あや乃古典教室「茜さす紫の杜」

三鷹市&武蔵野市で、大学受験専用の古文・漢文塾を開講しました。古文教師の視点から、季節のいろいろを綴ります。

道真公のこと⑱

2013-03-26 20:31:49 | 道真公

その一方で、配流先の道真公の様子としては

①「配流先の庭に、菊を植え」たりしている

検証その1)
寡婦や老僧と出てくるので、地元の人と交流があったことが伺えます

検証その2)
蟄居軟禁状態の厳重監視下にある要注意の「罪人」なら、
わが身に罪がふりかかるのを恐れて、人は近寄ってこないものだと考えられます

<漢詩>
青膚小葉白牙根 菊の苗の青々した小さな葉と、白く細く伸びはじめた根
茅屋前頭近逼軒 狭い粗末な寓居の庭の軒下に迫るほどの所に、菊の苗を植える
将布貿来孀婦宅 この苗は、ある寡婦の家から、布で交易して手に入れたり
与書要得老僧園 またある老僧の庭のを、書物を与えて分けてもらったりしたもの
未曽種処思元亮 菊を植えたからといって、
菊を愛でた陶元亮と風流を競おうなどと考えているわけではない
為是花時供世尊 ただ、この花が咲いたらほとけに供えたいと思うばかり
不計悲愁何日死 だが、いつ私が悲愁に耐えかねて死んでしまうか、それは分らない
堆沙作堰荻編垣 今は、せっせと砂を積んで堰を作り、荻を垣根に編んでいる

②彼の身の回りの世話をした、浄妙尼という尼僧がいた

うわさ1)
ちなみに、地元では、
この尼僧と道真公との間に関係があり、子もなしたという非公式の噂があります

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