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第1547号  湯浅 誠『反貧困』を読む(その8)

2008-09-12 11:47:20 | 経済
【雇用が不安定で給与が安い】
前回までをまとめると
○ 働いている人の1/3 は、正規の労働ではない。
  →パート アルバイト 契約社員 派遣社員

○ 年収200万円以下の給与所得者は、1000万人をこえる

【フリーター問題】
「フリーター」は、非正規労働者の代表格。

平成15年国民生活白書は、「デフレと生活」をタイトルとし、
サブタイトルに「若年フリーターの現在(いま)」としてこの問題を取り上げた。

 第2章第3節 フリーターの意識と実態
  第2章第4節 若年雇用の問題とその政策対応

【雇用政策の意図的な転換】
なぜ、このようなことが起こったのか。
湯浅は、1995年、当時の日経連(2002年5月に経団連と合併した)が発表した『新時代の「日本的経営」』をあげる。 p.23

*この提言は、重要なもので、インターネット上も多くのコメントがある。しかし、肝心の提言自体はアップされていない。
(上記の合併に伴い、旧日経連のサイトも保存はされているが、1997年以前の記事は掲載されていない)

*この雇用政策の変化は重要です。五十嵐 仁『労働政策』(日本経済評論社、2008年)に詳しい。とくに、第4章 第5章。
 →この本に関しては、私のブログでも、最近触れている。7/03 7/22 8/05 

【派遣制度の見直し】
厚生労働省は、2008年2月から、労働者派遣制度のあり方を検討してきた。

7月28日
今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会報告を発表した。
*湯浅の著書は、2008年4月に刊行されている。

*この発表には、貴重な参考資料も含まれています。
 ・参考2 非正規労働者数の推移      ←湯浅 p.22
 ・参考10 派遣労働者の年齢別年収 ←湯浅 p.23

【名ばかり管理職】
1月に日本マクドナルドに店長への残業代支払いを命ずる判決が出た「名ばかり管理職」の問題について、厚生労働省は、9月9日判断基準を通知した。
研究のための覚書。9月9日付け記事。

以上で
「雇用のセーフティネット」は崩れている、という湯浅の分析をその元になった資料を確認しながら理解する旅を終え、
次回からp.24 「社会保険のセーフティネット」に入ります。


*写真は、昨日の桜島。
鹿児島散歩からお借りしました。











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