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日々を記す。

声優と特撮と映画漬けの毎日です。

ナイト・ウォッチ

2006年04月06日 | 劇場鑑賞映画
ロシア映画「ナイト・ウォッチ」を観てきました。

映画公式サイト

ダーク・ファンタジーです。
”光の勢力”と”闇の勢力”に二分されている人間とは違う”異種”たちが主人公。
彼らの力は共に強大で同等で、この1000年休戦状態でしたがその均衡を破る存在が現れます。
その存在が光を選ぶか闇を選ぶかで運命が変わる・・・というのがおおまかなあらすじ。

最初はどうしようとアタフタしたくらいつかめなかった映画で。
この人は誰!? 今どうなってんの!? 何が起こってんの!?とハテナマークが頭の中を飛びまくってました。
でもとっかかりさえ見つかれば、あとはとても分かりやすかった…かな?
しかしまぁなんちゅーか、ものすんごい独特な映画でした。

独特さに拍車をかけていたのが、英語字幕がついていたこと。
登場人物はロシア語で喋ってるんですが、画面の下に英語字幕、右横に日本語字幕でした。
英語字幕のほうはセリフによって色や大きさが変わったりして、英語字幕も含めてひとつの作品だったようで。なんて不思議な…。
外国映画を字幕で観るときは、日本語字幕と映像を交互に観るだけでも忙しいのに、さらに英語字幕まであって・・・・かなり目まぐるしかったです。新鮮でしたけど~。
英語の勉強が出来た気もしたりして(笑)。

映像はマトリックスっぽかったですが、でも違う路線にしようとしてるのも分かりました。
ストーリーは強引にぐいぐい引っ張られていく感じ。
主人公のアントンは光の勢力の存在で、禁忌を侵し人間を襲おうとする闇の勢力を監視する仕事をしています。
その際に出会った一人の少年・・・・・・彼に出会ったアントンの脳裏には、過去が蘇ってくるのでした。
今作は三部作の第1篇だそうです。続編は「デイ・ウォッチ」。もう撮影は終了してるみたい??

主役のアントンがほどよくヘタレなのが良かったです・・・・! 全然強くないのが◎!
苦しんで、振り回されて、落ち込んで・・・・・そんな彼を見てるとせつなくなりました。

ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女

2006年03月30日 | 劇場鑑賞映画
映画「ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女」を観ました。

映画公式サイト

全7巻で描かれたファンタジー小説の映画化第1弾。原作小説はこちら。→
「第2章:カスピアン王子のつのぶえ」もこの秋にクランクインするそうです。

隣に座ってた親子連れの子供とおんなじくらい楽しんでしまいました…(笑)
面白かったです♪


第二次世界大戦中、空襲から逃れるため田舎に疎開したペベンシー家の4人の子供たち(長男:ピーター、長女:スーザン、次男:エドマンド、次女:ルーシー)。
彼ら4人が、疎開先の屋敷にあった不思議な衣装だんすから、100年もの間ずっと冬が続いているナルニア国へ導かれ、ナルニアを雪と氷で支配している白い魔女と戦う様を描いた冒険ファンタジームービー。


原作を読んでたほうがいいのかもと思いました。
たとえばハリー・ポッターの場合は映画だとカットされてる部分が多いので、映画で描かれていない部分を補完するためにも読んでたほうが楽しめますが、ナルニア国物語の原作はハリー・ポッターよりさらに低学年向けの児童書で1冊が薄いです。でもその薄く、文字も大きく、簡単な物語の中にすべてが詰まっていて。
そんな原作を忠実に描き出し、そして膨らませていた映画版でした。
が、”文字の情報”として原作を読んでたほうが何倍も楽しめると思いました。

展開が唐突だったり、説明が足りなかったり、なんか全体的にあっさり気味だったりするのは原作通り…(笑)。
クライマックスの白い魔女との決戦なんて、原作はホントすぐ終わっちゃうし。原作を読んだときは「え!? それだけ!!??」ってかなり驚いたものです。映画でのそのシーンでは、長男と次男が頑張ってました!

