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日々を記す。

声優と特撮と映画漬けの毎日です。

ローズ・イン・タイドランド

2006年07月27日 | 劇場鑑賞映画
映画「ローズ・イン・タイドランド」を観ました。

原題:TIDELAND
2005年,イギリス/カナダ,117分
監督:テリー・ギリアム
脚本:テリー・ギリアム、トニー・グリゾーニ
出演:ジョデル・フェルランド(ジェライザ=ローズ)、ジェフ・ブリッジス(パパ/ノア)、ジェニファー・ティリー(ママ/グンヒルド王妃)、ジャネット・マクティア(デル)、ブレンダン・フレッチャー(ディケンズ)
映画公式サイト

*

一人の少女から見える世界を描く、幻想的でいて残酷で悪趣味なダーク・ファンタジー。

*

すごかった・・・・
悪趣味すぎ!!!
テリー・ギリアム作品といえば、去年「ブラザーズ・グリム」を観たときはもっとダークにブラックに仕上げてくれても良かったのにと歯噛みしたものですが、今作は絶句して開いた口が塞がらないほどグロテスクでした。
「不思議の国のアリス」が大好きな、空想好きの女の子の目を通して観る世界なので、見える世界はファンタジックでポップで綺麗なんだけど。彼女が身を置いている”現実”が分かる観客側にはもう、下手なオカルトホラーよりも残酷に陰惨に映りました。
観終わった後、スパゲティナポリタンとか絶対食べられないほどに。

性犯罪、死体愛好者・・・・・ギリギリのラインで描いていたかと。よく映倫通ったなーと思いました。R-15指定ですが、18禁にしても良かったんじゃと思えるほどで~。
それでもこの映画が”ギリギリ”のラインを保っていたのは、主人公ジェライザ=ローズを演じてたジョデル・フェルランドが、12歳(撮影時はたぶん11歳)だったからだと思います。リアルに子役を起用してたからギリギリを保っただけで、本来ならもっともっとエログロ方面に突っ走ってたんじゃないかと。ていうかそういう部分は単に描かれなかっただけで、実際は絶対そうなってるでしょと!
もーホントやばくて。めちゃめちゃ色々想像できちゃって、一歩間違えてたら捕まってますよギリアム監督!と思いながら観てました。つーか半歩は間違ってた気がする(笑)。

10歳の少女ジェライザ=ローズはドラッグ常習者のパパとママと暮らしてます。
”休暇中”のパパが戻ってくるまでがローズの自由な時間。彼女は友達(指につけたバービー人形の首4コ)と、目に見えるすべての世界を遊び場に夢と冒険の日々を楽しむのでした。
そして新しい世界で出会ったのは、蜂に刺され濁った右目をギョロつかせてる魔女と純真無垢な王子様。
パパはいっこうに休暇から戻ってくる気配がなく、家中にパパのオナラの匂いが増すばかり・・・・・。


とにかく、なんともいえないくらいエグい&キモくて、ほんわかした可愛いファンタジーを期待してると気絶するくらいの衝撃だと思います。
夢見る少女の現実逃避、せつなくなるほどでした。
ローズは誰かに愛してもらいたいだけなんです。抱きしめてもらいたい、ただそれだけ。

いろいろ書きましたが、この作品好きです(苦笑)。
そんな風に思ってしまう自分も変態なんじゃないかと思うけど、いやいやでもでもこんな作品を撮っちゃうギリアム監督に比べれば可愛いもんですよ。ホントに。

サイレントヒル

2006年07月26日 | 劇場鑑賞映画
映画「サイレントヒル」を観ました。

原題:SILENT HILL
2006年,アメリカ,126分
監督:クリストフ・ガンズ
脚本:ロジャー・エイヴァリー
出演:ラダ・ミッチェル(ローズ)、ショーン・ビーン(クリストファー)、ローリー・ホールデン(シビル)、デボラ・カーラ・アンガー(ダリア)、キム・コーツ(トーマス)、ターニャ・アレン(アンナ)、アリス・クリーグ(クリスタベラ)、ジョデル・フェルランド(シャロン)
映画公式サイト

*

コナミから発売された日本発の同名人気ゲームのハリウッド・ムービー版。
かつて大火災に見舞われ、現在はゴーストタウンと化している廃墟の街”サイレントヒル”に捕らわれた娘を、決死の思いで救出に向かう母親に次々とふりかかる災難を描いたホラー・サバイバル・ムービー。

*

オカルト、ホラー、スプラッタ系の映画は好んで観に行かないので、今作を知ったときはまったく興味はなかったんですけども。
我が愛しのショーン・ビーンが出ているということで! その一点のみで観に行きました(笑)。

結果、私は怖いのやエグイのもわりと直視できるので、”怖い”と謳われてる本作ですがまったく全然怖くなかったです。むしろ笑えた…。
でもそれは私の神経が図太いだけだと思いますので、根本的に怖いのや気色悪いのが苦手な方は回避したほうがいいと思います。PG-12がついてる映画ですしね~。
(いちおう、血みどろだったりグシャっと潰されたり焼け焦げたり虫がウジャウジャ出てきたりはしましたです)

日本のゲームが原作ということで、このゲームはプレイしたことないけど、映画の雰囲気がまさにゲームでした。
行く先々に手がかりがあるし、すぐ何かが起こるし、強引な展開だし(笑)。
うまく言葉にできないんですが、ホント、コントローラーを持って主人公を動かしてるような錯覚に陥るくらいゲームぽかったです。
そういう独特の癖がこの映画の好き嫌いを分けるかも。私は好きでした。友達は面白くなかったと言ってましたが…。


夢遊病の9歳の娘がときおり無意識のうちに口にする言葉『サイレントヒル』。
母親である主人公は”サイレントヒル”という街が存在することを知り、娘の夢遊病を治すきっかけになりはしないかと彼女を連れてその場所へと訪れます。そこで起きる悲劇と惨劇を描いた映画。
ストーリーは太い軸があってしっかりしてると思いました。画的に「えぇぇぇー!?」って思うこともしばしばあったけど、母子の絆とか誰かを助けたい思いの強さとかせつなかったです。
そしてラスト・・・・・・・うぅぅぅぅ気になるー!

