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ブログタイトルを変更しましたが特に意味はありません。

神戸食探訪・南京中華町~元町~三宮

2009年08月08日 15時56分15秒 | 旅――国内・出張・地方
取材で大阪・神戸へ。
「神戸」と来れば南京町の中華料理と三宮の神戸ビーフ。これらを喰わずして我が帝都になぞ戻れるワケがない。ということで取材後、有志を募って取材先の灘から元町・三宮へと繰り出すことにした。


まずは長安門から中華街へ。横浜中華街のそれとはずいぶん趣きの異なる慎ましやかな中華門。派手さがない分、周囲との調和度が高く、(自分自身も)静かに深く街の一部へと溶け込んでいくことができる。


福を招き、運を開く効力を持つと言われる風水具、「春雷驚龍鍋」。《龍》を召還すべく、必死に取っ手を擦っていたらお店の小姐が出てきて「わたシやってみせましょか」とデモってくれた。おお、確かに《龍》が見えやがるぜ。謝々。
 

ディレクター氏が熱烈にオススメする豚饅頭の店『老祥記』。「南京町と言えばここ」と言われるお店。休日ともなれば長蛇の列が幾重にも折り重なる人気店だが、平日の宵の口ではこんなもの。行列嫌いなんで有り難い。
 

入店するなり、「お持ち帰り? それとも店内で?」と聞かれる。「店内で」と応えるや否や、5秒と間を置かずに上記3つの豚饅頭が供される。これが実に美味い。いかにあふれ出す肉汁をこぼさず食べ切れるかがポイントで、箸よりも手づかみの一気食いがオススメだ(ヤケドに注意)。さすが1日1万3000個の豚饅頭を店頭・持ち帰り・通販で売り切る店の味。匠です。
 

豚饅頭の余韻覚めやらぬまま次ぎに向かったのは、明治6年創業という老舗の精肉店、『本神戸肉 森谷商店』。実店舗の店頭販売のみで一日2,000個を売り上げる名物コロッケを食す。閉店間際で我がグループは行列のしんがり。揚げ上がった最後のコロッケ群の数からして全員に行き渡るのはまず不可能だと思われたが、「最後の1人にまで行き渡るよう、1人1個を守ろう」という不文律が行列待ちの人々の間に生まれ、奇跡的に最後の1人が最後の1個のコロッケを手にすることができた(感謝!)。これにはお店の人もビックリ。そうやって自分のものとなった愛しきコロッケ。中身パンパンでとってもクリーミー。ああ美味ぇ。
 

いい具合に腹がこなれつつあるが、戦いはまだ中盤戦。いよいよ本日のメインイベントとなる神戸ビーフを喰わせてくれる店へと向かう。
 

豚饅頭とコロッケの余韻を感じつつ辿り着いたのがここ、『ステーキランド 神戸館』。アダルティな昭和の匂いむんむんのお店で、今はなき『ステーキホリタン』を彷彿とさせる店構えに店内装飾。頭の中には自然とポール・モーリアの音楽が(ホリタンのCMそのままに)。敬愛する三浦雄一郎氏が出演していた『エスカイヤクラブ』のCMにも通ずる所があるかな。そういった場所でメシを喰う。俺も大人になったものだ。
 

頼むは「特選神戸牛サーロインステーキセット」。自己紹介を終えたシェフが、これから焼き上げる肉をじっくりと見せてくれる。なんと美しいロゼカラーよ。フンガー
  

写真右のボルシチ、すまし汁的な透明感から一見するとあっさりめの味を想像するだろうが、これが意外にも濃厚かつ味わい深くてすんげく美味いのであった。
 

官能的な音を立てつつ徐々に焼き上がっていく眼前の肉塊。俺はレアを頼んだのでここら辺で切り分けてもらうことに。
 

焼きたて熱々をいただく。口に入れた瞬間、炭酸の如くぶちゅ~っと上質な肉汁がほとばしる。顔面をクシャクシャにしながら「ンマイ!」と雄叫びを上げてしまった。なんなのこの旨さ、馬鹿なの?


ついでに「俺と言えばカレー」なので、翌日に大阪・淀屋橋で喰った中華カレーも載せておこう。明日からまたカレーを愛し、カレーと共に生きる日々が始まる。


海浜地区の灘と繁華街の三宮。ごく一部の神戸ながら、美味いメシと異国情緒を多分に含むノスタルジックな街並みにより、満足行く都市探訪を満喫することができた。異国情緒だけでなく、アーケードや駅、店舗そして人間と至る所から昭和の匂いを感じることのできる、横浜とはまた違った趣きの異人街。ぜひ、今度はプライベートで訪れ、満足行くまで街歩きを愉しんでみたい。

その日までしばしさようならだ。

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