でもナルニアにある予言とか掟とか、現実世界から魔法の国に迷い込んだ文化や生活のギャップとか、そういう部分はもっと映画だからこそ描いてほしいと思いました。
たんすの奥が一面の雪景色だったら腰抜けるくらい驚くでしょ、普通~!

しかしながら、じわりと胸が熱くなるシーンもいろいろありました。
ナルニア国には”人間”がおらず、白い魔女の支配からは”アダムの息子とイブの娘”…つまり人間によって解放されるという予言があって。魔女の支配下に苦しんでいるナルニアの住人たちにとっては、4兄弟の訪れは天の恵み。
子供たちに希望のまなざしを向ける住人たちに胸がきゅっとなりました。「良かったね」と…!
あと他にも、一番最初に末っ子のルーシーがナルニアの存在を知るんですが、そんなのあるわけないとまったく信じない兄たちに、疎開先の保護者であるカーク教授が「なんで信じてやらんのだ? 君たちの妹だろう」って諭すシーン。ここ、ものすごく好きです。
それともうひとつ。最後、ナルニアから戻ってくるところ。白い魔女との戦いが終わってから、こっちの世界に戻ってくるまでの間の話はまったく描かれてないんです。その間にも本当にたくさんの色々なことがあったと思うから、どんなことがあったんだろうと考えるだけでワクワクしました。


さて、こういうファンタジー映画に欠かせないのがCG。今作は、よく比較される「ロード・オブ・ザ・リング」や「ハリー・ポッター」に比べたらホント全然、CG!!!ってカンジのCGだったけど、しかし何故か『彼』だけは絶妙にリアルでした!
子供たちを導く、本来ならばナルニアの王となるべき存在のアスラン!!!
どこから見てもまごうことなきライオンなのですが、いやはやもうちょっと!
ぼふってダイブして抱きつきたいくらいふかふかでツヤツヤな黄金の毛並み…! ささささ最高でした! 素敵すぎた!
しかも声がリーアム・ニーソン!!
相変わらず独特の響きを持った素敵ボイスでございました。めろめろ~v
そして”アスラン”が”夜明け”って意味なのは「BANANA FISH」を読んでたら常識の情報で(笑)、だからあの石壇のシーンは…! カッコ良すぎてカッコ良すぎて! あそこ反則~(笑)。
他に知ってた声の出演は、キツネ役のルパート・エヴェレット。本人のイメージ通り、軽薄な二枚目というか、気障男なハンサムボイスでしたv 出番が少なかったのが残念です。

CGといえば、ルーシーと仲良しになるフォーンのタムナスさんの足とか背中の毛も可愛かったです。タムナスさんを演じた俳優さんもラブリー~!

白い魔女を冷酷に演じていたのはティルダ・スウィントン。この世のものとは思えないほど寒々とする美しさ…!
原作の魔女はけっこうへなちょこだったけど、彼女は不死身オーラがビシバシで。何度やられたところですぐ復活しそうでした(笑)。
めちゃめちゃカッコ良かったです。もしこの人に怒られたり冷たく一瞥されでもしたら、間違いなく心から凍りつきますね!

子供たちは、よくまぁこんな似てる子ばかりを集めたなぁと感心。みんな下膨れというかほっぺがふにふにしてた。
私の美形好きアンテナも発動(笑)、長男ピーターを演じたウィリアム・モーズリー!
(ブエナビスタが彼の特別サイトを設けてます。グッジョブ!)
映画を観る前、写真や予告編では全然ときめかなかったのに、映画を観ていくうちに「…あれ? この子、もしかしなくてもカッコイイ?」と思い始め、クライマックスの決戦のあたりでは完全にハートを射抜かれてました。
どことなく、昔の若い頃のブラッド・ピットに似てた気がする~。眩しそうに目を細めた感じの表情とか!


そうそう。次男エドマンドが白い魔女の手の内に落ちちゃうきっかけになるお菓子”ターキッシュディライト”。
これは日本ではまったく馴染みがないので、原作本の翻訳では”プリン”に変えられてました。
でも映画は向こう発なので、果たして”ターキッシュディライト”とはどんなお菓子なのか、見れるのをすごく楽しみにしてました。
ジャムをまぶした大福餅みたいなお菓子…? なんかホント見慣れないお菓子でしたが、すごく美味しそうでした!

