だいぶ前ですが、
ある病気の専門病院でボランティアをしていたことがあります。
県内有数の大きな病院だったので、
ボランティアの人数も50名程とかなり大規模に活動していました。
私は園芸班でした。
病院の至る所にある花壇のお花の植え替え、水やりなど、
今まで全くやったことのない土仕事を一切合切任されました。
もちろん自分以外にもたくさんの方がこの仕事に従事しており、
ド素人の私を一からみっちり鍛えてくれました。
教えていただいたスキルは、今の園芸人生?に充分生かされている。
2年在籍していましたが、本当にやってよかったと思っています。
その中でかなりご高齢な夫人がいました。
でもいつもしゃきしゃきと動き、着ている服も洗練されている。
いくら庭仕事とは言え、だらしない恰好はタブーです。
さりげなくトレンドを取り入れ、尚且つこういう作業に馴染むスタイル。
なかなか難しい服装ですが、この方は実にさりげなく着こなしていました。
ある時、彼女と一緒にビオラの花がら摘みをすることになりました。
休憩時にいろいろ話をしたんですが、とても印象に残っている言葉があります。
「あのね、
自己満足な趣味に費やす時間は10分あれば十分なのよ。
それより働く。お金を得る為に働くことよ。
職種はトイレ清掃だって、道路の旗振りだっていいの。
とにかく働くこと。
その次は今やってるボランティアで活動する。
お金はもらえないし、実は究極の自己満足かもしれない。
でも何らかの為にはなることよ。やりがいはあるわよね」
その時はただただ、「ふ~~ん」と聞いていたけど、
今はとてもよくわかります。
テレアポなんて底辺中の底辺ワーク。
しかしながら、自分なりにやりがいを感じている。
仕事をしている時は、緊張しながらも必死に頑張っている。
そういう己は嫌いでないです。
何だかんだ言って、この仕事が好きなんだと思う。
根暗だけど、営業の電話は好き。人と話すのが好き。
トークがお客様に響き、アポになれば大きな達成感も得られる。
お金も合わせて上乗せされる。自分を褒めてあげたくなる。
仕事で得る幸せ、満足感は生きていく上での大きな糧です。
家でちまちまハンドメイドの趣味に浸る時間は、確かに楽しい。
でも誰からも評価されない、本当に自己満足な物作りはどこか虚しい。
負の気持ちで作った作品は、どこか負のオーラが漂う。
動くからにはそれ相応の対価をいただく。
その為に一生懸命働く。
対価がないなら、何かの役に立ちたい。
これからの我が人生の指針になるような言葉。
ふと思い出し、記事にしてみました。