登場キャラクターの核となっているのが全員女性というのも面白かったです。
娘を助けたい一身で逞しく強くなる主人公、何か謎を秘めた娘、狂人の老婆、妄信的な女性・・・などなど。
しかし何より、シビル巡査を演じたローリー・ホールデンの存在が輝いてました!
最初は怪しい人だなぁと思ってたんですが、ヘルメットを脱いだときの短く刈り上げられた金髪を見た瞬間に惚れました。かぁっこいい!
涙が出るほど素敵な人でした。


はてさてそして~。
この映画の個人的目玉はモチロンこの人、ショーン・ビーンです!
サイレントヒルへと消えた妻子を心配して奔走する、主人公の夫役でした。
めちゃめちゃ良かったんですけど・・・・・・!
遠めで見ても近くで見ても、どの角度から見てもカッコ良かったんですけどーーーーーー!!!!
あまりのカッコ良さに、心は踊り目はハート状態でした。(友人には理解できないと言われましたが…あれれ。。)
冒頭シーンでパーカー着てるときがあって、パパパパパーカー!!??と鼻血出そうになりました。最高級に可愛かった!
主人公とはちょっと気持ちがすれ違ってる夫婦でした。日々の暮らしの中、愛情を素直に口に出せず・・・・だけど、伝えたくなったときにはもういなくて。
懸命に妻と娘を探す姿に胸キュン(死語)しまくり。
映画のストーリーなんかどうでもよくなるくらいショーン・ビーンが素敵でございました。
満足でっす!

M:i:III(日本語吹き替え版)

2006年07月24日 | 劇場鑑賞映画
映画「M:i:III」を日本語吹き替え版で観ました♪

原題:MISSION: IMPOSSIBLE III
2006年,アメリカ,126分
監督:J・J・エイブラムス
脚本:J・J・エイブラムス、アレックス・カーツマン、ロベルト・オーチー
映画公式サイト

<CAST>
トム・クルーズ(イーサン・ハント):森川智之
フィリップ・シーモア・ホフマン(オーウェン・デイヴィアン):山路和弘
ヴィング・レイムス(ルーサー):手塚秀彰
マギー・Q(ゼーン):魏涼子
ジョナサン・リス=マイヤーズ(デクラン):竹若拓磨
ミシェル・モナハン(ジュリア):岡寛恵
ローレンス・フィッシュバーン(ブラッセル):石塚運昇
ビリー・クラダップ(マスグレイブ):桐本琢也
ケリー・ラッセル(リンジー・ファリス):藤貴子
サイモン・ペッグ(ベンジー):根本泰彦

*

トム・クルーズ主演のスパイ・アクション第3弾。
スパイ組織IMFに所属するイーサン・ハント(トム・クルーズ)は現在、現役を引退して教官の任に着いている。そして私生活ではジュリア(ミシェル・モナハン)という女性と出会い結婚を控えていた。
しかしある日、教え子リンジー(ケリー・ラッセル)が現場で行方不明になったことを知らされ、上司が選んだチームを率いて彼女の捜索に乗り出すことになる。

*

この映画はシリーズ物ですが(第1作「ミッション:インポッシブル」、第2作「M:I-2」)、まったくもってそれぞれで別物な感じがするのは、監督が全部違うっていうだけでなく、トム・クルーズのビジュアルやキャラの性格設定も全然違うからだと思います。
だから1,2,3,どれから観てもいいし、どれを観なくても大丈夫。これって、同じ俳優が同じキャラクターを演じている映画シリーズでは珍しいことな気がします。
個人的に、一番好きなトム・クルーズは「M:I-2」です。流れる長髪が美しいビジュアルはもちろん、軽薄なお坊ちゃまタイプなイーサンはとてもツボでした!
ストーリー展開にもいろいろとツッコミどころ満載だったし、2は好きですねぇ。3も好きですが~。
1は…ごにょごにょゴニョ。

さて本作。なんというか、一番ミッション・インポッシブルシリーズではない気がしました。
スパイは孤独であってほしい。大切な人を作ってしまうと狙われてしまうから弱みを作れない、だけど愛することはやめられないっていうそのジレンマが見てて面白いのになぁと。いつになくイーサン・ハントを人間的に描いていたのは新鮮で面白かったですけども。
つーか、ぶっちゃけてミシェル・モナハンが好みじゃなくてですね…(苦笑)。
加えて、イーサンとジュリアの愛の軌跡が描かれてなかったので、二人の関係がすごく希薄に思えちゃったのがちょっと。教え子のリンジーとのほうが、回想シーンもあって絆が垣間見れました。
あと今作、スパイなのにずえんずえん人目を忍んでないよなぁ…(笑)。

でも普通に面白かったです。
オーウェン(←なんて素敵な名前!・笑)を拉致る一連のシーンとかとても好きです。
オーウェンの顔をかたどってマスクを造る装置なんて、悲鳴をあげたくなったほど面白かった~。
あとオーウェンの声をデータ化してイーサンの喉に貼ったボイスチェンジャーに転送?するとき、一瞬まだデータを転送しきれてなくて、イーサンの声から途中でオーウェンの声に切り替わるところ(説明ヘタですんません…)、ここめちゃめちゃ可笑しくて吹き出したんだけど、周りで笑ってるの私だけでした。何故…
笑ったといえば、他にも、イーサンがビルに飛び移ったときにルーサーが「よしっ!・・・ま、当然だな」って言うのや、車を爆破させるのが残念そうなゼーン(可愛かったv)、イーサンがガラス窓ぶっ壊して飛び込んだ部屋にいた掃除屋のお兄さん、イーサンに頼みごとされたときのベンジーの「お待ちください~」などなど。クスリと笑えるシーンがけっこうあったかと。


しかしながら残念だったのが、クライマックス-ラストで面白さが急速に低下していって…。
序盤のつかみは素晴らしかったし、オーウェンと拉致り拉致られ(笑)な部分も面白かったし、上海の町中を走るシーンはすごいぜトム!って惚けたけど、最後で急にアリャリャ?と。「それで終わりかよ!」と。テンパってるイーサンはめっちゃ良かったけど~。
べ、別にミシェル・モナハンが好みじゃなかったからってわけでゎ・・・(汗)
まぁいっか。トム・クルーズが好きでやってるなら(笑)

今後もシリーズが続いていくのかどうかは分かりませんが、4があっても全然OKだと思いました。
そのときには、離婚しててもいーよ、イーサン!(こら)

*

さて吹き替え。
森川さんがトム・クルーズでした。
個人的には、森川さんの実年齢より上の俳優さんはあまり吹き替えてほしくないというのがあるんですが(キアヌは童顔だから別)、しかし最近はもうそんなことを言ってる場合ではなくなってきました。まさかフィックス同然にまでなるとは思いませんで・・・・・!