とまぁ、自分が予想してた以上に楽しんでしまった一作です。
第2章も早く観たいです。その前に、また原作を読んで予習しとこっと。

**

吹き替え版が同時公開でした。
今回は字幕で観たんですが……前情報で出た、白い魔女と子供たち二人の吹き替えキャストが自分的にネックにならなければ、吹き替え版を観ていたと思います。
だってアスランが津嘉山さんで、タムナスさんが智一さんでしょう? 超ナイスだもの!
白い魔女は、たとえば田中敦子さんの冷たい声で聴きたかったです・・・・。
はー残念。

ブロークバック・マウンテン

2006年03月23日 | 劇場鑑賞映画
映画「ブロークバック・マウンテン」を観ました。

映画公式サイト

アメリカ西部、ワイオミングにあるブロークバック・マウンテンで、羊の放牧労働を共に過ごしたイニス・デルマー(ヒース・レジャー)とジャック・ツイスト(ジェイク・ギレンホール)。
いつしか共に惹かれあい、夜を過ごし、愛を育んでいく若い二人。
彼らの20年の時をかけて綴られた愛の物語です。


すごく良かったです。でも、感想を二分する作品だと思います。
状況や心情の描き方が唐突だったり曖昧で、時間経過が飛び飛びで淡々としてて。
だからそこに引っかかってしまうと入り込めないかも。いろいろ感想を読みに回ってると、そういうところに戸惑ってしまった、そういうところをつまらなく思ってしまった人も多いようです。
そして、”ボーイズラブ”に慣れている女性視点で”ゲイ映画”を期待して観てしまうと、アララッと肩透かし食らうと思います。
(そういうBL萌えを期待するなら、ぜひとも「バッド・エデュケーション」を! めくるめく濃い世界が待ってます~)

私も、観るまでは熱気むんむん、むせかえるような薔薇の香り、耽美な感じ、それこそ「バッド・エデュケーション」系を期待していた向きがあったので、1回目に観たときは「あれっ?」って思ってしまいました。もちろんドラマとしては充分面白かったですけど。
しかも、「曖昧」に思った部分を補完しようと原作読んだら、原作のほうが曖昧に描かれていたという…(苦笑)。

先日2回目を観たんですが、今度は二人の表情と言葉を追いました。1回目を観たあと原作を読んで、じわじわとキていたのも手伝って、今度は1度目に観たときの何倍も良かったです!
ほんとボーイズに馴れてるとですね~、「全部捨てて一緒になればいーのに!」って簡単に思ってしまう。だけどそんなの実際無理なわけで。
常日頃から「女の子みたいな受けキャラは嫌だ」とか、「男同士ならではのせつなさや葛藤が見たい」と言い続けてる私ですが、そんな私でも昔から望んでいたはずの”同性を愛した苦しみ”に目が覚めた作品でした。


自分の父親が、かつて牧場に住んでいた同性愛者の男性を撲殺したという心の傷。
それぞれ家庭を持っても、消えない相手への愛情。消せるものなら消したいのにと。
愛をうまく表せない不器用なイニスと、純粋に想いをぶつける正直なジャック。これ以上ないくらい愛し合ってるのに、心は通じ合っているのにすれ違ってしまう。ものすごくせつなかったです。
イニスが不器用なのをジャックがちゃんと分かってあげているのが哀しくてたまりませんでした。

細かい部分は彼らを初めとする登場人物の表情や言葉の端々、スクリーンの中にさりげなく描かれている人々や風景から推察するしかなくて。イメージをどこまでも膨らませることができる作品です。
考えれば考えるほどじわじわ来たし、2回観て本当に良かった。ていうか何度観ても新しいことを思うかも。

後半、ワンカット入り込んできたブロークバックでのひとときのシーンがなんともいえず良くて。
全編渡って映像も音楽も素晴らしく、特にブロークバック・マウンテンでの日々は本当に夢のようでした。

