goo blog サービス終了のお知らせ 

季節のブログ『ほっとひといき・四季の便り』

日本の美しい四季の移り変わりのなかで、季節の風景や食べ物など何気ない日常を綴る日記です

『天高く、馬肥ゆる秋…』

2017年10月12日 | 四季のことのは

秋になるとよく目にするのが「天高く馬肥ゆる秋」というフレーズです。

まさに、空が澄んで高く見える秋の日、豊かな収穫で馬も肥えていく季節が思い浮かびますね。

このフレーズは中国唐代の詩人、杜審言(としんげん)の詩のなかの「雲浄くして妖星落ち、秋高くして塞馬肥ゆ」が出典だそうです。詩文の意味は「雲が浄い季節に不吉な星が落ち、秋空が高くなると北辺の馬が肥えてくる」。

いったい何のことかしら…という感じですが、実はなかなか怖い意味がこめられています。

実は作者の杜審言は「秋空が高くなる頃、北方の匈奴たちが飼っている馬たちが肥えて逞しくなる。そろそろ匈奴たちが馬に乗って我が国に攻め入ってくる頃だ。気を付けましょう」と警告しているのです。

爽やかな秋の季節にはそぐわない警告の詩ですが、当時の人々には重大な問題だったのでしょうね。

ちなみに、この詩を書いた杜審言は「唐代の代表的詩人・杜甫」のお祖父さんだそうですよ。

--------------------------------------------------------------------

最新の画像もっと見る