私は、森川さんのカッコイイ声&芝居より、可愛い・ヘタレ・オチャメな声&演技が好きでして。
トム・クルーズを吹き替えると、どうしてもトム・クルーズが演じる役柄的に”可愛い・ヘタレ・オチャメ”系統は望めないから、そこがいつも残念でした。
ですがどうしたことでしょう。「M:i:III」を観ながら、「…あれっ、あれ!? あれれ!!??」と我が耳を疑ったくらい、今回森川さんはオチャメな要素を取り込んでました。声も優しく柔らかで!
上海のシーンでビルに飛び移ったときの「よしっ!」とか、クライマックスシーンでアタフタしてるのとか、「愛してる」とか。
結婚式を挙げた次の日の浮かれた声とか、なんだかすごく可愛かったです~。
チームメイトと話してるときも好きでした。
トム・クルーズの吹き替えのときにこういうツボを突かれるとは思ってなかったので、とても新鮮でしたし、楽しかったです!

そういえば、外画ではよくあるセリフですが、「行け行け行け行けーーー!」ってセリフ。今回も森川さんは2回ほど言ってましたが、これたぶん原音は「Go,Go,Go,Goーーー!」なんだと思うんだけど、滑舌が良くないとなかなか言えないですよねぇ。聴くたびいつもすごいなぁって思います。


他キャストについて。
誰も彼もナチュラルで、トータル的にもすごくハマってた吹き替え版だったかと♪
本田貴子さんが超脇で出てました~。ジュリアの友達役。二言くらいしか喋ってなかった気がする。もっと喋ってほしかった・・・・

山路さんのフィリップ・シーモア・ホフマン。
激ツボでした!
いつものウネりまくりの悪党声とは違ってソフトな言い回し。なんてカッコイイの…!
いやらしさと一筋縄ではいかない雰囲気がすごくあって、思ってたより出番が少なくて超残念でした・・

IMFチームの面々も全員バッチリで、自力じゃ聴き取れなかった方が多かったですが(修行します…)、特に、常にイーサンを心配&信頼してるルーサー役の手塚さんの三枚目チックな渋さがとても素敵でした。
石塚運昇さんのイヤミな言い回しもゾクゾクきましたね~。ベンジー役の根本泰彦さんもすごく可笑しかったです!


そしてそして。
嬉しいキャスティングでした、ビリー・クラダップ=桐本琢也!
いつもより抑え目に喋ってて、クールだけど物分りのいい優しい上司マスグレイブ役にとても合ってました。
最近は森川さんと吹き替える俳優がものすごく被る桐本さんですが、だから共演することは少なくて。でも今回は二人での会話がたくさん聴けて嬉しかったです。
聴いてて思ったけど、ホンットーにタイプが全然違うから、なんで吹き替える俳優が被るんだろうと改めて不思議に・・・・。桐本さんのほうがやさぐれてて、森川さんのほうが可愛いです(笑)。
もっともっと競演してほしいと思いました。コンビものとかで。
で! 桐本ファン視点で書くと、本作にはちょっと不満が。。
もっとこう、なんとかしてほしかった。桐本さんがいつになくクールに演じていただけに残念…。


気が早いですが、TVで放送するときの吹き替えはどうなるんでしょうね。
観ながらふとそんなことを思ったのでした。

奇跡の夏(日本語吹き替え版)

2006年07月18日 | 劇場鑑賞映画
韓国映画「奇跡の夏」を日本語吹き替え版で観ました。

原題:LITTLE BROTHER
2005年,韓国,97分
監督:イム・テヒョン
脚本:キム・ウンジョン
映画公式サイト

<CAST>
パク・チビン(ハニ):海鋒拓也
ソ・テハン(ハンビョル):持丸加賀
ペ・ジョンオク(母親):坪井木の実
パク・ウォンサン(父親):堀内賢雄

*

やんちゃでわんぱくな9歳のハニ(パク・チビン:海鋒拓也)と、優しいお兄ちゃんのハンビョル(ソ・テハン:持丸加賀)。
二人は仲良し兄弟だったが、ある日ハンビョルが倒れ、脳腫瘍だと判明する。
ショックを受ける両親とはうらはらに、幼いために状況がよく飲み込めずあっけらかんとしていたハニだったが。

*

主役のハニ役の男の子がとにかく可愛かったです!
演技を超えてました。素?
絶対いるいる!って感じのやんちゃ坊主でした。
子供だから事の重大さに気づかなくて、今まで通りに遊べないお兄ちゃんやしんみりしちゃってる両親に戸惑って、自分の我を通そうとワガママを言って困らせるように。だけど少しずつ状況が分かってきて、そして自分が今できることをしようというけなげさ。
笑ったり泣いたり怒ったりと忙しく、素直で単純で明るくて、本当に可愛かったです。

ストーリーは実話を元にしながら、そんな馬鹿な!というファンタジーさもありつつ。
そして”泣き”の部分では、音楽でも盛り上げ、さぁここですよー!みたいな雰囲気が無きにしも非ずだったのですが。
ここは素直に受け入れました。けっこう泣いたなぁ。

吹き替えも、トータルして自然に画に馴染む親しみやすさがありました。子役の子達もうまかった!
ママ役の坪井木の実さんは「ロード・オブ・ザ・リング」のリヴ・タイラーのときは別段なんとも思わなかったんですけど、最近気になる人の一人です。
耳に残るクセのある声と、綺麗な滑舌と、聞いてると背筋がぴん!とまっすぐ伸びるような改まった気持ちになります。好きv

そして賢雄さん!
予想通り、一家のパパ役でした。
もうね! 王道です。こういう風貌の俳優さんにホント激ハマりします~。
子供の目線に立ってくれる優しくてあったかいパパでした。
パパは日中は仕事に出てるのでそこまで出番は多くなかったんですけども。子供と一緒になって遊んでママに叱られる可愛いパパで、なんだかめちゃめちゃ和みました。こんなパパ欲しい!

あと、声がつくなら大塚明夫さんで間違いナシな風貌の仙人が超気になった次第です(笑)。

笑ってほろりとできるファミリードラマかと。
主役の子がホント素晴らしいので、ぜひぜひどうぞ。

カーズ(字幕版/吹き替え版)

2006年07月10日 | 劇場鑑賞映画
CGアニメ映画「カーズ」の字幕スーパー版と日本語吹き替え版、両方観に行きました。

原題:CARS
2006年,アメリカ,122分
監督:ジョン・ラセター
脚本:ジョン・ラセター、ドン・レイク
映画公式サイト

<CAST>
(字幕版/日本語吹き替え版)
ライトニング・マックィーン(声:オーウェン・ウィルソン/土田大)
ドック・ハドソン(声:ポール・ニューマン/浦山迅)
サリー(声:ボニー・ハント/戸田恵子)
メーター(声:ラリー・ザ・ケーブル・ガイ/山口智充)
フィルモア(声:ジョージ・カーリン/八奈見乗児)
サージ(声:ポール・ドゥーリィ/麦人)
ラモーン(声:チーチ・マリン/樋浦勉)
フロー(声:ジェニファー・ルイス/片岡富枝)
ルイジ(声:トニー・シャルーブ/パンツェッタ・ジローラモ)
リジー(声:キャサリン・ヘルモンド/森ひろ子)
グイド(声:グイド・カローニ/?)
シェリフ(声:マイケル・ウォリス/池田勝)
キング(声:リチャード・ペティ/岩崎ひろし)
チック・ヒックス(声:マイケル・キートン/内田直哉)
マック(声:ジョン・ラッツェンバーガー/立木文彦)
ボブ・カトラス(声:?/赤坂泰彦)
ダレル・カートリップ(声:?/福澤朗)