孤独を選ぶのは最高の愛の証。すべてを捨てて一緒になりたいと願うのも愛しているから。
二人それぞれの、どうしようもない苦しさに胸をぎゅっとつかまれました。
どっちの気持ちも痛いなぁ…

2回観ても、小説を読んでも、分からない部分はあるんです。真相はどうなんだろう?とか。
そういうのも含めて、何度でも観たい作品でした。

**

寡黙なイニスを演じたヒース・レジャーの苦渋に満ちた顔、ときおりふっと和らぐ表情、なんともいえず! でもって何頭身あるの!?ってくらいスタイルも良く、惚れ惚れしました。
妻役だったミシェル・ウィリアムズと本作で結ばれたヒースですが、何がすごいって、仲睦まじいシーンがすごくほのぼのとしててラブラブなのは「この頃からつきあってたのかなー」っていうので分かりますが、少しずつ溝ができてきて憎みあいもしていくくだり、本当に二人の間には亀裂が入ってて演技とは思えないナチュラルさでした。どちらもうますぎる! すごいわ~~

そしてジャックを演じたジェイク・ギレンホール。か・わ・い・す・ぎ!!! あの目・・・・! あんな目で見つめられたらそりゃイニスじゃなくても落ちるっつーの!!!
本来なら、自由奔放に相手をとっかえひっかえできるはずの彼が、それでもどうしてもイニスじゃなきゃダメで・・・・。イニスの言動に一喜一憂してるのがまたこれめちゃんこ可愛かったです!

アン・ハサウェイの髪型はギャグかと思いましたが(苦笑)

**

吹き替えは、いったい誰が来るでしょうね。
自分の気持ちを押し殺すイニスと、自分の気持ちに正直すぎて苦しむジャック。ファンから望ませてもらうなら、本当にどっちも森川さんに吹き替えてほしいです。完璧にハマるのはヒース・レジャーだと思いますが、ジェイク・ギレンホールの役を演じる森川さんも超聴きたい~。
イニスとジャック、こんなに演じがいのある役は他になかなかないだろうと思います。
どうぞ、どうか、ストーリーに没頭できるくらい、入り込むことができる吹き替え版に仕上げていただきたい。
不安だけど、楽しみです。

エミリー・ローズ

2006年03月23日 | 劇場鑑賞映画
映画「エミリー・ローズ」を観ました。

映画公式サイト

明るく溌剌としていた19歳のエミリー・ローズは、ある夜目覚めた午前3時、何かが自分の体に入り込む感覚に陥った。
その日から目に見える世界は幻覚のような悪夢に変わり、突然発作が起きたり自分でも手がつけられなくなっていく。
そんなエミリーを、ボーイフレンドや家族は神父ムーアに託した。
彼女の体を蝕んでいるのは間違いなく悪魔だと確信したムーアは、悪魔祓いの儀式を執り行う・・・が、儀式は失敗し、甲斐も虚しく彼女は死んでいってしまったのだった・・・・・・

しかし世間からは、それは神父が苦しむエミリー・ローズを放っておいたから、神経性の病に侵されていたのに悪魔だの何だの吹き込んで満足に治療させなかったからだと言われ、過失致死罪に問われ起訴されてしまいます。
そんなムーア神父を弁護することになった野心的なエリート女性弁護士エリン。最初はこの裁判に勝利し、自分の名声をもうワンランク上にしたいだけだったんだけど、徐々に神父の切実な思いを知り、もしかしたら・・・・・まさか本当に・・・・・?と考えを改めるようになっていって・・・・・・というお話。


悪魔など闇の力とは、神を信じない人々の心に存在しているのかもしれません。誰も信じてないから。
だけど普通、信じられるわけがない。
私の思想は検事側だったので(でもこの検事は小憎たらしかった!)、神や悪魔の存在なんてまったくもって信じてないけど・・・でも、神父のもがくような悔恨の気持ちは伝わってきました。
自分がどんな罪に問われてもいい。過失致死罪で懲役食らってもいい。だけど、彼女の死を無駄にすることだけは命を懸けても阻止したかった神父の愛に心打たれた120分でした。

実話が元なのでドラマティックさの波の浮き沈みが激しかったです。
現実に引き戻されることが多いですが、この系統の映画で現実感を味わえるのはすごく特殊なのではないでしょうか?

