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不 可 侵 宙 域 [ b l u e - A T ]

Mouse絵&散文 / YesPeace NoWar / YesLGBTQ / NoNukes

リーマンが好き過ぎて、総台詞を書き起こす野望を達成

2020-12-31 | ザ・ラスト/野望

リ「まだ本物かはわからんが、ペールゼン閣下が直々に選ばれた男だ」※イラッ
部下「信じられませんな、そんな能力があるとはとても」
リ「それは私も同じだ」
~~~~
リ「あれから二ヶ月が経過しました。しかしキリコは、訓練には全く参加せず、部屋を一歩も出ません。訓練は兵士達の自由意志で選べるにせよ、キリコだけが顔を見せないのは問題です。兵士達の中にはキリコだけが特別待遇されているのではないかと疑う者も出ています。これ以上キリコを放置しておくのは、いずれにせよマイナスと考えますが」
ペ「リーマン」
リ「は?」
ペ「話とはまさかそのことだけではあるまいな」
リ「は、それは」
ペ「キリコについては初めから言っておいた筈だ」
リ「では、放置せよと」
ペ「そうではなく、観察せよということだ」
リ「史上最強の軍隊、それはひたすら絶えざる訓練と精神の強化によってのみ実現する。私は閣下のこのお言葉だけを信じてきました」
ペ「では、兵士の素質は問題ではないのか」
リ「いくら能力があろうと、それ故に欠陥を持つ人間は、戦闘集団という組織には不適当です」
ペ「…だが、お前はまだ見ていまい。キリコの能力を。優れた者がいれば、私はそれから目を背ける訳にはいかん」

人工惑星の配管通路のような部分から様子を伺う、ギルガメス軍服に身を包んだ若きペールゼン。培養カプセルの中に眠る青緑色の赤子を発見して息を飲み、周辺を遠隔装置で爆破。カプセルは割れたが、泡に包まれたまま赤子は宇宙空間に投げ出され、大きな瞳をゆっくり開いて彼を見つめ返す。

ペ「奇跡というものを私は目撃した」
リ「は?」
ペ「それは…あるのだ!」手袋とコートを掴み、出ていく。
リ「…ふん」※イライラッ
~~~~
グレコルー「これはこれは所長」
部下「ここは収容所ではない!司令官と呼べ!」
グ「はっ。それにしても司令官直々のお呼びとは、何事でありますか」
バイマン「これで命の心配は無くなりそうだな」
リ「何の事だ。お前達には良い待遇を与えてきたつもりだが」
バ「ちっ」
リ「お前達がいかに生き延びるか、試していただけだ。ペールゼン閣下がレッドショルダーの為に特に運の強い男を探しておられるのは知っていよう」
グ「お陰で自分達は6年も臭い飯を食っております」
部下「貴様ら!」
リ「ところで、お前達の運を遥かに上回る男がいる」(画面にキリコを映し出す)
グ「ちっ、こいつか」
バ「只の病人ですぜ」
リ「確かに、神経症患者ではある。しかし奴は、ペールゼン閣下自らの手で調査され選ばれた男なのだ」
グ「選ばれた男?けっ、何処がですかい?大した戦歴もない!」
リ「奴の戦歴を子細に分析すれば、驚くべきことが明らかになる」
グ「ん?」
リ「作戦における奴の配置された状況、全体の死亡率から計算すると、奴の生き残る確率はほとんど奇跡とも言える」
バ「偏差値2.95、総合死亡率に対する特異偏差率40.66?」
ムーザ「なるほど、こりゃ尋常じゃない」
グ「だが奴も怪我をしているぜ。こりゃエキスパ戦だな、骨盤骨折と大腿筋損傷。3ヶ月の重傷だ」
バ「見ろ、医療設備が揃っていたお陰で助かったんだ」
リ「これがなかったら、彼は負傷率の高さでも際立っていたろう。しかし日付をよく見ろ」
グ「日付?」
リ「次に奴が参加したマナグア戦だ」
グ「手術後たった七日目?」
ム「まさか!腰の骨を折って七日で出動?へっ、何かの間違いだ」
リ「メルキア軍の全兵士のデータを集め、特異なケースは再度調査し、その中から更に特異なものを徹底的に検証された」
グ「じゃあキリコは不死身だと?」
リ「少なくとも、それに近いということだ」
バ、グ、ム「…むぅ」
バ「…へっ、自分に任せてくれりゃあ、そうでないことをすーぐ証明して見せますぜ」
リ「実はそれを頼みたいのだが」
バ、グ、ム「えぇ?」
部下「第21ドックは近々取り壊しの予定だ。そこで武器を選ばずやってみてはどうだ?」
バ「筋書きは出来上がってるらしいですな。だが、奴一人にそんな手間ぁかかりませんぜ」
リ「…そうかな?私は心配だ。お前達がみなごろしにされないかとな」※心配ってw
グ「冗談じゃねぇや。俺達が生き残って来たのはな、運なんかじゃねえ、腕だ!証明してみせますぜ」
~~~~
部下「もし決着が着かなかったら」
リ「必ず着く。心配するな」
~~~~
カースン「グレゴルー何故だ!キリコに何の恨みがある!」
ムーザ「引っ込んでな!」
グレゴルー「確かめたいだけだ!キリコが人並みにくたばるんだってことをな!」
バイマン「聞いてるか、キリコ!今迄は運良く生き延びたようだが、そうは行かねえぞ!」
~~~~
キリコ「!」
カースン「俺だ。奴らはあんたのことを知っている。いいのか?自分でも知らないことを人に知られていても!」
キリコ「…」 ※そんなこと言われても~
カースン「中央情報室にはあんたのデータがある」
キリコ「…(冷や汗)」 ※怖いんだもん
カースン「何が怖い!あそこにあんたの過去があるんだぞ」
~~~~
(至近距離で撃っても、弾は反れる、銃は暴発する)
部下「司令官!」
リーマン「…!!!」
部下・放送「どうした!早くやれ!」
グレゴルー「御覧の通りだ。キリコは死にません」
部下・放送「命令だ!早くしないとお前達も命がないぞ」
バイマン「なんだと?!」
(周辺が爆破)
ムーザ「ちきしょう」
グレゴルー「初めからこうする気だったんだ」(キリコを担ぐ)
バイマン「おい、何のつもりだ」
グレゴルー「ここを抜け出すのさ。こいつがそばに居りゃあ死ぬ確率が少ねえってことにならねぇか?」
バイマン「あん?お、おい!」
キリコ「!」(グレゴルーから離れて走り出す)
グレゴルー「ん?やぁ、思った以上の野郎かも知れねえな、おめぇは」
ムーザ「うおっ!」(後ろで爆破し転ぶ)
バイマン「ん?先、行くぜー」(振り返って確認) ※走れなそうなら助けるんだろうw
ムーザ「くそぉ、地獄へ落ちやがれ!」(追い掛ける) ※照れ隠しか?!

