました。昨日の早朝、朝刊を買い、国語の問題をを見てみると、評論文(随筆?)の筆者はなんと小林秀雄!しかも、話題の中心は刀の鐔(つば)!小林秀雄の文章って、私が高校生の頃に頻繁に見かけた問題じゃないですか!まさか四半世紀経った今でも、評論文として出題されるとは!もう2013年ですよ。名作は時間を超越するのでしょうか?

考えるヒント (文春文庫) 考えるヒント (文春文庫)
価格:¥ 590(税込)
発売日:2004-08

日本史を選択していない人にとっては、「応仁の乱」と言われてもピンと来ないでしょうし(常識といえば常識なのかもしれませんが)、四半世紀前と比べて、テレビの時代劇が風前の灯火の状況では、「刀の鐔」と言われても何のことやら。現在の高校生には、筆者の書いた文章が随分昔のことに感じられたのではないかと気の毒に思います。

 出題された小説も確かにちょっと変わっていますね。妙な言葉が出てきますし、よく注意しないと、誰の言葉かわからなくなることもあるみたいです。

 先週、大学入試センター試験のウェブサイトで「センター試験の役割」というページを見たところ、「難問奇問を排除した、良質な問題の確保」という説明がありました。

http://www.dnc.ac.jp/modules/center_exam/content0008.html

共通一次試験から大学入試センター試験に名称が変更された当時、私は教員をしていたこともあり、「センター試験は教科書中心で、基本が問われる」と聞いたものです。ところが、難易度は年によってバラツキがありますし、出題内容も「本当に基本なのかな?」と首を傾げたくなる問題も見かけます。
 センター試験では、毎年何かしらの問題が発生しますから、反省を活かして進化しているのでしょうが、やはり、基本的な位置づけは変えないで欲しいと思います。落とすための試験ではなく、基本の理解度を測定するテスト…それでいいのでは。

ひょっとしたら、過去問や模擬テストで定型パターンに慣れきった学生に警鐘を鳴らす意味で、「落し穴」を狙っているのでしょうか...。


4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いやー、ビックリ (*_*; (東夷)
2013-01-23 21:30:52
いやー、ビックリ (*_*;

これは知識の有り無しで差がつきますよね。
早速私もブログに書きました。
返信する
東夷さん、ありがとうございます。早速読ませてい... (翻訳者)
2013-01-23 21:45:29
東夷さん、ありがとうございます。早速読ませていただきました。ブログに鐔の紹介リンクまではるところが流石ですね。
私も見習わないと。
返信する
共通一次試験、昭和60年に受けました。懐かしいで... (ぶらーべん)
2013-01-24 17:05:04
共通一次試験、昭和60年に受けました。懐かしいですね。最近の問題を見ても、なんだか別世界という感じですが、基本的にはあまり変わっていないのかもしれませんね。
返信する
ぶらーべんさん、私と同じ年に受験したんですね。... (翻訳者)
2013-01-24 18:02:29
ぶらーべんさん、私と同じ年に受験したんですね。教育課程が変わった年ですよね。理科1と現代社会に振り回された年でした。一体、何だったのだろう...とよく思います。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。