国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

国会審議議事録 踏切事故編 Part4

2012-05-04 14:50:29 | 国鉄関連_国会審議
みなさま、こんにちは
ゴールデンウィーク、いかがお過ごしですか?
午前中にプチ旅行をしてきました。
門真~モノレールで万博公園まで行って来ました。
並行する中国道の渋滞は凄まじかったです、皆さん観光地に向けて車を走らせているんですね。
私はと言うと、そのまま一駅先の山田駅で阪急千里線に乗り換え、北浜経由で寝屋川に帰ってきました。
ちょっとした旅行でも気分がリフレッシュできるものですね。

そういえば、今はモノレールの万博公園前駅付近の中国道が今から約40年前の日本万国博覧会の会場駅だったんですよね。
覚えていましたか?
さて、本日も南海電鉄事故の国会審議録を掲載します。

○谷口慶吉君 私、新聞やテレビで拝見しまして、この南海電鉄というのはふだんの労務管理はどういうことをやってたんだろうかと思うのです。事故の発生の時間から考えますと、七時二十五分、その子供を一体、七時二十五分というのは時間的に考えましても、一般の家庭じゃ晩御飯の時間ですよね、それが、子供が一体乗っていたというようなことは、ふだんの会社の労務管理は一体どういうことをしていたのか、きょうはわからないとお逃げになりましょうけれども、こういうことが実際あったという現実の上に立って、ここは会社として私は重大な責任を負うべきだと思うのだ。これは日をあらためてまた、委員長、この問題やりますけれども、その辺のことをもっと次の機会までよく調べておいてください。
○政府委員(増川遼三君) 電車の運転士の勤務状況を調べました結果を申し上げます。三月二十九日と三十日は家事の都合で有給休暇をとっております。三十一日の金曜日、これが公休ということになっておりまして、四月一日の土曜日十六時五分に出勤をいたしておりまして、それから当該電車の上り線に乗務いたしまして、和歌山から難波へ運転をし、その帰り便にこの事故に遭遇したということでございまして、肉体的にも精神的にも別に疲労を残しておるというようなことはないようでございまして、その点労務管理上の問題が当人にあるということは現在のところではわれわれとしては考えておりません。なお、子供を乗せました事情は、奥さんが子供を連れまして、学校の同窓会に行かれた帰りを、同じそこからうちへ帰るにつきまして、一たん難波に出まして、自分の御主人の運転する車なら安心だろうというようなことで、御主人の運転する電車に乗り込んだ。その際に子供がせがみますので運転台に子供だけ預けた、奥さんは二両目の電車に乗っていたということでございます。
 衝突をする直前非常ブレーキをかけまして、子供を抱いてうしろの客席へ運転士は避難をしたということだけははっきりいたしておるわけでございます。
○谷口慶吉君 うしろの客席も、あれは五両か六両の連結の電車でしょう。うしろというのはすぐのうしろですか、それとも奥さんが乗っていた二両目ですか。
○政府委員(増川遼三君) 当該先頭車でございます。先頭車の客席と運転席との間のドアから出ましてうしろの客席部分に避難したということでございます。
○大倉精一君 もうちょっと聞きたいのですけれども、踏切道の道路の状態ですね、勾配も聞きました、それから幅員も聞ましたが、何か非常にでこぼこがあって自動車が故障するような状態にあったのですかね。
○政府委員(増川遼三君) 道路から踏切道へ入る部分、線路の部分まではまくら木を敷いた踏切道でございまして、両側からまくら木を並べまして、そのまん中、上り線と下り線の間のところは砂利が敷いてある、両端のまくら木部分も腐食したり欠けたりしておりまして、あまり平たんな状況ではございません。また、まん中の砂利部分につきましても、調査官の報告によりますると、直径三十センチ、深さ十センチ程度の穴ぼこがあいておった、こういうことでございます。しかしながら、現在の調べではその穴ぼこにタイヤをとられてエンストしたのか、あるいは運転がまずくて二・一メートルの幅の踏切を車輪がはずしたのか、その点はまだ明確でないそうでございます。
○大倉精一君 私は現地を見ておりませんからわかりませんが、多少でこぼこの道で、それが原因で車が故障が起こるとは考えられぬですね。いなかにいけばみんなそれですよ。それじゃあ全部故障が起きなければならないのにそうじゃない。そこで、車両等の安全構造について検討されておるかどうか、こういう事故はたくさんあります。たとえば、鈴鹿の事故で、私も現地に行って見ました、見ましたが、やはりあの中で火事を起こした。相当長い坂をふかして上がってくるのですね、しかも手前で勾配が急になっております。それから、その次に箱根のバイパスですか、あそこでも車が燃えました。そういうようなちょっとしたことといいまするか、非常に故障の起こりやすい車の構造について、関係方面と連絡し研究なさったことがありますか。