バイマン「脱出だ!ここには居らんねぇ!」
グレゴルー「格納庫へ!」
(サイレン~各自、格納庫に並ぶATを奪取)
部下・放送「キリコ、グレゴルーらの搭乗を許すな!しゃさつしろ!」
ムーザ「へっ、もう乗っちまったぜ」 ※どや顔がカワイイ
(ゲートが開き、ATが外へ~司令塔に向かいローラーダッシュするキリコ機)
カースン「キリコ?!」
(キリコ機、撃つ!)
部下「司令官!」
(司令塔に直撃) ※そりゃあんな狙い易い塔のてっぺんにいるんじゃw
リーマン・部下「!!!」 ※慌てる皆さん、画像参照
(キリコ機、中央情報室へ)
キリコ「今だ!行くぞ!」
カースン「情報室?!」
(カースン機、追い掛ける)
バイマン「あ、あの野郎!」
ムーザ「気でも狂ったか?」
グレゴルー「いや、そうじゃねぇ。奴らの目を潰したんだ。これで何をやっても知ったこっちゃねぇや」
(周辺施設を破壊しまくる)
リー「暴動になる。自動防衛機甲を使え。第二方面隊を呼んで鎮圧に当たらせよ」
(あちこちから砲台等々が出てきてATを撃ち出す)
雑魚兵「なんだ?無差別にやる気か?」 ※悪いのは5人なのに、カワイソウ過ぎる
~~~
キリコ「騒ぎは意外な方向へ発展した。その夜、第二方面隊が到着し暴動の鎮圧が始まった」
~~~
部下2「駄目です。情報記録回路のほとんどは、破壊されました」
リー・部下「!!」
~~~
バイマン「とんでもねぇことになったなぁ」
グレゴルー「これも運だ」 ※運、気に入ってる?
ムーザ「あいつら、逃げられるかなぁ」(キリコとカースンを気遣う) ※優しぃぃ
~~~
兵士「キリコとカースン機を見付けました。逮捕しますか」
部下「ただちにころせ!欠片も残すな!」
兵士「了解」
カースン「思い切って突っ込むか?」
キリコ「無駄だ」
(囲まれた恐怖から、カースン機が発射)
キリコ「待て!ん?」
(二機を囲むAT部隊、動かない)
無線「キリコに対する攻撃を中止せよ!攻撃中止。これはペールゼン閣下の命令である」
~~~
(小型宇宙艇のタラップから降りて来る)
兵士「閣下、リーマン司令官です」
ペールゼン「私だ」
リーマン「閣下、何故中止命令を。奴はこの暴動の張本人です。奴は閣下のおっしゃるような人間ではありません。弾薬も食糧もなく、今度こそ奴はしぬ他はなかったのです。奴が生き延びたのは特殊な能力のせいではなく、他ならぬ閣下の中止命令の為です」
ペ「本人の能力と関わりなく、これはキリコの高い生存率に含まれる」
リ「!」 ※ああ言えばこう言う、か!
ペ「絶体絶命の窮地に於いて、奇跡的に私が到着したということ自体、奴の異常な特性を示すものだ。やれ」
~~~
リ「レッドショルダーの最高責任者、ヨラン・ペールゼン閣下だ」
ペ「お前をここに配属させたのは私だ。私は半生を理想の戦闘集団作りに捧げて来た。そして如何なる技術も管理も、優れた人的素材に敵わないことを知った」
キ「それが?」
ペ「お前は異能生存体だということだ」
キ「異能?」
ペ「生命体には他に比べ群を抜いて生存率の高い個体が存在する。私はそれを仮に異能生存体と名付けた。遺伝確率250億分の1、それがお前だ。そのような者だけの戦闘集団を想像してみろ。遺伝的に生存を保証された兵士達の組織こそ、真のレッドショルダーと言える」
キ「250億分の1しかいない人間で、どうして戦闘集団が作れる」
ペ「お前と同質の個体を無数に生産するのは可能だ、今の科学ではな。だからお前について調べ尽くした。それを教えてやろう」
キ「!」
ペ「16の時、お前は軍に入隊した。それ以前の放浪を繰り返していた少年時代。そして10歳の時、メルキアの難民センターに居たことはお前も記憶にあるだろう。問題はそれ以前だ」
キ「…やめてくれ!」
ペ「私がその調査の為にどれほどの情熱を注いだか知るまい」
キ「やめろ!聞きたくない」
ペ「お前は過去を拒否するが、過去を知り受け入れなければ、その苦しみから逃れることは出来ん」
キ「やめろ!」
ペ「その苦痛を乗り越えろ」  ※何故聞かせる必要が??
キ「やめろ!!」
ペ「私の話を聞けば、全てが終わるのだ。話してやろう、お前の誕生は!」
