８月６日の朝。偏屈おやじ、要りませんか。 の巻

８月６日の朝は、

早くから 上空を飛ぶヘリコプターの音で

始まります。

 

つう、

式典の始まる前に　散歩しておこうな。

その前に、今日は、ちゃんと

毛を整えてから　出掛けような。

 

 

なんだぁ、お前は。

いつもと変わらず、緊張感がないんだなぁ。

 

 

とうさんは、

いつもの短パン、Ｔシャツ姿はやめて、

今日だけは　黒のポロシャツに

無地の麻のスラックスと灰色のズックを履いて

出かけます。

 

 

今朝は、朝早くから　多くの被爆者の方や

ご遺族が、川沿いの道を歩かれて

平和公園に向かわれている姿が見られる

特別の日です。

 

 

太鼓を敲きながら、

僧侶の集団が平和大橋を渡って行きます。

毎年、お馴染みの風景です。

 

 

 

不審物がないか、川の中を観察しながら、

ボートに乗ったペアの警察官が、通り過ぎて行きます。

 

 

今日は、外での つうの写真は、なしです。

 

 

でも、

 

モノトーンの礼服を着て歩く人達の間を

同じヒロシマの人なのに

派手目な色とデザインのシャツと

短パンを履いて散歩する

とうさんよりはるかに年長の人。

少なからず いることが、結構 残念でした。

とうさん、偏屈かなぁ、、

 

↑ 聞いてみたかった、、↑

↑ あなたたちは、どんな戦後を 生きてきたんですか。↑

 

 

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水を欲しがったあの日。 の巻

８月５日、日曜日。

原爆の日の前日。

朝の散歩に出ていくと、

すでに散歩道には、普段見かけない

多くの旅行客が、広島を訪れており、

朝早くから平和公園周辺を

歩いていました。

 

 

元安川沿いのいつもの散歩道を

つうと歩いていくと、

ブラスバンドの演奏が聴こえ、

 

 

平和学習を続けている広島の高校生達が建てた

原爆犠牲ヒロシマの碑の前で、

祈念式典が行われていました。

 

元安川の川底にたくさん沈んでいた

原爆の熱線で溶けた瓦片を集めて

碑にしたものです。

 

とうさんが子供の頃は、元安川を覗き込むと、

まだ、たくさんの瓦礫が、川底に見られたことが

思い出されます。

 

 

式典が、ちょうど始まったばかりで、

代表者の方のあいさつが始まりました。

とても、脇を通って散歩を続ける感じでは

ありませんでしたし、そのあいさつの内容が、

すばらしいものだったので、

とうさん直立不動になって、聞き入ってしまいました。

つうは、大好きなヒト族がたくさんいるので、

なんで そばに行っちゃいけないのと、

少し不満顔でした。

 

 

今朝の散歩はここまでで終わり。

後もどりして帰ろうと思いました。

青い空は見えるのですが、雲も多く

おかげで日射しも軟らかくて

川面にも 心地よい微風が吹いていました。

 

 

ちょっと 休憩しようか。

 

 

ほら、お水をしっかりと摂れよ。

熱中症にならないようにしような。

ふと 目に入ってきた水面が、

やさしく感じます。

 

 

とても 心を癒してくれる 水の色です。

 

でも、あの時は、

水を求めて 多くの人々が、どす黒く濁った

川の中に入り、そのまま いつか息途絶えて

水面に浮いていたのです。

 

散歩していて、水面がきれいだと思う時こそ、

いつも 同時に　あの時のことを思うのです。

 

↑ ヒロシマの街の今を生きる者の定め、だと思います。↑

↑ リメンバー ヒロシマ。↑

 

 

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