でもって、とにかくエミリー役の子がすごかった。よくあんな芝居できるよなぁと……! すごすぎ。
神父役の人が涙するシーンも、悲痛な気持ちが伝わってきて胸を突かれました。
気持ち悪いシーンはほぼ皆無だと思うんですけど・・・・・・私がホラー系に強いだけかもしれませんが・・・・・(グロイ系も虫系も臓物系も好んで観はしないけど、直視はできるので。唯一苦手なのが、2時間ドラマでよく見かける手首をカミソリで切るやつ)。

人間ドラマでした。
笑って楽しく過ごすエミリーをもっともっと見ていたかったです。

南極物語(日本語吹き替え版)

2006年03月23日 | 劇場鑑賞映画
映画「南極物語」を日本語吹き替え版で観ました。

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【キャスト】
ポール・ウォーカー(ジェリー・シェパード):平田広明
ブルース・グリーンウッド(デイビス・マクラーレン博士):谷口節
ジェイソン・ビッグス(クーパー):竹若拓磨
ムーン・ブラッドグッド(ケイティ):甲斐田裕子


1983年に公開された日本映画のハリウッド・リメイク版です。
猛吹雪のため、南極基地に置き去りにされてしまった犬ぞり犬たちの、迎えが来るまでの日々を描いたお話。
ファミリー向けのディズニー映画でリメイクということで、オリジナルの悲惨さや残酷さは薄れ、たくましく生き抜く犬たちのサバイバル・アクション映画?(笑)になってました。
何日経っても、犬、痩せないし…(苦笑)。
オリジナル版がドキュメンタリー映画みたいだったとすれば、今作はエンターテイメント作品という感じ。そんなわけないだろ的なツッコミもありつつ。
でも充分感動できたし、面白かったです。
犬たち可愛かった!

ていうか何よりも、ポール・ウォーカーがカッコ可愛かったー!

相変わらず困り顔がキュート。笑顔も超ラブリー!
今回は男らしさが全面に出てて、序盤に見られた頼れる南極探検ガイドな男前さ、兄弟のように家族のように愛している犬たちとの絆。
主人公の葛藤や苦しみはカラッと仕上がっていたので、そこまでの感情移入はできないキャラクターになってたんですが。いやでももう、私はとにかくポールが好きなので見ているだけで幸せだったですv(アホ)
劇場ポスターや予告編を観たときは犬たちが主役なんだとばかり思ってたけど、もちろん犬もたくさん出てくるけど、ポールも同じくらいたくさん出てきました。出番多くて嬉しかった~。
(日本では知名度が低いから劇場用のポスターにも端っこにしかいないのね、ポール…・泣)


吹き替え版は、さらりと観られる気軽さが上乗せされてました。
平田さんがポール・ウォーカーを吹き替えるのはたぶん初だと思うんですけど。カッコ良かったですー。
でも平田さんは”陽”より”陰”のオーラが濃い人だと思うので、ポールの太陽のあったかさみたいな雰囲気はやっぱり森川さんのほうがハマるんじゃないかなぁと。森川さんがジョニー・デップではないように、根底の雰囲気が違ってた気がします。


犬が好きな方はぜひぜひ!
同時にポール・ウォーカーの魅力にもハマってください(笑)

ウォーク・ザ・ライン/君につづく道

2006年03月03日 | 劇場鑑賞映画
映画「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」を観ました。

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伝説のカントリー歌手ジョニー・キャッシュが、自身が抱えているどうしようもない暗い傷を抱えながら七転八倒し、その支えになってほしい女性に10年に渡って愛を捧げ続け、だけど拒み続けられ、ドラッグ漬けになりながらも這い上がり歌を歌い続ける&彼女を愛し続けるお話。