キ「やめろーーー!」(ペールゼンの首を掴む)
(尋問室へ行こうとする部下を止めるリーマン)  ※嫉妬??
ペ「やめろ、、、キリコ」(ペールゼン、撃つ)
(尋問室へ入ってくるリーマンと部下)
リ「閣下、お怪我は」  ※みごろしに仕掛けた癖に、いけしゃあしゃあと!!
ペ「いや…」
部下「即死です」
ペ「何?!…なんと」
~~~
リ「他の者達は処罰しないことにします。サンサ戦でまとめて処分できましょう」
ペ「長い間、私は夢を見ていたらしい。異能生存体は存在しない」
リ「お察しします」  ※棒読み過ぎwww
ペ「いや、もしキリコがそうだったとしても」
~~~
グレゴルー「あんなに死なねえ奴が」
ムーザ「まだ夢見てるようだな」
(カースン、傷口を見つめる。心臓の鼓動)
グレゴルー「全く、あっけねぇもんだなぁ」
ムーザ「ああ…」
カースン「ん…キリコ!?」
グレゴルー「?!」
~~~
リ「信じ難いことですが、弾は僅かに心臓を逸れていました。私としても奴が異能生存体だと認めざるを得ません。しかし私には一抹の疑いも残っています。あの時、閣下の弾を僅かに逸らせたのも、これは閣下ご自身の心の奥底のキリコを生かしたいという祈りではなかったのかと」  ※ああ言えばこう言うを真似てみたww
ペ「奴はあまりにも危険な存在だ」  ※うん、敵にいたら嫌だよね?
(街を襲うレッドショルダー隊、炎に巻かれる少年キリコ)
ペ「私は間違っていなかった。しかし許すわけにはいかん」
(第三次サンサ攻略戦のテロップ)
キ「それから一週間もしないうちに、俺は元通りに回復した。そしてレッドショルダーが惑星サンサに向けて出発したのはその翌日のことだった」
グ「くそぉ、散々こき使った挙句、最前線送りか」  ※いや反逆罪が無罪放免なのよ?
ム「むかつくぜ」
バ「これも運ってやつさ」  ※運、お気に入りだね!
グ「ふん、そういうこったな」
(戦闘)
キ「はっ、ここは」
カ「キリコ、どうした?」
キ「ここは、見たことがある」
カ「なんだって?しかし、サンサは初めてだろ」
キ「いや、確かに知っている。俺はここに居たことがある」
カ「キリコ、記憶が戻りかけているんだ」
キ「ああ、しかし」
カ「確かめるんだ、キリコ!これを逃したら…うわぁっ」  ※致命的な戦闘を美化しないボトムズクオリティを支持しますw
キ「カースン!」
(ATのコックピット、負傷したカースン)
カ「…もう、駄目だ。キリコ、言っておきたいことがある」
キ「カースン」
カ「散々あんた、けしかけたな。だが、あんたのデータはなかった。いや実は、俺が欲しかったのはレッドショルダーの資料だったんだ」
キ「検討はついていた」  ※キリコが賢過ぎ?カースンが爪甘過ぎ?
カ「へへっ、だろうな…お陰でペールゼンのしていたことが明らかになった。既に軍はこのことを…」
キ「しっかりしろ!」
(一機敵襲、グレゴルーが援護)
グ「やられたのか!」
キ「カースン」
カ「行け、そして思い出せ…!」  ※何故最期までけしかける?
キ「カースン!」
(急発進するキリコ)
グ「キリコ!」
キ「間違いなかった。この風景は確かに俺がかつて」
(炎に巻かれる少年キリコ)
リ「キリコ、今度は俺が確かめてやる」  ※赤い肩とアンテナが発光してる~
(記憶の中の迫るレッドショルダーとリーマン機が重なる)
キ「そうだった。俺の過去をずたずたにしたのは」  ※サンサ星人だったのか?
(リーマン機+お供2機VSキリコ機)
リ「しなぬはずがあるか、しなぬはずが!」
キ「!!」
リ「必ずしぬはずだ、人間ならば!」
(戦闘終結の風景。絶命しているリーマン。グレゴルーに介抱されるキリコ)
キ「戦闘はそれから三日続いた後、終結した。この戦いでサンサの歴史は事実上終わった。そして俺は蘇生したのだった。過去という地獄の一部を覗いて」  ※また住み着くけどねw
~~~
(勝利宣言の行進、戦車、AT)
「100年戦争も一段落というところですな」
「和平交渉も有利に進むでしょう」
「サンサ編の勝利は実に意義深い。提案者のペールゼン大佐は国家特別功労賞ですな」

