ばくっちの巣穴 ドット blog

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元祖、オトコの白髪染め ~「実盛」

2011-10-29 | 能楽堂
本日、お能鑑賞デー@千駄ヶ谷。

能「鵜祭(うのまつり)」、狂言「寝音曲(ねおんぎょく)」、能「実盛(さねもり)」という演目だったのだけど、お能2番は気力・体力ともちょっとついていけない気がしたので、もったいないけど狂言から参戦。詳細こちら

茂山あきらの「寝音曲」。お父さんの茂山千之丞(故人)が大好きだったから、あきらさんも応援したくなっちゃう(なぜか上から目線)。少し線が細い感じで千之丞とはあまり似てないけど、あの、高めでピーンと伸びる華やかな声はぜったいに父親譲り。今日の出し物は「謡い」がメインなので、あきらさんにピッタリだった。横になるとうまく謡えて、起き上がると声がかすれる、おかしな話(笑)。会場も和やかで、よかったよかった。

続く観世銕之亟の「実盛」がまたよかった!!単にアタシが銕之亟LOVEだから、だけじゃないと思うよー。
最期を覚り白髪を墨で染めて戦いに臨んだという斎藤実盛の、いや、正確にはその幽霊の話。200年余りも成仏できない老武士だから、本当はもっと枯れていなけりゃいけないのかもしれないけど、私は銕之亟のあの迸る感じ?が好きだな。閉じ込めても閉じ込めても溢れ出してしまうような力強さがある。暖かみがあって、でも力が入ると時々裏返っちゃう感じの声もいいし、お腹に響くほどの足拍子を踏んでも全くぶれる事の無い所作も美しいし・・。最後に討たれる場面、右足を組むように左足の後ろへ持っていって、反時計回りにくるりと回転して膝を付いた姿がすごーく印象に残った。あー。かっこよかったなー

能楽堂を出たあともすぐ電車に乗るのがいやで、なんだかそのまま新宿まで歩いてしまった、秋の夕暮れ。



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