江戸歌舞伎ならではの演目を選んで、乗り込んだ京都 南座。夜の部の二本立ての演目の最初のものも音羽屋の持ち狂言の「白波」もの。そして、この『闇梅』も江戸のもの。
というわけで、洒脱な江戸歌舞伎の世界が展開。最近は江戸だの上方だのの区別がなくなってきているとはいえ、やっぱり気質の違いは歴然としているのでしょう。
そんな中で、巳之助さん良かったです。傘一本足なんて「労多くして実り少なし」というお役で、片足で踊るだけならまだしも、その片足に下駄を履いて、しかもその下駄は一本歯(歯が一本しかない下駄)、最後には宙づりにも挑戦して大活躍。お父上の三津五郎丈も平成3年の歌舞伎座公演では傘一本足を演じられました。
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以下「歌舞伎美人」からの情報です。
<場一覧>
大名邸広間の場
葛西領源兵衛堀の場
廓裏田圃の場
枯野原の場
庭中花盛りの場
<配役>
骸骨/読売 中村 種之助
小姓白梅/雪女郎 尾上 右 近
新造 中村 米 吉
河童 中村 隼 人
傘一本足 坂東 巳之助
狸 中村 歌 昇
大内義弘 尾上 松 也
<みどころ>
「百物語」とは、大勢の人が集まり百種の怪談を物語り、点けておいたたくさんの灯火を一つひとつ消しながら怪談噺に興じる遊びのことで、すべての灯りが消えて真っ暗になったときに怪異が起こるとされていました。ある大名屋敷で「百物語」が行われ、最後の灯火を小姓白梅が消すことになります。そこで起こる怪異に始まり、狸や河童、一本足の傘など妖怪の踊りが続きます。
雪の中に現れる雪女郎と新造の踊りや、骸骨やその後の読売のくだりなど、おかしみとみどころに満ちた舞踊です。
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