「どうだ?」
「カースンのもたらした情報は想像を絶するものです。これでペールゼンの失脚は間違いありません」  ※続編への布石~

(赤い肩のAT、整然と敬礼するレッドショルダー隊員が流れてくる)
「御覧なさい、レッドショルダー部隊です」
「彼もいよいよ公開に踏み切ったか」
「得意の程が察せられますな」

(違和感のある兵士が流れてきて、行進を見ていた民間人、軍幹部からどよめき。
4人からの視線に、目を見開き、息を飲むペールゼン)
咥え煙草に薄ら笑いを浮かべるグレゴルー。
片手を上げて軽薄なポーズを決めるバイマン。
腕組みをして無表情で見上げるムーザ。
直立不動で声に出さず「例え、神にだって俺は従わない」と言うキリコ。

(→ウド編→ザ・ラストレッドショルダー→クメン編→宇宙・サンサ編→クエント編、と続く)
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一足先に、千の風に / 満を持してのフィギュアリリース

2017-05-14 | ザ・ラスト/野望


鈍く妖しく光る赤い羽根を背負って、リーマンが先陣を切る。
続くは、黒い眼鏡では隠し切れない物憂い瞳を持つ、夢追い人、ペールゼン。
そしてその完璧さ故に、造形化は躊躇されていたであろう、イプシロン。

まさに、34年の時空を越え、やっと時代が追い付いたのだと言えよう。
三次元の世界へようこそ。アストラギウス銀河と比べて、この世界は居心地が
良いかどうか甚だ心配ではあるが、ともかく諸手を挙げて、歓迎したい。

