紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

亀は意外と速く泳ぐ

2007-03-23 08:57:03 | ドラマ
 Kちゃんの手づくり名刺を、昨日プリントゴッコで作成しながら観たDVDは、『スウィングガールズ』『のだめカンタービレ』主演の上野樹里が平凡すぎるほど平凡な主婦!?を演じる『亀は意外と速く泳ぐ』。監督は三木聡氏。

 全体のイメージとしては「シュールな笑いのセンスを持った高校生が文化祭上映に向けて、全力で『どや~!!』って感じでつくったみたいな」映画だった。ぎっしりと小ネタが入って、でもクールで淡々としていて、「え?」「え?」「ぷす」(=我家での笑いの擬音語)の連続。シュールかつ、ゆるい。そこが、なんとも。

 私にはツボだったので、Kちゃんにこの映画の小ネタのいくつかを披露したら、彼女にも「そこそこ」ウケていた。彼女には絶対観て欲しい!!(そして話題を共有して、今後の我家のネタとして取り入れたい)と切に思った。

 先日「ツタヤ」で予備知識無く借りて来たDVDである。決め手は上野樹里主演、毎日カメにエサをあげるのが唯一の日課である平凡な主婦がスパイ募集に応募するというストーリー、だめ押しはパッケージから漂う「間違いなく面白い!」オーラで迷う事なく即決で借りてしまった。

 いきなり、もう冒頭より可愛い。やられた。まいった。分厚い本のぱらぱらマンガでスタートなのだ。「その本」がもしかしてメインテーマ?、と見事にフックにひっかかってしまい、すんなり作品の中に入り込めた。

 上野樹里と蒼井優の対極コンビもなかなか。(蒼井優があえてミスマッチな役柄にチャレンジ!) スパイ夫婦も息の合った微妙さがいい。温水洋一さん店主のパーマ屋さん(という設定から笑える)の、いかにも田舎町にありそうな(うちの近くにもある!ある!)寂れ加減もいい!(しかし客がパーマをかけている間、たしかに店主はすることがないんだ・・・ま、客一人って場合だけれど)

 喫茶店で「腎臓」をつくる主人公スズメ(上野樹里)に感化される人も多いのでは? あのソラマメ形の造形はムズカシそう・・・しかしそれでも「やってみたい!」と思う人は多かろうと思う。ストローの袋で「動く芋虫」づくりはKちゃんの得意技なので、彼女は「腎臓」にもトライしそうだ。 

 もしかするとこの映画に対して、「内容が無いよう」と思う方もいらっしゃるかもしれない。でも、干瓢のように皮に内容がある映画かもしれないのだよ。

 シュールで笑えて楽しめて、意外に味わえる作品なのでした。平凡、万歳! あるいは平凡など何処にもない、とも言える映画だ。

 見終わったあといつもの景色が違って見える、不思議に楽しい気分になれる。借りて良かった!と思えた「亀は意外と速く泳ぐ」
 ちょっとばかり控えめながら、おすすめの1本です。

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