近所で殺人未遂事件

私の会社の近所で殺人未遂事件があった。

夕方６時半過ぎ、歩行車の修理をしていた。ラジオを聞きながらだったが近くでパトカーと救急車のサイレンの音。スピーカーでヒステリックな男の声が聞こえた。

「あ、またか」と、思った。
何故なら、うちの会社は県立中央病院までのまっすぐな道が近くで、救急車が通るのは日常茶飯事のこと。あまり気に留めなかった。
それよりもなかなか直らない錆び付いた目の前の歩行車に頭を抱えていた。

仕事を切り上げ会社を出たのは７時過ぎ頃だった。いつものように河原の道をプロローンと走っていくと目の前にパトカーが脇道から割り込み。特に悪いことはしていないけども「ドキッ」。
ちょうど大通りに出る手前でパトカー共々信号に捕まった。おのずと視線はパトカーに。黄色信号で加速したパトカーは行くかと思われたが赤信号に変わりノーズダイブして停車。黄色信号で加速したぐらいにして。うひひひ。なんだ、警官も一般市民と同じだな。とか思ってパトカーの内容物を確認してみた。
普通は運転席と助手席の２人しか見えないはずがよく見ると後部座席に３人乗っている。合計５人のフル乗車だった。めずらしい。
さらによく見ると後部座席の真ん中の男に脇の警官が近寄り何か小競り合いをしている感じ。こんな時はどうしても興味本位でじっくり見てしまう。小競り合いの2人は男同士でキスしちゃうぐらい近寄っている。「おぉ～」と意味もなくあれこれ想像しながら見ているうちに信号が変わり私は左折。パトカーは直進。

翌日、朝ご飯を食べながら新聞を見ていると「山形市銅町で殺人未遂」「右脇腹刺され重傷」。　『ええっ!!・・・・・うーん。あぁ。』すべて悟った。

昨日見たパトカーの内容物は、その犯人だったんだなぁ。
そのお宅のすぐ近くにゴミの集配所がある。もちろん私もほぼ毎日お世話になっている。今度から気をつけよう。と、本気で思った。