goo blog サービス終了のお知らせ 

♪宝物の箱♪

誰にも目に見えるもの、そして見えない大切な宝物ありますよね。
そんな【宝物】について思ったことを綴ってみました。

『お正月の過ごし方』

2007-01-02 10:03:50 | ささやき

お正月、どうお過ごしですか?
私の育った熊本市の農村地帯では
一年でたった数日、お正月だけが農家の休息日。
特に、女性は、元旦の一日だけは何もせず、ゆっくりできる日。
『「お節料理」は、主婦が一日何もせず、ゆっくりできるように
前々から、こしらえておくもの。お雑煮の用意も前の晩に下ごしらえしておいて
当日はすぐにできるようにしておくもの』
と、母に聞いた事があるような気がします。
その言葉通り、毎日早朝に起きていた母も、一日だけは
チョッとだけ朝寝坊していました。

お正月の遅い一日は、厳かに始まります。
父は、一張羅の紋付袴。
母も祖母も着物姿。
私たち子供らも、新調した服か着物。
仏間の応接台にあふれんばかりのお節や他の料理。
家長より、順番に仏壇にお参りし、皆、テーブルを囲んで
新年の挨拶。
屠蘇を済ませ、皆、いろんな話をしながら料理を摘む。
ひととおり、食が進んだところで
母が運ぶ、「雑煮」を食べました。
『「雑煮」は一年間何事もなく丸く収まるよう、
材料に包丁を入れてはいけない。
大根も人参もごぼうも丸切りで入れなきゃね。
その為、特に大根は細いものをお雑煮用にとっておかんとね』
なんて、言ってたような……
お雑煮を食べたら、家族揃って、先祖へのごあいさつ。
お墓参りに出掛けます。

そんなお正月も、私が結婚して二十数年、迎えたことも無い…
主人の実家は、朝から雑煮おかずに、ご飯食べるんです。
それも、早く起きた順。
皆揃っての新年の挨拶もなし…
雑煮もさいのめに切られた材料、どろどろに溶けたお餅。
どろどろになったすまし汁。
お客様専用のお節。
そのお節も切って並べただけのもの…
みんな普段着を着て
お墓参りもなく、ただ、ダラダラと過ごします。
結婚して初めての主人の実家でのお正月。
唖然としました。新しい服も着ていたら
「な~ん、そがん、うったって」(略;何、そんなにお洒落して)
と言われ、ショックで涙が出そうでした

私の中では、お正月は、特別な日だったのです。
皆、穏やかな一日を過ごす一日だったのです。

私たちの代になったら、私なりのお正月を演出しようと
楽しみにしております。