高木渉さんも出てました。なんかチーマーみたいな車の役(笑)。

*

ピクサーアニメ。今回はクルマの世界のお話。
自分のことしか考えていないゴーマンな若きレーサー、ライトニング・マックィーン(オーウェン・ウィルソン/土田大)は、華やかな栄光に囲まれていたが自己中の性格が災いして友達が一人もいなかった。
そんな彼が、新しいレース会場へ移動する途中、ひょんなことから世界から忘れ去られた田舎町”ラジエーター・スプリングス”に迷い込んでしまう。
そこで訪れた出会いの数々は、やがて彼自身を変えていくのだった。

*

私は車に詳しくもないし、擬人化されてるキャラクターは苦手だし、実際観ても(それも2回・笑)やっぱりクルマたちを可愛いとはあまり思えなかったんですけども。

オーウェン・ウィルソンが可愛かった!!!
土田さんが可愛かったーーーーー!!!

馴染みのある日本語で観た吹き替え版のほうが楽しかった気がします。
ていうか字幕版を観たときは期待しすぎてちょっと肩透かしを・・(苦笑)。
オーウェンは超可愛かったんですけどね。キャラ絵にどうもね~ハマれなかったんですよねー。
それにピクサーアニメ自体、私はこの作品が初めてでして。(ホント目当てはただひたすらオーウェンと土田さんでした)
ピクサー好きの方や車好きの方などにはたまらない仕上がりになっていると思います。
CG技術とか本気ですごかったし。景色とかもう実写そのもの!
舌を巻きました。すごすぎる。


自己中なスーパールーキー、ライトニング・マックィーンが、寂れた田舎町”ラジエーター・スプリングス”に迷い込み、しばらくの間そこで暮らすことになります。
のどかでほのぼのとした住人たちに囲まれて、自分のことしか考えてなかったマックィーンの心にもあったかいものが芽生えてくるのでした。
というわかり易いお話。

今回、”イヤな奴を演じてもイヤな奴に聴こえない声”ということでキャスティングされたオーウェン・ウィルソンです。
もーホンット憎めなかった!
高めで掠れたポショポショした声でふにゃふにゃへろへろ喋ってて、偉そうなこと言っててもひたすら「可愛いー!」と悶絶しておりました。
決めゼリフはライトニング=稲妻をイメージした言葉「カチャウ」! この言い方がまた可愛いったらありゃしない! めろりんこでした。
ぴあ別冊の映画レビューで、実写映画化してオーウェン・ウィルソンがそのまま演じたら面白いだろうと書かれてて、その通りだと思いました。赤いレーシングスーツ(っていうの?)を着込んだやんちゃ坊主のマックィーンなオーウェン・ウィルソン・・・・・ハマリすぎっ!!!
それに(ピクサーに限らず)向こうのアニメって、声優の演技に合わせてキャラクターの表情をつけるので、次第にマックィーンの百面相がオーウェンそのものに見えてきました。
意地悪そうな顔、脱力気味の顔、ワルいこと考えちゃったゾ!的な顔、素直に感動してる表情、自分と仲間を信じて真剣になる眼差し、はにかんだ笑顔…!
あぁなんてかわゆいの、オーウェン!!(注:この映画は実写ではありません・苦笑)


そしてそして。
そんな可愛さ100%のオーウェン・ウィルソンに負けず劣らずキュート&プリチーだったのが、土田さんのライトニング・マックィーン!
思えば(たぶん)地声に近い爽やかな土田さんの声を、こんなに長い間聴いたのは初めてでした。
想像以上の可愛さで~~~♪
土田さんて、オーウェンよりもすーっとしてる透明感のある声なんですよね。
「24」のトニー・アルメイダのときは低めの声ながら、トニーの持つ負けず嫌いな性格や子供っぽい部分もあって、クラクラきてるわけですが。
こんなにストレートに可愛い声は、ホントあまり聴いたことがなかったのでめちゃめちゃ新鮮でした!
オーウェンと同じく、マックィーンがまったくもって憎めないキャラに。
ゴーマンな性格で周囲から嫌われてたマックィーンでしたが、なんでこんなに可愛いのに嫌うんだろうって思ったもの。私なら嫌いになんてなれません!(笑)
あと他に可愛かったのが、自分がキョーミないことに対しての対応がすっげーおざなりなところ! うわべだけで受け答えしてんのがすんごいキュートでした~v


・・なんだかオーウェンと土田さんのことしか書いてませんが(汗)。
他の人たちも素敵でした!
いわゆる声優じゃない人たちもそれぞれ良かったです。
ぐっさんは、笑い声になるとぐっさんだと分かるくらいで、あとはもう”メーター”になりきってました(オリジナルでメーターを演じていたラリー・ザ・ケーブル・ガイって人もコメディアンならしい)。TVタレントが声優をやったとき、自身の個性を消せる人はほとんどいないので、本当にスゴイと思いました。
赤坂さんや福澤さんはレースの実況&解説。本職と近いわけだからまったく違和感なかったです。
ジローラモさんはちょっと・・・・・。外国の方が喋る日本語になるので、聴いててちょっとつまづきましたね~。


ポール・ニューマン&浦山迅さんのドック・ハドソンは重厚で渋くてちょっと頑固。そして優しくて!
ヒロインのサリー、オリジナルはボニー・ハントのセクシーな低音、吹き替え版の戸田さんは惚れ惚れするほど凛とした綺麗な声でした。

あとの人たちになると、どどんと出番が少なくなるんですけども。皆さん個性的で楽しませていただきました。
悪役の内田直哉さんも面白かったし(出番が思ったより少なくて残念)。
岩崎さんのキング。その真摯な渋声にウットリ。いつものギャグ声とは全然違った! 事前に岩崎さんだと知らなければ気づかなかったです。ホントすごいなぁ。
立木さんはマックィーンを運ぶトラックの役。本編では出番少ないけど、実はエンドロールでは一番美味しいというポジションでした。(可笑しかった~)

