発達中の低気圧が三陸沖を進み、日本付近は西高東低の気圧配置になっています。強い寒気が流れ込み、北海道のオホーツク海側では、平地でも季節外れの積雪状態となっています。30日午前にかけても、オホーツク海側では平地でも、その他の道内の地域では峠や山間部で、雪が降り続く見込みです。積雪や路面凍結が心配となりそうです。
29日午後３時９分頃、大分県中部を震源とするＭ4.5の地震があり、大分県由布市で最大震度５強が観測されたほか、大分県、熊本県、宮崎県で震度３～１が観測されました。揺れの強かった地域では、家屋の倒壊や土砂災害などの危険性が高まっていますので、今後の地震活動や降雨の状況に十分ご注意ください。
現在黄海にある低気圧が、16日夜から17日朝にかけて、急速に発達しながら黄海から日本海へ進み、その後17日夜に北日本を通過する見込みです。
低気圧に向かって南から暖かく湿った空気が入るため、17日にかけて大気の状態が不安定となるでしょう。西日本では16日夜から17日午前、東・北日本では17日の日中を中心に、暴風に警戒、激しい雨や落雷、突風に注意が必要です。熊本地震で揺れの大きかった所では、通常に比べて少ない雨でも土砂災害や洪水の発生する恐れがあり、要警戒です。17日午前１時現在、熊本県内では全域に暴風警報と、阿蘇地方など一部地域に暴風警報が発表されています。くれぐれも警戒してください。
後日追記：「本震」について、益城町の震度計が前震で壊れていたので観測できませんでしたが、後日気象庁が分析した結果、益城町は本震で震度７だったことが判明しました。このため、本震の最大震度も７だったことになり、益城町は観測史上初めて震度７を２回観測したことになります。
熊本県で16日午前１時25分頃に震度６強を観測する地震が発生したことを受け、気象庁は16日午前３時半から記者会見を開き、「今回の地震はマグニチュード（Ｍ）の大きさなどから見て、14日以降に熊本県などで発生してきた地震の本震だったと考えている」とする見解を示しました。今後は、最大震度６弱程度の余震が１週間程度は起きる可能性があるとして注意を呼びかけています。
14日の地震を前震と判断していなかった点については「地震予知は現時点では不可能。本震と前震の区別は非常に困難だ」と説明しました。震度７の地震が、それよりも大きな地震の前触れの「前震」だとは誰も想像しませんよね。益城町など熊本県内を中心に、地震により甚大な被害が発生しています。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
熊本地震 前のは前震、今度は本震 被害が拡大の益城町
１４日夜の最初の地震で最も大きな揺れを観測した熊本県益城町。１６日午前１時２５分ごろ、熊本県熊本地方で発生した最大震度６強の地震は、１４日以降に続く地震の「本震」と気象庁から発表された。この地震で、さらに被害が拡大。倒壊する建物が増え、道路に大きなひびが入り、各所が通行止めになった。
14日21時26分、熊本県益城町で最大震度７を観測する地震(推定規模Ｍ6.5)がありました。この地震の影響で14日23時30分時点で、震度３以上の余震が十数回発生しています。特に22時07分頃には、熊本県益城町で最大震度６弱を観測する余震がありました。震源地は熊本県熊本地方、深さは約10km、地震の規模はＭ5.7と推定されます。津波なし。
益城町で最大震度６弱を観測した22時07分頃の余震で、震度５弱以上が観測された市町村は以下の通りです。
震度５強 西原村 熊本東区
震度５弱 玉名市 菊池市 大津町 菊陽町 熊本美里町 合志市 熊本中央区 熊本西区 熊本南区
この地震で、熊本県は防衛省に災害派遣要請をしたということです。また、２人が意識不明になっていると報道されています。今後も余震にお気を付けください。余震が来た際は慌てずに、落ちてくるもの、倒れてくるものに注意してください。机の下などに隠れて、頭を守ってください。
15日午前０時20分頃追記
15日午前０時03分頃、熊本県宇城市で最大震度６強を観測する余震がありました。震源地は熊本県熊本地方、震源の深さは約10km、地震の規模はＭ6.4と推定されます。14日21時26分頃に発生した本震に近い規模です。この地震により、多少の潮位変動はあるかもしれませんが、津波による被害の心配はありません。
宇城市で最大震度６強を観測した０時03分頃の地震で、震度５弱以上が観測された市町村は以下の通りです。
震度６強 宇城市
震度６弱 氷川町 熊本南区
震度５強 八代市 宇土市 西原村 御船町 嘉島町 熊本美里町 熊本西区
震度５弱 玉名市 甲佐町 山都町 熊本東区
14日21時26分、熊本県益城町で最大震度7を観測する地震がありました。震源地は熊本県熊本地方、震源の深さは約10km、地震の規模はＭ6.5と推定されます。この地震による津波はありませんでしたが、余震に十分ご注意ください。
益城町以外で震度５弱以上が観測された市町村は以下の通りです。
震度７ 益城町
震度６弱 玉名市 西原村 宇城市 熊本東区 熊本西区 熊本南区
震度５強 菊池市 宇土市 大津町 菊陽町 御船町 熊本美里町 山都町 氷川町 合志市 熊本中央区 熊本北区
震度５弱 熊本高森町 阿蘇市 南阿蘇村 八代市 長洲町 甲佐町 和水町 上天草市 天草市 椎葉村
尚、安倍晋三首相は14日夜、九州・熊本地方での大規模な地震発生を受け、「被害状況の把握、災害応急対策、国民への情報提供を行うよう指示した」と述べました。政府は、首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置したということです。
気象庁は11日、2014年夏に発生した、太平洋赤道域東部の海面水温が平年を上回るエルニーニョ現象が、夏の初めまでに終息するとの予測を発表しました。その後は夏の間に、海面水温が平年を下回るラニーニャ現象が発生する可能性があるということです。今年の冬の暖冬の要因にもなったエルニーニョ現象。ラニーニャ現象が発生すると、国内では夏の暑さが厳しくなりやすいという傾向もあります。もちろん、エルニーニョやラニーニャだけが天候を左右しているわけではないので、平年並みの暑さと言う事も考えられますが、この太平洋赤道域東部(エルニーニョ監視海域)の海面水温は今後注視していきたいと思います。
話題は変わりますが、北海道は11日、上空に真冬並みの寒気が入った影響で気温が下がり、日本海側を中心に雪模様となりました。11日に１日で降った雪の量は、倶知安町18cm、札幌市南区小金湯で12cmなどです。私の住んでいるオホーツク海側の北見市でも、芝生の上にうっすらと積もっているところがあります。今後雪は次第に止みますが、12日朝は積雪や路面凍結に注意が必要です。
広島で10日と11日、主要７カ国（Ｇ７）外相会合が開かれます。ここで始めて核保有国の外相らは平和記念公園を訪れます。核保有国の米英仏を含めた主要７カ国（Ｇ７）の外交トップが核被害の原点である広島を訪れる意義は大きいでしょう。核兵器廃絶に向けた機運を、いま一度高める契機にしてもらいたいと思います。
Ｇ７外相、広島の平和記念公園で献花へ 岸田外相が表明
広島で開かれる主要７カ国（Ｇ７）外相会合に合わせ、核保有国の米英仏を含むＧ７外相が１１日に広島市の平和記念公園を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花することが決まった。岸田文雄外相が２日、広島市で記者団に明らかにした。Ｇ７の核保有国の現役外相が同公園を訪れるのは初めて。