次の日の朝は、礼霊ずの関係者5人がみんな揃っていたので 何だか嬉しかった。
カイの手前、華ちゃんと1対1では絡まないようには気をつけたけど…
カイの視線は感じていたけれど…
遅い朝食を取りながら雑談をしていたのだが、
時計を気にしていた華ちゃんが突然みんなに、
「俺は、心霊動画のことはよくわからないいちファンだけど、礼霊ずのいいところは 、やっぱり、上品なイケメンが落ち着いて怪奇現象をレポートするところだと思うんだ… 」
次の日の朝は、礼霊ずの関係者5人がみんな揃っていたので 何だか嬉しかった。
カイの手前、華ちゃんと1対1では絡まないようには気をつけたけど…
カイの視線は感じていたけれど…
遅い朝食を取りながら雑談をしていたのだが、
時計を気にしていた華ちゃんが突然みんなに、
「俺は、心霊動画のことはよくわからないいちファンだけど、礼霊ずのいいところは 、やっぱり、上品なイケメンが落ち着いて怪奇現象をレポートするところだと思うんだ… 」
「華ちゃん ?」
「その...」
カイの言いたいことが分かって切なくなった。
まだそんなに俺と華ちゃんはあやしく見えるのか。
「大丈夫 。アルバムの制作期間だから、明日の朝には帰るみたいだし。今日だってカイの見張りを ダイキが頼んでくれただけだし。 何よりダイキがそばにいるから安心じゃん」
と俺はカイの手を握った。
カイはほっとした表情を浮かべた。 痛々しい気がした。
そこで俺たちは思い出した。
今日撮影してきたラブホの写真のことだ。
「ちょっとでも充電できてればいいんだけど...」
そう言いながら カイが電源ボタンを押してみると、スマホはちゃんと起動した。
「包帯の他に何かヤバそうなもの写ってる?」
「いや... 動画にも別に何も写ってない...バスルームも。音も入ってないし」
オミも確認してみて、と言われてスマホを受け取り、俺も写真や動画に目をやったが、カイの言う通り何も入ってはいなかった。
音も、声も。
「あとは パソコンで確認だな」
「そうだね...するとこのラブホは、オミはホラーアワードの撮影の候補地ではないと思う
? 」
「いや、あれだけ現象があったからもったいないな...」
とは言うものの、 今日一日いろんなことがありすぎた。
カイも疲れた顔をしている。俺ももうぐったりだ。
情けないけど今日はもう終わり。
ホテル撮影の許可申請も明日以降にする。
それではおやすみなさい...
…あのう、チューは...?
唇が 離れると、 お互い何だか驚いて、照れてしまって、うつむいてしまった。
しかし、その後も、カイにはつらそうに尋ねられたのだ。
「...華ちゃん...」