・・・

塩山紀生氏のキャラクターデザインによる彼らが、立体化される。
http://ourtreasure.co.jp/category/装甲騎兵ボトムズ

2007年の蘇我と、2010年の新宿で、塩山氏の話を伺えたのは幸せであった。
遠目に、ホワイトボードに青いマジックで、キリコの目とコチャックを
描かれているのが見えた。二次元に魂が吹き込まれる瞬間を見た気がした。

「隅々の人物まで、全部私が描いたんですよ」
アニメーションは大勢の人の手で作り上げられる作品だが、
実に楽しそうにこう言われると、いちばん「創造主」に相応しいと思わされた。

「ハンサムを描くのは簡単なんですよ。ほら、鏡を見ればいいから」
茶目っ気たっぷりの発言に、うっかり長年の知り合いと勘違いしそうになった。

「美形よりそうでない人物を描く方が楽しいんです。シワをいっぱい描いていい顔」
「人間ってちょっと似ているところがあっても、皆、違う顔をしているんですよね」
「古い外国の映画とかに出てくるような人をイメージして描きます」

塩山氏の言葉の端々に、人間賛歌を感じられて、嬉しくなった。

人間が好きだからこそ、昨今の煌びやかなアニメーションや漫画にはほとんど見られ無い、
愛すべき、実にさまざまな顔や体型の人達が生み出せたのだろう。
髪型や、髪や瞳の色や、背の高さを、モンタージュのように入れ替えて出来る人物ではない。
それは声にも比例して、似たり寄ったりな美形は、
どのキャラがどの声でも違和感がないように思える。
しかし、塩山氏の手掛けた人物達は、この顔にはこの声でなければ、と思わせられる。

まして、ボトムズはおっさんだらけである。
イプシロンが一番若い16歳として、バニラやポタリア、アロン&グランが20代、
ロッチナやカン・ユーが30代、イスクイやフットーやゴン・ヌーが40代、
ボローやバッテンタインが50代、カンジェルマンが60代、と言ったところか。
こんな多くの男性陣を、どこかに居そうなリアリティを持ったアニメや漫画の
登場人物として、延々と紙の上に生み出し続けられる人は、他にいるのだろうか?

・・・

この時期にフィギュアがリリースされると聞き、追悼も兼ねて、
この偉大なるクリエイターによって生まれたキャラクター達を、改めて
三次元に甦らせたいという思いから企画されたのだろうか、と推察した。

初の公式第一弾が、「リーマン」とは、実に楽しい。
物語上の役割もさることながら、彼のビジュアルは実に芸術的だ。
一見、地味なただのおっさんなのだが、描いてみるとその個性に「さすが塩山画伯」と痺れる。
主人公に次ぐ無表情で冷血漢なタイプかと思いきや、わりと感情が顔に出るタイプ。

この鞭を持って仁王立ちする姿も、人間味もあるから不思議だ。
獲物を捕らえる切れ長の目が、目深に被った帽子の下に光る。
顎とは反対に反らせた肩、隙の無い両腕、その全てを受け止める腰。
両の脚は、余分な感情もろとも大地へ放電して心身のバランスを取っている。

発表された造形は、動画の印象より若干スマートでスタイルが良く見えるが、
リーマンの凛々しさを再認識してもらえたらこの上ない。

第二弾の「ペールゼン」は、その立ち姿で彼の全てを表現している。
キリコに限らず、誰も自分に従わせること等できないと、承知している。
意のままに操るつもりだったイプシロンも、主人を鞍替えしてきたロッチナも、
共に吸血部隊を作り上げたリーマンも、彼の元を離れていく。
頭で理解しても、身体のどこかが納得できない。
風が吹いただけで倒れてしまいそうな、切なく儚げな裸の王様だ。

第三弾は、これまでミクロマン止まりだった「イプシロン」、真打ち登場である。
キリコは幾度か出されていたし、プロトワンも単体で販売されていた。
主人公の唯一のライバルとして、フィギュアが出る可能性はなかったはずはない。
ところが、「可哀想な人」だからか、立体化が難し過ぎる髪型だからか、
スルーされ続け…いや、おそらくその完璧な容姿が災いしていたに違いない。
きっとそうだ。異論は認めない。

願わくば、クメン編の頃の、あどけなさが残る生意気な表情で、
前髪は短く、付属品にバランシングの槍を期待。


それにしても、リー、ペー、イプ、という発表順は、心憎い演出だ。
テンションが上がるというもの。
7月発売の同1/20スケールATとの、ジオラマ作品が楽しみである。