ストーリーも良かったですが、私はもう歌にやられました。
ホアキン・フェニックスの歌は、すごいの一言で、猛練習したというギターも弾き方から何からカッコ良かったけど、内面から爆発してくるような迫力で歌う姿に心臓を撃ち抜かれました。
物語に添って歌があったからだと思います。観客側はその歌を歌うまで彼の人生を観てきてるので、その歌にどんな思いが込められてるのかとか、そういう背景を直接感じられたというか。そしてそれを感じさせるホアキンの歌は本当に素晴らしいと思いました。

彼に10年間プロポーズし続けられたジューン・カーターを演じたリース・ウィザースプーンも吹き替えなしで歌ってて。
めちゃめちゃキュート&パワフルで! こちらも良かった~~v
でもって二人のデュエットが! なんというか愛に溢れまくってて、互いが互いじゃなきゃ意味がないってくらい心が通じ合ってて感動しました。(歌から離れるとすれ違ってばかりなのに)

もうとにかく、本職じゃないのに、歌だけでここまで魅せるホアキンとリースに圧倒されまくった136分でしたです。

そしてホアキンが痩せてたのも重要ポインツ!(笑)
喪服のような黒づくめスーツが超似合ってて、狂気を孕んだ目も、絶望に打ちひしがれた表情も、すべてから眼が醒めたときも、全部カッコ良かったです。どうしようもないヘタレ男で~。そんな彼をどうしても放っておけない葛藤を演じてたリースもすごくリアルでした。
そういやホアキンって何歳だっけ? 35歳くらい?と思って調べたら、1974年生まれだった…。若っ!
もしかしなくても映画の撮影時は30歳だったりして…!? なんちゅう貫禄!!!

歌が好きな人に超オススメの逸品でございます。

クラッシュ

2006年02月17日 | 劇場鑑賞映画
映画「クラッシュ」を観ました。

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良かったです。心に染みました。シナリオも映像も音楽も。
ロサンゼルスに住む人たちの数日間を切り取った群像劇。
10数人出てくるのに、こんがらがることもなかったです。それがまずすごい。

誰かが通った道を、数分後には別の誰かが通る。
誰かの人生と誰かの人生がその瞬間だけぶつかり合う。
ぶつかって火花が散り、だけど次にはもう何も残らない。残るときもあるけど。
人生は他人とのぶつかり合いなのだと思いました。
それが衝突なのかただのすれ違いなのか、そのときそのときで変わるだけで。


今回観ながら、自分でも初めての経験をしました。
とあるシーンで、あることが起こった瞬間に涙がぶわっと出たんです。
映画を観て涙することはよくありますが、瞬間的に涙が出たことはたぶん初めてでした。すごい不思議な感覚でしたね~


人間、いい部分も悪い部分もあるし、人を見た目で判断しちゃいけないけど、だけどどうしても第一印象というのに左右されるもので。
愚かなことだと、でもたぶん自分だってそうだと思いながら映画を観てました。
客観的に観たらそれが愚かなことだったり馬鹿げてるって分かるけど、当事者になったら自分の感情がどう動くか分からないだろうなぁと・・・・。
そして人は誰でも変わりたいと思ってて、変われるのだと思います。
歩いている道は暗く深い闇かもしれないけれど、光が差し込んできたり、辿り着く場所が光溢れるところかもしれないから、だから足を止めることなく歩いていけるのかなと。
心にぐいっと入り込んできた作品でした。

**

さて吹き替え。
ドン・チードル、マット・ディロン、ブレンダン・フレイザーと、賢雄さんも森川さんも吹き替えたことのある俳優がズラリと(笑)。
賢雄さん、この映画のマット・ディロンにハマると思う!
森川さんは、(私は低い声より高めのほうが好きなので余計に、)マット・ディロンの同僚警官を演じたライアン・フィリップがお似合いだと思います♪ あと黒人青年二人組にも合う気がする~
吹き替え版も魅力的なものになってほしいです。楽しみです。