○説明員(堀山健君) ただいまは、自動車の大型トラックのお話だと思いますが、続けて二件火災事故を起こしましたことにつきましては、現在原因を追求中でありますが、車体構造の関係なのか、あるいはそういうものに関係していろいろな付属物があったためにそれが燃えたのか、その辺を現在確かめながら改善策を考えております。ただいま研究中でございます。
○大倉精一君 鈴鹿で起こった車は、その後あの会社で同じような車を点検したら、やはり同じような個所がずっと続けておるというのですね、そういう状態がすでに発見されておるのですね。ですから、こういう故障の起こりやすいような車の構造、これが私はやはり重視をしなければならぬと思うのですよ。たとえば、いま大型車の制限ともおっしゃっているけれども、何も大型車だから故障が起こったのではない、小型車でも故障は起こりますね。そういう点を点検なさらぬとこういう事故がたくさん起こると思います。
 それから、見通しの問題でございますが、二百メートルくらいのところでカーブしておったというのですが、その見通しの問題がまだ報告がないのですけれども、どういう地形になっておりますか。
○政府委員(増川遼三君) 当該踏切の近くの線路の状況は、半径六百三メートルくらいのカーブでございまして、見通しといたしましては、二百メートルということになっておりますが、ただ、夜間になりますると、ヘッドライトの関係等で八十メートルくらいなら大体人が立っておるとか、何かしようとしておるというのがわかる程度だそうでございます。
○大倉精一君 その地形も現地へ行かぬとわからぬですが、かつて私は――南武線の事故がありましたね、南武線の事故。あれもちょうど二百メートルくらいのところでカーブしますね。ですから、あれを見たときに、たとえば車が差しかかって、一たん下車してだいじょうぶ来ないなということで出ても、それにぶうっと来ればどうにもならぬでしょう。そういう地形でした。よく似たような地形のような気がするんですが。そこで、六十メートルくらいでブレーキを踏んだとか踏まぬとか言っておりますが、八十キロのスピードでそのカーブをぐうっと曲がってきてそれで間に合うんですか。たとえば人がおる、車がおる、発炎筒をたいておるという場合に、どうでしょうかね。八十キロのスピードでぐうっと曲がってきて、どうでしょう、間に合いますか。一ぺん実験をしたらどうですか、実験をしたら。
○政府委員(増川遼三君) 時速八十キロ程度で走ってまいりました場合に、急ブレーキをかけますと、約三百メートルは突っ走るというデータが出ております。こういうふうな、たとえ二百メートル先で見えましても、やはり相当な事故になったのではないかというふうに考えられるわけでございます。
○大倉精一君 それが私は問題だと思うんだな、それが。たとえばトラックの運転手を逮捕した。逮捕したって、これは故障を起こしたのだから、故障を起こしたのは不可抗力だ、これは。それは電車の運転士も、子供が乗っておったかどうかわかりませんけれども、いまお話があったように、八十キロで走ってきてわあっと、しかし、曲がって見えた瞬間に発見するか、あるいは一瞬あとで発見するか、これは人間だからわかりません。ブレーキをかけても必然的にぼおんとぶつかっておる。そういうところに踏切の何らかの問題がある。ただチーンチーンと鳴っておるだけだというところに問題がある。南武線もそうだった。こういうような事故が起こると、このときにはやっぱりもっともらしい答弁なんかされますけれども、これは、のど元過ぎれば熱さ忘れる、天災地変もそうですけれども、なかなかそういう点についてこまかい対策が立たぬのですね。ほかにもこういうところがあるんじゃないですか。ですから、これはどうなんですか。そういう点についてどういう措置をされますか。たとえば二百メートルなら二百メートルカーブがある。二百メートル前では三百メートル突っ走らなければとまらない、こういうところの踏切はどういう措置をなさいますか。
○政府委員(増川遼三君) カーブと、そこを通過する場合の際の電車の速度の制限、これにつきまして、ただいま御指摘のようなことからも十分再検討をして、個々に対処さしたいと考えております。

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