トークと言葉遣い
前々回、公約数って話しましたね。
いろいろな数で割り切れるって話です。
360を割れる数ってのはたくさんありまして
ところが、それも359なり361なり
たった「1」違うだけで、とたんに割り切れる数がなくなってしまう
そんなお話でした。
今日はその続きです。
とはいっても、約数がどうのとか素数がどうのとか
ましてや『リーマン予想』とか『ゼータ関数』とかのお話ではありませんので
ご安心ください。
ともあれ「360」。
先ずは、ざっと360を割れる数、即ち約数をちょっと書き出してみましょう。
1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 10, 12, 15, 18, 20, 24, 30, 36, 40, 45, 60, 72, 90, 120, 180, 360
ってことで、360の約数は24個です。
たくさんありますね。
ですがこれは実際に計算したわけではありません。
コピペです。笑
こちらの『計算サイト』ってのを利用しました。
いやあ、つくづくネットって便利ですね。
話戻って
あえてこの「360」って数を用いたのは
今日のテーマ、『トークと言葉遣い』の
その「方向性」を表すのに、最もふさわしいかな、と思ったからです。
『トークと言葉遣い』の方向性。
???
あまり難しく考えなくて結構です。
要は「全方位的に」ってことです。
360度ってことです。
「対面でお客様に向かい合って話すのに、なんで?」と?
確かに、我々バーテンダーというものは、カウンターを挟んで
常にお客様と向かい合っています。
「だったらカウンターってのは大抵一直線だから
それでもせいぜい180度じゃないのか」
って突っ込みは屁理屈というもんです。
これはたとえです。
大抵の場合、よほど暇な店でない限り(←注)
カウンターには複数のお客様がおられます。(ま、時間帯にもよりますが)
そんな時、バーテンダーというものは
「全方位的に 」に聴かれて
スマートで心地良い内容、かつ作法で話せなければならない
そういうお話です。
~あくまで「話さなければ」ではなく
「話せなければ」です。
この「さ」と「せ」の違いはとても重要です。
それはイコール、義務と捉えるか、責務と捉えるかの違いです。~
この「全方位的に」というのは、すなわち
「誰しもに」という意味です。
我々は、常に見られています。
常に聞かれています。
ご来店中のお客様「誰しも」に。
四六時中。
360度。
何の話をしていても、です。
いろんなシチュエーションがありますから実際にはそうでなくても
その意識があるか、否か。
誰しもに聞かせている内容かどうか。
そこに品性があるかどうか。
あくまで私論とお断りいたしますが
これはバーテンダーのエチケットとして
最も重要なもののような気がします。
どころか
むしろ、それがスマートにこなせるか否かこそ
バーテンダーとしてのスキル、いや、適性すらを
決定づけるものといっても過言ではありません。
すなわち
それができなきゃバーテンダーには向いてない。
残念ながら。
いくら上手にカクテルができようと
いくらレシピを、いくらマニアックなお酒をたくさん知っていようと
いくらうんちくを語ろうと
バーテンダーとして「全方位的な」スマートなトークができなければ
二流です。
それは
いくら何々のコンペティションで賞もらっていようと
いくら協会のえらいさんの役職にあろうと
全く関係ありません。
あ、これはバーテンダーに限りませんね。
カウンターを挟む商売、
寿司屋でも割烹でも、鉄板焼きでも皆同じ。
ただしスナックを除く。笑
先ほどの約数のサイトをもう一度使い、ちょっと面白い例を示しましょう。
例えば「360」の十倍、「3600」の約数は、一体いくらほどあるでしょうか。
先ほどのサイトを使って、ざっと「3600」の約数を書き出してみます。
1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 10, 12, 15, 16, 18, 20, 24, 25, 30, 36, 40, 45, 48, 50, 60, 72, 75, 80, 90, 100, 120, 144, 150, 180, 200, 225, 240, 300, 360, 400, 450, 600, 720, 900, 1200, 1800, 3600
約数の数は、45個と出ました。
「360」は24個でしたね。
「360」と「3600」。
確かに数が大きくなりますから約数は増えて当然なんですが、しかし
数は十倍になっても
割り切れる約数は、倍にもなっていません。
数字的な例えは、いかにも味気ないものに思う方も多いかもしれませんがしかし
これは、人間にも当てはめることができるのではないでしょうか。
大きさじゃないんです。
約数の数というのは
それは人間に例えるなら、適応できる人の数、あるいはタイプとも言い換えられます。
それは多ければ多いほど、適応性がある。柔軟性がある。
あながち無理矢理な例えではない気がします。
~今回のお話は、大手企業さんで多く見られる
「朝の所感」とかのネタに良いかもしれんません。
ご自由にお使いください。笑~
逆に言えば
いくら数がデカくなっても、いびつな
割り切れない奴は割り切れない、ということでもあります。
続きは次回ということで
といいますか、この話はかなり本質の部分に迫りますので
何回かに分けて、長くなるかもしれません。
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前々回、公約数って話しましたね。
いろいろな数で割り切れるって話です。
360を割れる数ってのはたくさんありまして
ところが、それも359なり361なり
たった「1」違うだけで、とたんに割り切れる数がなくなってしまう
そんなお話でした。
今日はその続きです。
とはいっても、約数がどうのとか素数がどうのとか
ましてや『リーマン予想』とか『ゼータ関数』とかのお話ではありませんので
ご安心ください。
ともあれ「360」。
先ずは、ざっと360を割れる数、即ち約数をちょっと書き出してみましょう。
1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 10, 12, 15, 18, 20, 24, 30, 36, 40, 45, 60, 72, 90, 120, 180, 360
ってことで、360の約数は24個です。
たくさんありますね。
ですがこれは実際に計算したわけではありません。
コピペです。笑
こちらの『計算サイト』ってのを利用しました。
いやあ、つくづくネットって便利ですね。
話戻って
あえてこの「360」って数を用いたのは
今日のテーマ、『トークと言葉遣い』の
その「方向性」を表すのに、最もふさわしいかな、と思ったからです。
『トークと言葉遣い』の方向性。
???