ミュンヘン

2006年02月10日 | 劇場鑑賞映画
映画「ミュンヘン」を観ました。
実話を元に描かれた話です。

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1972年のミュンヘン・オリンピックで殺されたイスラエルの選手やコーチたち11人。
イスラエル政府は報復を誓い、テロを実行した首謀者たちパレスチナ人11人の暗殺を決意。
実行者に選ばれたのは秘密情報機関”モサド”に籍を置くアヴナー(エリック・バナ)ら5人だった。
彼らは連携を取りつつ、一人また一人と標的を始末していくが、”正義のための人殺し”に少しずつ疑問を持ち始める・・・・

復讐、報復とはいえ、人を殺すことはどれだけ人間を闇に落としこめることなのか、苦しむ主人公たちの痛みがダイレクトに伝わってくる映画でした。自分の行なったことはただの人殺しだと…。
永遠に消えない苦しみと痛みが重くのしかかってきます。
愛しい家族がそばにいても、心が完全に晴れる日は来ないのでしょう。
人の生を潰すことはそれほどの覚悟が必要なのだと。
同じことを繰り返す復讐や報復には何の価値もないと。


重い映画でしたが、エリック・バナやダニエル・クレイグなど、私的には華を感じるところも多く(ミーハーなもので…・笑)、まったく飽きず観ることができました。
特にダニエル・クレイグ…! はーもう素敵v
彼が新ボンドを演じる「カジノ・ロワイヤル」が超楽しみです!

フライトプラン

2006年02月02日 | 劇場鑑賞映画
映画「フライトプラン」を観ました。

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高度1万メートルの上空、フライト中の飛行機内で突如消えた6歳の娘。
だけどその子のことを覚えているのは、乗客・乗務員合わせて400人以上いる中で主人公だけだった・・・・・

という話。ジョディ・フォスター主演のサスペンス・アクションです。
なんでやねーんという部分も多かったですが、かなり面白かったです!
でもこの”かなり”の部分は、航空保安官ジーン・カーソンを演じたピーター・サースガードの吹き替えが森川さんだと知ってたからというのが強いです。めちゃめちゃ素敵な役どころだったんですもの!

まぁそこはおいといて(笑)。

映画は少々幻想的な映像が前半を占めました。それすら、主人公の妄想であるかのように…。
娘が失踪してからは、観ているこっちも懐疑的になっていて(超常現象系なのか、人為的なものなのか分からなくて)、悶々と。
中盤以降は、どこかの雑誌に書いてましたが『女版ダイハード』『女版コン・エアー』? いやー母の愛強し!!
あと主人公は設計士で、搭乗した飛行機の構造にも詳しかったというのが話をスムーズに見せてたし、面白かったです。

そんな主人公を演じたのはジョディ・フォスター。私はジョディ・フォスターをそこまで好きではないのですが、旦那を亡くしたショックから立ち直れないままに愛娘にまで消えられて、パニくって逆上してなりふり構わず騒ぐ主人公、とてもはまってました。

(本当にいるのかどうか分からない)娘が消えたと騒ぐ迷惑な客に戸惑う機長には、ショーン・ビーン!
相変わらず超素敵でしたv 困った顔も怒った顔も好きー! 笑顔はもっと好き!
いつワルイ人になるかヒヤヒヤしてたのは内緒・・・・(笑)。


そしてやっぱりこの人好きだと思いました。
航空保安官役で出てたピーター・サースガード!
初めて認識したのは「愛についてのキンゼイ・レポート」で、そのときもどっかで見た顔だなぁと思ってたら鈴村さんがヘイデン・クリステンセンを吹き替えた「ニュースの天才」に出てて。あぁあの人か!と。
で、調べてみたら「K-19」にも出てました~。これも観ましたが、どこに出てたのかは覚えておらず(汗)。

今回もなんかぼやんとした普通の兄ちゃんでした。でもなんかどこか色気があるのね! 中性的なのかしら?
後半の、魚眼レンズを通して見る顔は必見です。早く吹き替え版で観たい!(こればっかし・苦笑)

**

はてさてこの映画は、森川さんがFC会報にて、ピーター・サースガードの吹き替えで出演したと教えてくれました。
その際、他の吹き替えキャスト名も表記されていて。

戸田恵子、宮本侑芽、磯部勉、高島雅羅、藤本喜久子、小林沙苗 他

こちらを映画キャストと照らし合わせますと、
主人公ジョディ・フォスターを戸田恵子さん、宮本侑芽さんは子役なので娘のジュリア、同じブエナビスタ配給の「ナショナル・トレジャー」から考えてもショーン・ビーンは磯部さん。ここは間違いないと思います。

