「すぐそこのネカフェにダイキと一緒に泊まってるから。何かあったら SNS で…」
ようやくいつもの調子に戻れた。
「そうなの? 俺もそっち行きたい 」
「今どうしてここにいるのか考えてください、専務」
「はーい 」
まだ体を起こせないようだ。もうおしゃべりはやめて帰った方がいいな…
「でも本当は専務にポテトぐらい差し入れしたいな 」
「でしょ?」
駐車場に向かう時 、先に車に走って行ってくれたダイキの姿がなぜかなまめかしく見えた。
そのわけに気づいて 俺は一人で照れた。
そうかダイキは華ちゃんとうまくいってるから…
「…俺、何考えてるんだろう…」
でも、ダイキにああいう時のことなど訊いておいた方がいいのか?
それにしてもあいつの方が先輩とは…
いや、華ちゃんに訊けばいいのか…
何でもいい。
カイと二度と離れたくない。
でも色々と悩んで 一晩寝られなかった。
次の日、朝9時に病院に行くと、カイはちょうど私服に着替え終わったところのようだった。
「昨日の夜には、今日お昼食べてから午後退院って言われてたんだけど、朝になったら午前に帰っていいよって言われて…
来てもらって良かったよ 」
転がった時に落とした バッグも戻ってきたらしい。
他の荷物は、神社の駐車場に停めた車の中にあるという。
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