あとそれから!
超ビックリしちゃったんですけども。
八奈見乗児さんが演じていたフィルモア。
字幕版を観たとき、「うわーこの声、八奈見さんにソックリだなぁ。吹き替え版、八奈見さんが演じたらいいのに」って思ってまして(マジで)。
だから本当に八奈見さんだったので最高!と。吹き替え版スタッフもよく分かってらっしゃる!
つーかオリジナルで演じた俳優さんの名前を知って二度ビックリ。
ジョージ・カーリン…!
八奈見さんて、「ドグマ」や「ジェイ&サイレント・ボブ」でこのジョージ・カーリンを吹き替えてるのです。(他にもあるかも)
ホント吹き替え版スタッフの方、よく分かってらっしゃるわと~。


そんなわけでして。字幕版も吹き替え版もすごく楽しかったです。
ストーリーも面白かったと思います。実写だったらもっと良かったけど(笑)。
合言葉は「カチャウ!」でひとつ♪

気になる2006年下半期公開の映画

2006年07月04日 | 劇場鑑賞映画
ホントはひとつ下に書いた2006年上半期BEST10の記事と同じにしてたんですが、文字数制限にひっかかったので(汗)別記事にしました。
今年後半から年末公開予定までの映画の中で、絶対観よう!/観に行こうかな/観に行けたらいいなーと思ってる作品。


※鑑賞済み
★7/1公開:カーズ(字幕版)
★7/8:M:i:III(吹き替え版)

※これからの映画
★7/1公開:カーズ(吹き替え版)(土田さん目当てに行ってきます!)
★7/1:レイヤーケーキ(ダニエル・クレイグが好きなので~。でも時間的に無理っぽい。。)
★7/8:ローズ・イン・タイドランド(残酷なおとぎ話は大好きです)
★7/8:2番目のキス(ファレリー兄弟が好きなので!)
★7/8:サイレントヒル(ショーン・ビーン目当てで観てきます♪)
★7/15:ハイジ(ストラップ目当てでペア券買っちゃったし・笑)
★7/15:ディセント(オカルトだけどすごく気になる…)
★7/22:パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト(吹き替え版)(平田さーんv)
★7/22:トランスアメリカ(何が何でも観ようかと)
★7/26:Monja(森川さんが出てるのでv)
★7月:サムサッカー(ヘンテコなキアヌが楽しみー)
★8/12:ハッスル&フロウ(気になります!)
★8/19:スーパーマン リターンズ(ロイスがあんまり可愛くないのがちょっと…なんですけども。)
★8/26:キンキーブーツ(森川さんが主人公を吹き替えることが決まってるのでその予習に・笑)
★8月中旬:マッチポイント(とにかく早く観たい!!!)
★9/2:40歳の童貞男(コメディ大好き!)
★9月:マイアミ・バイス(今度こそヒットしてください…!)
★9月:イルマーレ 公式サイト(英語)(予告編観ただけで心がほっこり)
★秋:ブラック・ダリア(濃厚なサスペンスみたいで楽しみ!)
★秋:スキャナー・ダークリー 公式サイト(英語)(キアヌがカッコイイ)
★秋:ビジティング(ダニエル・クレイグが好きなので!)
★秋:ザ・センチネル/陰謀の星条旗(楽しみです。・・まぁちょっとその、ジャック・バウアーにしか見えませんけど)
★10月:カポーティ(なんか気になる)
★10月:トンマッコルへようこそ(めちゃめちゃ面白いらしいですよ~)
★10月:父親たちの星条旗(12月公開の「硫黄島からの手紙」の予習も兼ねて)
★10月:地下鉄(メトロ)に乗って(原作読んで、がぜん楽しみに)
★11月:ナチョ・リブレ 覆面の神様(ビバ! ジャック・ブラック!)
★11月:デスノート the Last name(前編以上の興奮を望みます!)
★11月:椿山課長の七日間(浅田次郎さんが好きなので)
★11月:アサシネーション・オブ・ジェシー・ジェームズ・バイ・カワード・ロバート・フォード(原題)公式サイト(英語)(早く邦題決めてください・苦笑)
★12/1:007 カジノ・ロワイヤル(ダニエル・クレイグが好きなので~!・笑)
★12月:武士の一分(木村拓哉ファンとしては、行かない理由がありません)
★12月:硫黄島からの手紙(イーストウッド監督が日本人キャストをどう動かしているのか非常に興味あります)


そして。
相変わらず「ウェディング・クラッシャーズ」を何より心待ちにしている今日この頃なのでした…

2006年上半期、劇場鑑賞映画私的BEST10

2006年07月04日 | 劇場鑑賞映画
今期は26作品観ました。2回観たのを合わせると28回スクリーンで。
その中から、7/1(土)公開の「カーズ」と7/8(土)公開の「M:I:3」を外した24作品の中から私的BEST10を選出。毎度ながら選ぶの難しかったです~。
※作品名から映画公式サイトへ、見た日付からうちのブログの感想へリンクしてます。


★第1位:RENT/レント5/2、5/10鑑賞
目の周りがふやけるくらい映画館で泣いたのは初めてでした。
一瞬一瞬を大切にして生きていきたいと思った作品。
☆DVD待ち(ブエナ・ビスタ)
※90%歌だったので、吹き替え版は制作されないと思います。


★第2位:ブロークバック・マウンテン3/7、3/22鑑賞
観終わってからもずっと、じわりじわり心から余韻が消えなかった(今も消えない)珠玉の物語。
かけちがえたボタンのようなすれ違い、ほんの少しの勇気が足らないせつなさに涙しました。
9/22(金)DVD発売(ジェネオン・エンタテインメント)
※いったい誰が吹き替えるのやら…。どちらでもいい、森川さんが来てくれますよーに!


★第3位:クラッシュ2/16鑑賞
ハンマーで頭をガツンとやられたような衝撃を。
人は、人との触れ合いなくしては生きていけないのです…。
☆7/14(金)レンタル、7/28(金)DVD発売(東宝)
※吹き替え版。現時点で、松本梨香、堀内賢雄、五十嵐麗、咲野俊介、桐本琢也…以上の方々の出演が決まってます♪


★第4位:プルートで朝食を6/11鑑賞
自分の幸せをいっしょうけんめい探すけなげな主人公の物語。
キリアン・マーフィがめちゃめちゃ可愛かった! 惚れ直しました。
☆公開中(エレファント・ピクチャー)
※作品的に吹き替え収録なくても驚きませんが…どうでしょうね?


★第5位:ナイロビの蜂5/17鑑賞
すごくいいお話でした。愛するがゆえに秘密を持つ・・・・だけど愛する人のことなら何でも知りたいと思うのが常。すごくせつなかったです。
☆公開中(ギャガ・コミュニケーションズ)
※一度吹き替えたことあるし、レイフ・ファインズ=賢雄さんもアリだと思うんですけども。こういう憂いのある心を揺るがすラブストーリーは大得意だと思うし!