・・・

当方、相当久しぶりのマウス絵となった。
「塩山氏によるキリコの描き方講座」http://www.votoms.net/1983/index.html
を参考に、たまには主人公をおさらいしてみるかと思ったはすが、
フィギュアの出来に目を奪われて、気付けばリーマンが仕上がった。
キリコはキリコスキーの皆様にお任せしよう。そうしよう。
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カースン賛歌、そして平和主義な

2012-07-15 | ザ・ラスト/野望
7月14日のオマケが長くなったので「バルカン・セパレーーーート!!!!!」してみた。


+++


本日のオマケ:
NGYシティをローラーダッシュ 馴染んでる。1分の1をほんとに走らせてる錯覚。でも地球の重力と鉄じゃ無理。この速さは無理。絶対。

後半のモデル解説にムセル 前半は萌え?後半はかなり。3次元のガレキや1分の1も相当むせるが、2次元なモデリングも素晴らしぃ。

本日の本命:
バージル・カースン全場面集 やばい。うっかり、笑えて泣ける。涙出る。
野望は主演賞カースン、助演賞リーマン、てことで。つか、11分も登場してたのが意外だったり。

散り際のアッサリ感はイプシロンや、テイタニアに通じるとこもあるな。リーマンもか。
いつの間にかしんでた、みたいな。華々しく絶命しないあたりがリアルでボトムズらしい。

これがもし人を庇ったり、必殺技や波動砲(?)でやられたりすると、無駄に装飾されて、
うだうだ悔いが残ったり、さっぱり諦めが付いてしまったりしてよろしくない。

戦争に於いて、乗り捨てのAT同様に、どの兵士も使い捨てだ。
敵も味方も、能力の強弱も、年収も肩書も、変わらない。戦争の無意味さ。
そこに思想だ、愛国だ、家族の復讐だ、と理由づけても、結局同じなのだ。
戦争、ころし合いは、全く意味がない。実にばかばかしい。赤肩がその象徴だ。

ボトムズ~良輔監督の、絶対平和主義的リアル戦争ロボアニメ、その徹底感、半端ない。


キリコもギリギリ人間ぽく、初々しい。仮死状態からの復活は、3度目以降の視聴者には
爆笑場面に変わってしまうのが惜しいが、こればかりは仕方がない。


こう年月が経ってくると、さすがにTV本編とのギャップが脳内パテで埋まってくるな。
前はキリコのキラキラ感やショボンな表情に、どうしようかと困惑したものだが。


ちなみに本日のtoro的おすすめポイントは、所長、イヤ、司令官の、

「暴動になる。自動防衛機構を使え」

…まさに、リーマンショック!!! なんスか、それ。ツッコむとこですよね、少佐??!!!爆笑。


ウド編もクメン編も、空から自動防衛機構の皆さんがパラシュートや降下ポットで降ってきた。
サンサ編は、対イプシロン戦、という大軍に劣らぬ決戦なので不要!
そしてクエント編は、バララント&ギルガメス両軍が手を組んでの超巨大防衛機構?

…ほんと、軍って、防衛といいながら、自爆装置そのもの。原発も同じ。
末永く平和に、戦争アニメ見て楽しんでいたいですから、原発も戦争も反対ですわ。




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昼間のパパは漢だぜ@仏革命の日に

2012-07-14 | ザ・ラスト/野望
とかく社会とは窮屈で生き辛いものである。
かと言って、無人島で一人サバイバル生活を選ぶ知恵もなく。

先輩や上司がいて、後輩や部下がいる。
歴史を作ってきた先人の教えや、また間違いもあり、
未来を背負う今生きている我々と、これから誕生する生命たちがいる。

迷わずに人生を全うした者はいない。七転八倒し、人を、自分を、世界を、
嘆き、褒め称え、反省し、反省したふりもし、喜怒哀楽を胸に日々費やしていく。

そして時たま、革命が起こる。

気負うことなく、魂の導かれるままに、突き進む。
恐れるものはなにもなく、自分にとっての真実を貫かんとするだけだ。


7月14日、フランス革命の日に。
(ついでに前日は、オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェの命日)



+++


ひょっこりな拍手&たびたびのご訪問、ありがとうございます。
Gooブログおえかきツールでトライした、久々のマウス絵。ヨレヨレです。

渋くて冷静で熱い漢、テンション上がりますね。
リーマンだけに萌えたい方は「ザ・ラスト/野望」カテゴリーをクリックしてくださいませ。
リーマン少佐、オンパレードです。野望のリーマン場面のみ早送りして見たくなりました。