あまり難しく考えなくて結構です。
要は「全方位的に」ってことです。
360度ってことです。
「対面でお客様に向かい合って話すのに、なんで?」と?
確かに、我々バーテンダーというものは、カウンターを挟んで
常にお客様と向かい合っています。
「だったらカウンターってのは大抵一直線だから
それでもせいぜい180度じゃないのか」
って突っ込みは屁理屈というもんです。
これはたとえです。
大抵の場合、よほど暇な店でない限り(←注)
カウンターには複数のお客様がおられます。(ま、時間帯にもよりますが)
そんな時、バーテンダーというものは
「全方位的に 」に聴かれて
スマートで心地良い内容、かつ作法で話せなければならない
そういうお話です。
~あくまで「話さなければ」ではなく
「話せなければ」です。
この「さ」と「せ」の違いはとても重要です。
それはイコール、義務と捉えるか、責務と捉えるかの違いです。~
この「全方位的に」というのは、すなわち
「誰しもに」という意味です。
我々は、常に見られています。
常に聞かれています。
ご来店中のお客様「誰しも」に。
四六時中。
360度。
何の話をしていても、です。
いろんなシチュエーションがありますから実際にはそうでなくても
その意識があるか、否か。
誰しもに聞かせている内容かどうか。
そこに品性があるかどうか。
あくまで私論とお断りいたしますが
これはバーテンダーのエチケットとして
最も重要なもののような気がします。
どころか
むしろ、それがスマートにこなせるか否かこそ
バーテンダーとしてのスキル、いや、適性すらを
決定づけるものといっても過言ではありません。
すなわち
それができなきゃバーテンダーには向いてない。
残念ながら。
いくら上手にカクテルができようと
いくらレシピを、いくらマニアックなお酒をたくさん知っていようと
いくらうんちくを語ろうと
バーテンダーとして「全方位的な」スマートなトークができなければ
二流です。
それは
いくら何々のコンペティションで賞もらっていようと
いくら協会のえらいさんの役職にあろうと
全く関係ありません。
あ、これはバーテンダーに限りませんね。
カウンターを挟む商売、
寿司屋でも割烹でも、鉄板焼きでも皆同じ。
ただしスナックを除く。笑
先ほどの約数のサイトをもう一度使い、ちょっと面白い例を示しましょう。
例えば「360」の十倍、「3600」の約数は、一体いくらほどあるでしょうか。
先ほどのサイトを使って、ざっと「3600」の約数を書き出してみます。
1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 10, 12, 15, 16, 18, 20, 24, 25, 30, 36, 40, 45, 48, 50, 60, 72, 75, 80, 90, 100, 120, 144, 150, 180, 200, 225, 240, 300, 360, 400, 450, 600, 720, 900, 1200, 1800, 3600
約数の数は、45個と出ました。
「360」は24個でしたね。
「360」と「3600」。
確かに数が大きくなりますから約数は増えて当然なんですが、しかし
数は十倍になっても
割り切れる約数は、倍にもなっていません。
数字的な例えは、いかにも味気ないものに思う方も多いかもしれませんがしかし
これは、人間にも当てはめることができるのではないでしょうか。
大きさじゃないんです。
約数の数というのは
それは人間に例えるなら、適応できる人の数、あるいはタイプとも言い換えられます。
それは多ければ多いほど、適応性がある。柔軟性がある。
あながち無理矢理な例えではない気がします。
~今回のお話は、大手企業さんで多く見られる
「朝の所感」とかのネタに良いかもしれんません。
ご自由にお使いください。笑~
逆に言えば
いくら数がデカくなっても、いびつな
割り切れない奴は割り切れない、ということでもあります。
続きは次回ということで
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