★第6位:Vフォー・ヴェンデッタ4/20鑑賞)※試写会
面白かったと思うんだけど、あまり話題にならず公開終了しちゃいましたねぇ。。
カッコ良さとは内面から滲み出てくるものだと改めて感じた作品です!
☆DVD待ち(ワーナー)
※「アンダーソン君!」というわけで、ヒューゴは芳忠さんしか思いつきません~


★第7位:スタンドアップ1/17鑑賞
女性にぜひとも観てもらいたい作品。
男性にも、二の足踏むかもしれませんが観ていただきたいです。
DVD発売中(ワーナー)


★第8位:トランスポーター26/4鑑賞
「そんなバカな!」と何度叫んだことでしょう。ゴーイングマイウェイなアクション・ムービー♪
ジェイスン・ステイサムったら素敵すぎ! 元々、興味ナッシングだったので惚れてしまった自分にビックリです(笑)。
☆公開中(アスミック・エース)


★第9位:インサイド・マン5/29鑑賞)※試写会
結局、クライヴ・オーウェンしか見てなかった気がするわ…。
いやいやでも、話的にも面白かったと思いますよ! たぶん! 前半から中盤にかけては特に~
☆公開中(UIP)
※吹き替え希望⇒デンゼル・ワシントン:大塚明夫、クライヴ・オーウェン:堀内賢雄…夢の競演を是非!!


★第10位:デスノート 前編6/28鑑賞
設定していた期待値が低かったからかもしれませんが(…)、楽しめました。
鹿賀さんと細川さんが良かったv
☆公開中(ワーナー)


★次点:ステイ STAY6/5鑑賞
文字通り迷宮。複雑に折り重なった偶然?必然?の現実⇔非現実世界に主人公と一緒に振り回されました。でもラストは一気に目の前が開けていって。2回観ればいっそう楽しい?
☆DVD待ち(FOX)
※ユアン・マクレガー:森川智之、ナオミ・ワッツ:井上喜久子、ライアン・ゴズリング:三木眞一郎で間違いないと思います。楽しみだ!


<その他、この時期に観に行った映画>(一応、上から好き順位で)
3/1鑑賞ウォーク・ザ・ライン/君につづく道DVD発売中:FOX)
3/21エミリー・ローズ7/19DVD発売:ソニー・ピクチャーズ)
5/24ブロークン・フラワーズ(DVD待ち:キネティック,レントラックジャパン)
3/29ナルニア国物語~第1章:ライオンと魔女7/26DVD発売:ブエナ・ビスタ)
5/3ロンゲスト・ヤード8/23DVD発売:ソニー・ピクチャーズ)
5/26ダ・ヴィンチ・コード(公開中:ソニー・ピクチャーズ)
4/19プロデューサーズ(DVD待ち:ソニー・ピクチャーズ)
2/1フライトプランDVD発売中:ブエナ・ビスタ)
3/21南極物語(吹き替え版)(8/23DVD発売:ブエナ・ビスタ)
2/9ミュンヘン8/18DVD発売:角川エンタテインメント)
4/5ナイトウォッチ7/7DVD発売:FOX)
4/12タイフーン9/8DVD発売:アミューズソフト)
★3/21:真救世主伝説 北斗の拳~ラオウ伝 殉愛の章~(DVD待ち)


現時点(2006.07.04)で好きな海外俳優は、
※矢印はこの上半期で好き度合いがどうなったかを表してます。

ベン・スティラー(↑)、オーウェン・ウィルソン(↑↑)、ブラッド・ピット(→)、クライヴ・オーウェン(↑↑)、ショーン・ビーン(↑↑)、キリアン・マーフィ(↑↑)、ポール・ウォーカー(↑)、ダニエル・クレイグ(↑)、チャウ・シンチー(→)、クリス・エヴァンス(↑)、キアヌ・リーヴス(→)、ベン・アフレック(→)、ユアン・マクレガー(↑)

女優だったらやっぱりダントツでジェシカ・アルバ! ホント可愛い~
シャーリーズ・セロン、レイチェル・ワイズも変わらず好きです。
最近は、レイチェル・マクアダムスも気になるひとりですv


にしてもこの上半期はやっぱりシリアスな作品が多かったですねー。
今年は、下半期のほうがバラエティに富んでるかもしれません。楽しみです。

DEATH NOTE デスノート 前編

2006年06月29日 | 劇場鑑賞映画
映画「デスノート 前編」を観ました。

2006年,日本,126分
監督:金子修介
原作:大場つぐみ、小畑健
脚本:大石哲也
出演:藤原竜也(夜神月)、松山ケンイチ(L/竜崎)、瀬戸朝香(南空ナオミ)、香椎由宇(秋野詩織)、細川茂樹(FBI捜査官レイ・イワマツ)、戸田恵梨香(弥海砂)、青山草太(松田刑事)、中村育二(宇生田刑事)、奥田達士(相沢啓二)、清水伸(模木刑事)、小松みゆき(佐波刑事)、中原丈雄(松原)、顔田顔彦(渋井丸拓男)、皆川猿時(忍田奇一郎)、満島ひかり(夜神粧裕)、五大路子(夜神幸子)、津川雅彦(佐伯警察庁長官)、藤村俊二(ワタリ)、鹿賀丈史(夜神総一郎)、中村獅童(リューク/声)
映画公式サイト

*

世の中の悪が正当に裁かれないことに絶望的でいた夜神月(藤原竜也)は、ある夜、一冊の黒いノートを手に入れる。
”このノートに名前を書かれた人間は死ぬ”
そう表記されていたノートに馬鹿にしながらも惹かれた月は、目に留まったニュースで報道されていた犯罪者の名前をノートに記す……

*

面白かったです。
人気マンガ原作という最強の壁に果敢に挑み、映画のオリジナル要素で味付けしながらも原作の持ち味を生かし、11月に公開される後編へうまく繋げていたんではないでしょうか。
最近のマンガ原作映画だと、ぽっと頭に浮かぶのは「NANA」ですが、この映画、ぶっちゃけて個人的に今まで生きてきた中で観た映画ワースト1なので、比べるべくもないんですけども。
「デスノート」には、作品に対する制作者側のやる気と愛をすごく感じました。
(作品とキャラクターに少しでも愛情があったら、あんなヘンピなキャスティングにはなりませんよ!←「NANA」)
(つーか作品世界を分かってたら、トラネスのライブでペンライトなんて振らないっつーの!)

