ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

グレッチェン・ウィルソン(Gretchen Wilson) One of the Boys

2007-05-13 | カントリー(女性)

 この人は良い。アネゴ風のダウンホームな見た目でさけたら駄目です(失礼!?)。2004年に華々しくデビューし、2005年には早くもCMAアワードで女性ボーカルWinnnerになるくらいの人気を誇った、アメリカ女性のヒロイン。これまでの私目線では、以前見たビデオはギンギンのロックだし、見た目も危なそうなおネエちゃんなので、アルバム聴いたら疲れそうな感じがしてたのは事実なんですが。

 しかし、このアメリカで今月発売のGretchen Wilsonの3作目。オープニングからミディアムの気持ちの良いカントリー・サウンド。その声は憂いを帯びつつ伸びやかで艶があり、美しいと思いました。2曲目"Come to bed"はシングル曲のスローバラード。この手の曲を聴くと、往年のサザン・ソウルが思い出され、入り込んでしまいます。"Heaven Help Me"は異色のちょっと幻想的な曲調で、ボーカルも甘くソフト。サウンドにはチェロも聴かれ、深みがあります。この曲を挟む2曲が、ギンギンのロック・ナンバーで、彼女の声も若干ハスキーになってきますが、アメリカ南部のred-neckの連中はこの手のナンバーで盛り上がるんでしょうね。Rockerはこの2曲だけ。アルバムの後半も、質の高い様々なスタイルのカントリー・ナンバーが並び、楽しめます。"Pain Killer"の切なさが良い。トータルの雰囲気としては、トム・ペティやジョン・クーガーのサウンドでカントリーをやってる、って感じかな。これ、良いアルバムと思います。



  1973年生まれの、今33歳。2歳のときに父親が出て行き、14歳でお母さんと一緒に働き始めたという苦労人。15歳の頃には、ヤバい人たちの集まる盛り場で銃を携えながらお店を切り盛りした事もあったそう。彼女のどこか垢抜けない、憂いを帯びた風貌と歌声は、そういう人生が色濃く反映しているのでしょうか。しかし逆に、そういう自身の貧しい白人層という過去を、歌の中で臆面もなく称えながら、それまでポップに偏り気味であったカントリーシーンに刺激を与え、カントリーをその原点のスタイルに回帰させる新しいアーティストとして絶大な支持を得る事になったのです。拍手。




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2 コメント

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グレッチェンは (つねチャン)
2007-07-09 19:25:46
カッコいい
危なさは ドキドキします。
かぶりつきで 見たいシンガーですね~~
しかし 素敵な カントリーの紹介
夜の騎士さんが 皆さんに紹介したくなるのがわかります。
これからも 覗きにきます。よろしくデス
グレッチェンは (bigbird307)
2007-07-09 20:50:37
有難うございます。

こちらこそよろしくお願いいたします。


グレッチェンは聴けば聞くほどいい声ですね。
これからも注目したいです。


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