で、高島雅羅さんはアイラインの濃かったステファニー役の人か、もしかしたら途中に出てくるセラピストの人か。
藤本喜久子さんがアイラインの濃い人かも。
小林沙苗さんは、なんかぽちゃっとしてて可愛かった乗務員フィオナ役かな?
どうなるにせよ、豪華キャストかと。ホント楽しみです~v

スタンドアップ

2006年01月18日 | 劇場鑑賞映画
映画「スタンドアップ」を観ました。

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夫の暴力に耐えかね、高校生の息子と幼い娘を連れて家を出た主人公ジョージー(シャーリーズ・セロン)。
彼女は故郷の田舎へと身を寄せます。
そんな彼女に田舎は冷たかった。彼女の子供二人はそれぞれで父親が違い、しかも息子のほうの父親は誰なのか分からない始末。そんな身持ちの悪い女が出戻ったと周囲の目はとても厳しい。実の両親でさえも。

そしてジョージーは子供を養っていくために、友人に紹介された給料の高い鉱山での仕事に就くことに。
だが鉱山で働くのは大半が男。通常、女が就く仕事ではなかったし、女がする仕事だとは誰も思っておらず・・。
働きに出たジョージーを待っていたのは、馬鹿馬鹿しくなるほどのくだらない、残酷で卑怯なセクハラや嫌がらせでした。
上司に報告すれば、告げ口しやがったなと嫌がらせはもっともっと悪質になり、会社には嫌なら辞めろと言われる。
ジョージー以外の女性たちはお金をかせがなくちゃいけないそれぞれの事情の中、泣き寝入りも奮起もできずただただ黙って耐えてました。

そんな中、ジョージーは立ち上がります。四面楚歌の中、どんな中傷誹謗、信じてもらえない・理解してもらえない孤独を味わっても、何度地面に叩き落とされても、それでも彼女は歯を食いしばって立ち上がりました。
初めのうちはヒステリックにもなってましたが、泣き喚いても事態は好転しないと気づき、信念を貫き通すジョージー。
彼女の姿に胸を打たれました。徐々に周囲の人たちの凍ってた心が溶かされていくのにも泣きました。一歩を踏み出すことは、なんて難しいんでしょう。

それにジョージーは暴力夫や、父親や、鉱山の男たちや、会社には失望しても、男そのものには絶望してなかったと思います。
分かってくれる優しい男もいると。
実際その通りでしたし。

ジョージーのお父さん役の俳優さんが素晴らしかったです。特にクライマックス近くの組合の会合(かな?)シーン、裁判のシーン!
ジョージーの友人役の女性も良かった~。子供二人も可愛かった!
あと、どっかで見た人だなーと思ったら。「24」のジョージ・メイソン役だったザンダー・バークレーでした。すんごいヤな役~。似合ってた(苦笑)。

そして。最初、この映画はシャーリーズ・セロンが好きというのもありますが、私はショーン・ビーンが好きなので、彼目当てで観ようと思ってました。
でも、ショーン・ビーンがシャーリーズ・セロンに嫌がらせをするほうなのか、優しい男のほうなのか、映画を観るまで分からなかったので(公式サイトにも載ってなかった)、初めはヒヤヒヤしながら観てました(笑)。
そんなショーン・ビーン、めっちゃめちゃ素敵だった! もうむちゃくちゃ好き! ますます好き! 大好き!!!!
なんて愛情の籠もった笑顔! 言葉! 彼の手のぬくもりがスクリーンから伝わってくるようでした。

しかしまずはストーリーにガツンときてたので、そこまでじっくりショーン・ビーンを堪能することができなかった気がします。DVDが出たらまた観よっと。


実際に起こったセクハラ集団訴訟の話を元にした映画でした。
女性が社会で働きやすくなったその一歩を踏み出してくれた人たちに感謝します。