・・・げほごほ。
「デスノート」の話に戻します~。

もちろん、細かいことを言うとキリがありません。
そして、どうしてもひとつだけちょっと納得がいかない部分が…
ライトは、”その時点では”、まだそこまで悪ではなかったんじゃないでしょうか?
もうちょっとの間だけでも、彼に弱くて脆い部分を見せてほしかった…。
それでなくても藤原竜也には非の打ち所がないくらいのクールさがあるので(もうちょっとプライド高い自意識過剰なヘタレさがあってもいい気がするんですけど)、彼に比べるとちょっとオーラが弱い感じが否めない松山ケンイチのLには最初から勝ってる雰囲気がひしひしと(笑)。
あといくらなんでも、ノートで細かく操りすぎじゃないのとも思ったり。まぁでもそれは仕方ないのかな。

でも松山くんのLは可愛かった!
「NANA」のシンの悪印象が頭にあったので、最初にキャスティングを知ったときは「ゲッ!」って思ったものですが、実際見てみると出演者のうち誰よりも漫画のキャラクターを意識した演技やメイク、ふわふわしてる雰囲気にまぁ可愛いvと。
コーヒーのかき混ぜ方とか電話の持ち方とかまんまL! 喋るとちょっとアラ。。となりましたが(黙ってたほうがLっぽかった)。
原作よりも甘いもの好きが強調されてたっぽくて、夜神本部長にお菓子を刺した串を「はい」ってあげるとことか可愛かったですね~。

他の人たちについては。

瀬戸朝香(南空ナオミ)
一番オリジナル脚色が加えられてるキャラクターで面白かったです。
でも原作通りのシナリオで実写されたものも見たかったなぁとー。原作のライトとのシーンすごく印象的なので。
にしても…日本人同士で外国人のようなキス・シーンはやっぱり違和感がありますねぇ(苦笑)

香椎由宇(秋野詩織)
演技がちょっとお一人学芸会風だったような…。相手が藤原竜也なのでその差が歴然でした。
オリジナルキャラながら、キャラクター的には違和感がなかったから余計ちょっと残念ですね。

細川茂樹(FBI捜査官レイ・イワマツ)
カッコ良かった~v 好き!
もともと好きなので画面で見れただけで嬉しかったです。
でも電車の中での声がでかくて、いくらなんでも周囲に気づかれるんじゃないかとヒヤヒヤ…(笑)。
原作からしてレイは好きなキャラクターだったので、イメージも損なわれなかった。良かったです!

戸田恵梨香(弥海砂)
可愛かったんだけど、ミサミサはもちょっとオツム弱そうな子が良かったんじゃ…。
なんだかしっかり物事を考えてるような子に見えました。
まぁでも今回は顔見せ程度の出番なので。後編に期待!

青山草太(松田刑事)
中村育二(宇生田刑事)
奥田達士(相沢刑事)
清水伸(模木刑事)
小松みゆき(佐波刑事)
警察チームは女性が一人いるというオリジナル要素が。
にしても、松田刑事だけは、名乗る前から松田刑事だ!って分かりました。すごく雰囲気合ってたと思いますー♪

満島ひかり(夜神粧裕)
五大路子(夜神幸子)
粧裕ちゃんめちゃんこ可愛かった・・・・! マンガから粧裕ちゃんが飛び出してきたように原作そのまんま! 後編も出番あるといいなぁ。

津川雅彦(佐伯警察庁長官)
妙に存在感が…さすがです。
「ねーみーみーにーみーずー」とか(笑)。

藤村俊二(ワタリ)
ワタリにしか見えませんでした。

鹿賀丈史(夜神総一郎)
惚れた…v(ぽっ)
頼れる上司、優しい父親、素敵な夫、すべてを兼ね備えた夜神本部長でした。原作より優しいイメージ。毛布かけてあげるシーンとか・・・!
後編では、そこに疲れた&やさぐれた雰囲気が上乗せされるんでしょうか。たまりませんね!

中村獅童(リューク/声)
初めて知ったときは「ギャー!(悲)」となって、予告編を観たときは「ギャー!(怒)」となってましたが。
実際聴いてみると普通だったというか。エコーを利かせてごまかしてたって部分もあった気がするけど(苦笑)。
イメージ的には、もっと低く渋い声(ちょい悪オヤジ的な・笑)だったので、やっぱりなんか違うなーって印象は最後まで抜けませんでした。
でもフルCG仕様のリュークに次第に馴れていったし、そんなに気にならなかったです。
なんといいますか、可もなく不可もなく・・・・。面白みのない感じ・・・・


いろいろ書いちゃいましたけども。でも面白かったです。
原作を知らないまま観たかったと思ったし(新鮮に物語の流れを楽しみたかった)、この話がすべてゼロから作られたものだったら傑作映画になってたんじゃないかと思いました。
やっぱり「デスノート」という作品のストーリーやアイデアは面白すぎると思いますー。

後編は11月に公開。「デスノート the Last name」。
どこまで描かれるのか分からないけど、とりあえずはレムの声を誰が演るのかが超気になる。
男性が演るのか、女性が演るのか、はたして???

プルートで朝食を

2006年06月12日 | 劇場鑑賞映画
映画「プルートで朝食を」を観ました。

原題:BREAKFAST ON PLUTO
2005年,アイルランド/イギリス,127分
監督・製作・脚本:ニール・ジョーダン
原作・脚本:パトリック・マッケーブ
出演:キリアン・マーフィ(パトリック・”キトゥン”・ブレイデン)、リーアム・ニーソン(リーアム神父)、ルース・ネッガ(チャーリー)、 ローレンス・キンラン(アーウィン)、スティーヴン・レイ(パーティ・ヴォーン)、ブレンダン・グリーソン(ジョン・ジョー・ケニー)、イアン・ハート(ウォレス刑事)、ブライアン・フェリー(シルキー・ストリングス氏)
映画公式サイト

*

アイルランドの小さな町。リーアム神父(リーアム・ニーソン)の家の前にある日赤ん坊が捨てられた。神父は里親を見つけ、赤ん坊はパトリック・ブレイデン(キリアン・マーフィ)として育てられる。
だが彼の中には”女の子”が息づいていて、小さい頃から女性物の衣服、アクセサリー、化粧を楽しんだ。
やがて噂が飛び交う小さな町で異質な存在となったパトリックは、家を出て、ロンドンにいるはずの本当の母親に会いに行く。

*

とってもせつなくて可愛くて、どうしようもないほどキリアン・マーフィ=キトゥンが愛しくなった映画でした。
彼はすごい・・・・・! ここまで徹底的に女の子になれる役者はなかなかいないと思いますー。
何もかもが自然に夢見る女の子で、最初こそか細く高く出してる声&シナを作る姿に笑ったものの、どんどん惹きこまれていきました。
折れそうなほど細い体をひらめかせながら、花のように咲きほこり、蝶のように舞い踊り、鳥のように羽ばたいていて。
だけど神様は酷いから、キトゥンにはいつも辛く悲しい現実が用意されてました。
(映画のコピー、「神は、彼にほんの少しの試練を与えた」がとてもせつない~)
花がむしりとられるように、蝶の羽がもがれるように、羽ばたく鳥が撃ち落とされるように。
だけどキトゥンは悲しみを笑顔に変え、いつだって「私は私よ」と誇り高く歌ってました。ホント可愛くて愛しかった!
キリアン・マーフィを初めて観たのは「ダヴリン上等!」でしたが、この映画はコリン・ファレル目当てで行ったのでキリアンの印象はほとんどナシ…(苦笑)。
素敵!と思ったのは「バットマン ビギンズ」。キモイ役でめちゃんこカッコ良かったです!
そして今回の映画でさらに好き度がUPしました。ビデオスルーになってしまった「パニック・フライト」を観る日が楽しみです!!