主人公の誕生日、過ぎちゃいましたが、あの人は沢山お祝いしてもらえますからいいですよねw
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赤肩基地司令官、通称「所長」

2012-02-19 | ザ・ラスト/野望
時代劇の悪代官役の似合う方に、是非。

・・・

ペールゼンとリーマンは、若い時分に夢を語り合い、意気投合した仲だった。
その結晶こそが、泣く子もだまる吸血部隊。
しかしペーさんは異能生存体の研究にハマってしまい、
努力根性義理人情のリーさんとの間に隙間風が生じてくる。

最後は二人とも、自ら育て上げた飼い犬、赤肩兵に倒されてしまう。
まぁ二人とも、この世界じゃ長生きな方だ。


おまけ≫
実際、リーマンってどんな人だっけ?なんか名台詞があったような?
という方は、こちらをご参照下さい→Inge Lehman
Comments (4)
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その名は小惑星

2011-10-07 | ザ・ラスト/野望
強靭な肉体と精神を磨き突き詰めて、更に人間であり続けること。
それは可能なのか。

人間であり続ける為には、まずその生命を維持させる必要がある。
振り切れ過ぎた針は、元に戻らない。
自分を失っては、何も得られず、守れず、全てが無になる。

つまりは健康が真っ先に重要で、一番の敵は自らの心身の病。
あらゆる養分が、この身を作り上げている。どれも疎かにしてはいけない。


…ぎりぎりの淵で、それを手放してしまったリーマン。

奴が辛うじて人間でいられるのは、非常に稀な遺伝子のせいなのだ。
すでに、選ばれた存在というより、見放された存在かも知れない。


~~~~~

拍手くださった皆さま、どうもありがとうございます。

~~~~~

さーて、おさらい、しましょうかね。

わうわう座談会を聞いて。

改めて、良ちゃん(=監督。敢えてw)の「TVシリーズ全52話で完結しているんです」
というコメントを言葉で聞くことができて、ホッとして、納得して、嬉しくなった。

もともとTVシリーズ自体、行き当たりばったりで楽しみながら作っていた作品。
それに無理矢理、前後や途中を組み込んだもんだから、そりゃ矛盾が生じるのは当然。

スタッフサイドも重々承知で、それでもボトムズ世界の魅力に妄想が膨らんでしまい、
おまけのストーリーをちょこちょこ見たく&作りたくなってしまった。

そこをグッと堪えて、TV52話だけで留めておく事も出来たはず。でもそうしたら、
元々のTVシリーズの良さも、こんなに長く広く知られ続ける事もなかっただろう。

OVA、タイピングソフト、PS2、プラモデル、ミクロマン、フィギュア、カードゲーム、
マンガ、パチスロ、別の監督やスタッフによるアニメ作品にまで派生し、
新規ファンもこの20年以上の時を経ながら、少しずつ増殖してきたわけだ。

いろいろツッコミたくなるのも、当然、思い入れがあるからこそ。
リアルタイム視聴をしていた一ふぁんとして、実に感慨深く、誇らしい。
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リーマンが動く時

2011-05-15 | ザ・ラスト/野望
人は、自分が見たいもの、聞きたいものばかりを、つい追ってしまう傾向がある。
実はおおよその答えは自分の中で決まっていて、それに沿う情報を入手して、
「ああ、やっぱり」と、納得したいのだという。

心配したい人は不安な言葉を、大丈夫だと思いたい人は、安心させてくれる内容を。

しかし本来は、個人的な憶測や希望は別にして、あらゆる角度から物事を検証して、
できるだけ冷静に偏見を差し引いていかねば、真実にはたどり着かない。


バッテンタイン中将が言う「多少の放射能は害がない」

カルメーニが言う「場合によっては君の政治的立場が危うくなりはしないかね?」

アロンが言う「科学者は実験とデータが必要だからね」

グランが言う「行きましょ、兄さん」

フットー艦長が苦々しく叫ぶ「全く!!!どいつもこいつも!」

カンジェルマン殿下が呟く「悪しき因習は私と共に…」


…リーマン司令官は黙って愛機に乗り込み、砂漠を駆っていく。

真実は見えるか?
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もあれ・あも~れ

2011-03-06 | ザ・ラスト/野望
  
ちょっとばかり若い時分のリーさん。友達は少ない、というよりほぼ居ない(?!)
勉強家で努力家で自信家、且つ謙虚で身分を弁え視野も広いが、基本は体育会系。
真面目で頑固、早寝早起き、粗食小食、飲酒は嗜む程度、ホウレンソウ(報告連絡
相談)を怠らない。ちなみに髭は薄く、髪も多くは無いので、整髪料は使わずに
櫛で整え制帽を被ればこのスタイルをキープできる。…だいたいこんな感じでOK?