神父役、リーアム・ニーソンもすごく良かった。(神父服がよくお似合い!)
この人のもたらす、滲み出てる愛情に癒されました。不器用なんだけど優しさに溢れてた。
そしてなんつっても、キトゥンが想像の世界で描くお話の中のリーアム神父! ただのスケベオヤジ! 最っ高!
嬉々として演ってるのが素敵すぎました。面白かった~!!

他に気になったのは、小心者のロック歌手、なんやかんやで優しかったおまわりさん、颯爽と登場した優しい紳士、そしてそしてマジシャンを演じてたスティーブン・レイ!
スティーブン・レイを初めて観たのは「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」。ルイ(ブラッド・ピット)の大切な人を焼き殺したときに見せた肩をすくめながらのあの笑み。あのゾワゾワ感は、10年以上経った今でも鮮明に脳裏に焼きついてます。
その個性的な雰囲気は今も変わらず、彼の存在がマジシャンとキトゥンのエピソードをいっそう印象深くしてました。
キトゥンのけなげな母親への思慕を利用してたのは卑怯だけど、彼のキトゥンへの愛は本物だったと思うなぁ。


「プルートで朝食を」というタイトルは、言葉の響きも含めてなんだかすごく可愛いと思ってたんですが、実際に映画を観たらこんなにせつない意味だったのかとびっくりしました。
…自分らしく生きる、夢を見て生きる、簡単なようでいてなんて難しいことなんでしょう。


しかしこの作品、DVDが出たときに吹き替えは収録されるんですかね?
吹き替え収録がある場合、キリアン・マーフィは誰が吹き替えるんだろう。
そうとう難しいと思います。ギャグにできない可愛さがあったから。本当に女の子だったから。
DVDが楽しみです。

インサイド・マン

2006年06月12日 | 劇場鑑賞映画
映画「インサイド・マン」を観ました。

原題:INSIDE MAN
2006年,アメリカ,128分
監督:スパイク・リー
脚本:ラッセル・ジェウィルス
出演:デンゼル・ワシントン(キース・フレイジャー)、クライヴ・オーウェン(ダルトン・ラッセル)、ジョディ・フォスター(マデリーン・ホワイト)、クリストファー・プラマー(アーサー・ケイス)、ウィレム・デフォー(ジョン・ダリウス) 他
映画公式サイト

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ある日、マンハッタン信託銀行がペンキ屋を装った強盗団に占拠された。
銀行内に立てこもる犯人たちを捕らえるべく、知能戦を繰り広げるキース・フレイジャー捜査官(デンゼル・ワシントン)。
ただただクールに信念を貫く犯人グループのリーダー、ダルトン・ラッセル(クライヴ・オーウェン)。
そして銀行の取締役から秘密の依頼を受け、犯罪現場に颯爽と登場するエリート弁護士マデリーン・ホワイト(ジョディ・フォスター)。
三つ巴の心理戦を、時にユーモラスに時にサスペンスフルに描いたクセのある作品。

*

クライヴ・オーウェンが大好きです(「クローサー」で素敵かもと思って、「シン・シティ」で完全に落ちました)。なので観に行きました。
序盤~中盤は、先の見えない迷路に迷い込んだような感覚に陥る映画でとても楽しかったのですが、ラストがなんか二転三転してめまぐるしかったかも。もっとあっさりすっぱり終わってほしかったような~。
でもでもクライヴ・オーウェンは本気でカッコ良かったです!!!

そしてシリアスな映画に見せかけたその裏、張り詰めた緊張感よりもクスクス笑えるシーンが何箇所もありました。面白かったなぁ。
特に、子供が遊んでた携帯ゲームに対するクライヴ・オーウェンの反応と、犯人からのクイズの答えでもめる警察官たちのシーンが超可笑しかった。

俳優陣も個性的で面白かったです。
デンゼル・ワシントンは基本的に陽気でカッコ良くて。正義感に燃えてそうで燃えてなかったのも素敵~v
クライヴ・オーウェンはほぼしかめっ面のままボソボソ喋り(その声がまた超セクシー!)。
そしてジョディ・フォスターはシビアで淡白な女弁護士役に激ハマリ! やっぱ彼女は「フライトプラン」のような母親役より、こういう冷徹なエリートキャラがハマると思いました。常に余裕しゃくしゃくで、上から目線での笑みがとてもカッコ良かったです。

目当てのクライヴ・オーウェンは、出番の70%くらいはマスクとサングラスで顔を隠してました。
でもその声で充分楽しめました。低めに響くなんともいえぬフェロモンボイス。たまりまへん~。
スタイルもめちゃめちゃ良くって(デンゼル・ワシントンもジョディ・フォスターも信じられないくらいスタイル良かったけど)、だぼっとしたジャンプスーツを着てても惚れ惚れするほど素敵でクラクラしました。
「最近好きなんだよね」と言うと、だいたいの人に「濃すぎる」と言われるクライヴ・オーウェンですが、確かに濃ゆいけど、ホンット素敵だと思うわけで……!
次に日本で公開されるのはジェニファー・アニストンと共演した不倫サスペンス「Derailed」かな? ちゃんと公開されたら嬉しいのですがどうだろうなぁ…。

実は個人的に、ラストのあたりがあまりよく分からず終わってしまったんですが(私の後ろに座ってたお嬢さんも終わった後「意味分かんないー」って言ってました・苦笑)、でも全体的に面白かったです。
というわけで、ぜひとも観ていただいて、ラストについて教えていただけたら嬉しい限り(笑)。

*

さて吹き替え。
たとえば、デンゼル・ワシントン:大塚明夫、クライヴ・オーウェン:堀内賢雄、ジョディ・フォスター:戸田恵子で観れたらたまらないのですが・・・・!
こないだ観た「パニック・ルーム」がすごく良かったので深見梨加さんがジョディ・フォスターでも嬉しいですv
でもUIP配給なので、賢雄さんがキャスティングされる可能性は低そう……。ですが、そこをなんとか! ぜひ!