ボトフェス3部作のDVDが月替わりで発売され、再放送やゲームやパチスロで触発された
新旧の最低野郎の皆さんがうっかり大人買いし、機を熟した頃に「幻影編・第二部」
製作中の情報がリリース?新作ではキリコは隠居して、あの赤子が主人公に??
リアルなのにファンタジー、戦争モノなのに平和主義なボト物語、有り得なくはない…。
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リーマンの歌(OP&EN)

2011-03-04 | ザ・ラスト/野望
リーマン!リーマン!リーマン! 遠くで泣いてる声がする
来るな リーマン 僕の所へ 来るな リーマン 私の所へ 心、震える合言葉 
リーマン!リーマン!リーマン! 行くぞ 待ってろ 戦友になろう 
手と手 心と心 鍛えて皆で散ろうぜ あの空へ
リーマン!リーマン!リーマン! 「私 インゲ・リーマン」 リーマン!



自由に大地を滑るけど パーフェクト・ソルジャーじゃないよ
ブレードアンテナ光るけど 異能生存体じゃないよ 大きな声じゃ言えないが ただの熱血サラリーマン
サラが サラッと 消えて リーマンさ 君の部隊の一番後ろ 一番後ろ
リ、リ、リ、リ、リーマンはそこに居る リ、リ、リ、リ、リーマンはそこに居る
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便乗・寝起きシリーズ

2011-03-03 | ザ・ラスト/野望
…星間電話?ああ、すぐ出るから保留にしておけ。

全く。
お年を召すと朝が早くなって困りますな、閣下。
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飛び出せ!“異能”

2011-01-26 | ザ・ラスト/野望
青春じゃないのだから、飛び出されても…。
今週月曜に放送された、公共放送の有名番組のサブタイトル。一瞬びっくり。


今朝見た夢。

数人の仲間で、海に行くかどうかを話している。
tororin5の正面に居たバニラが「奥サンに聞いてみないと~」と、ココナを見る。
ココナは「行くに決まってるじゃん!」と言いながら、服を脱ぐと、下に水着を着ていた。
tororin5とココナが海に近付くと、天気はいいが、大波がじゃぶんじゃぶんと押し寄せてくる。
「これじゃ、入れないね」と、波打ち際で残念そうなココナ。少し離れた所で、
ココナが波にさらわれたら助けに行かねば、とぼんやり思いつつ海を見ている自分。
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こう見えて実は

2010-12-17 | ザ・ラスト/野望
リーマンは普通のオッサンやと思う。家に帰ったら、普通にパパやってるかも。
残業して帰宅して、子どもの寝顔を見に行き、枕元に「サンタさんへ」という
手紙を見つけて、ふっと頬を緩ませていたりして。
ま、軍人サンに家族絡ませると切ないから、ネタ的には却下やなぁ。
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うっかりのんびり

2010-12-15 | ザ・ラスト/野望
上からの命令を聞いて、下からの不平不満も耳にする、意外に孤独なポジション。
その間でバランスを取りながら、自分の主義も通す。並々ならぬ自尊心もあり。
大変ながらも、充実したシゴト人生。でもたまにゃ、うっかりのんびりしたいもの。
明日晴れたら、釣りにでも行くかな。
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立志

2010-11-13 | ザ・ラスト/野望
立志。こころざしをたてる。元服。チョンマゲを結う。数えで14歳なので13歳。べすとせらー、13歳のはろーわーく、である。夢は大きく、志は高く、思いは深く。この身が、なんとなく現れては消えるだけの小さな星だと気付いても。満天の夜空も、目を凝らせば一つ一つの光の集まり。誰かや何かを照らす。
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少年期

2010-11-11 | ザ・ラスト/野望
R&P
反対も賛成も、選択肢はなかった。良いも悪いも、考える余地はなかった。100年戦争の真っ只中に生まれ育った。
いつの世のあらゆる人と同じように、その環境で、自分らしく生きたいと望んだだけだった。もしも選択できたなら、
戦争のない世界を選ぶ。そしてもっと効率良く、自由に思いのままに、欲しい物を手に入れただろう。

捏造落書き。10歳頃のリーマン&ペールゼン。年の差が10歳弱とすると同時期ではない。どちらも生意気げ。
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