ほのかなる月明かりの夜に

~人生激情 外伝~
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月のお話 ~拾壱~

2010-08-25 00:00:00 | 月のお話
海は好きですか?

風景の中に海があると、私はとても嬉しくなります
潮騒(しおさい)も潮風も好きです

でも、私・・・
海が怖いんです
凄く怖いんじゃなくて、なんとなく怖い

幼い頃に荒れた海を間近で見た経験が起因していると思うんですが、それ以上に、何か原初的な怖さを感じるんです
その為か、私の夢に出てくる海は穏やかで美しい海であっても、必ずと言っていい程「津波」が発生してチョーー怖い目に遭います

「夢占い事典」によりますと・・・

【津波】
「一瞬にして全てを無くす事を暗示します。
ただし、経済的に追い詰められていたり、仕事で困った立場に立たされている場合には、全てを無の状態に戻し、再出発するという意味があります。
また、悩みが消える、あるいは幸福感が去る暗示でもあります。」

・・・
・・・

さて、「月」と「海」という二つの言葉で思い浮かべるモノは何ですか?

そう!
「潮の満ち干(みちひ)」ですね
(それ以外の答えは受け付けません)

「月の引力によって潮の満ち干は起こる」と、子供の頃に習いました
そして、大人になってから、「満潮(まんちょう:海水の潮位が最も高くなる現象。また、その時刻)」と「干潮(かんちょう:海水の潮位が最も低くなる現象。また、その時刻)」が1日に2回ずつ起こる事を知ったのですが、その原理がどうしても理解できなかったんです

私、物理的な現象にはとても興味があるんですが、物理的な原理を理解するだけの頭脳がないんです
_ノ乙(、ン、)_シクシク

「潮の満ち干」を起こす力を、「潮汐力(ちょうせきりょく)」といいます

地球の潮汐は、月や太陽の引力によって起こります
海面に及ぼす引力が各地点で少しずつ異なる為、海水の移動を生じさせるのです
(若干「キー!」ですが、なんとなく理解はできます)

問題は・・・
月に一番近い海面が月の引力によって上昇し「満潮」になり、その反対側の海面、つまり月から最も離れた海面も「満潮」になります

なんで?

そこに登場するのが、地球の自転運動による「遠心力」や、月と地球の「共通重心」による公転運動なんですが・・・

キーーー!!

という事で、詳しく知りたい方は各自学習して下さい ←投げたでっっ

平面的に考えていたら、永遠に理解できないんでしょうね
頭の中で地球と月をクルクル回して考えると、なんとなく分かったような気はするんですが・・・
ご興味のある方は頑張って! ←やっぱ投げたでっっ


太陽の引力は月の引力の約180倍ありますが、地球から太陽までの距離が月までの距離の約390倍と遠い為、太陽の起こす潮汐力は月の潮汐力の46%に過ぎません
地球の表面に及ぼす月の引力は地球自身の引力の僅か10万分の1ですが、地球への潮汐力が最も大きい天体は「月」なのです
故に、月が南中してから再び南中する24時間50分の間に、2回の満潮と2回の干潮が起こります


新月・満月の頃、月と太陽の潮汐力が重なり、干潮と満潮の差が最も大きくなります
これを「大潮(おおしお)」といいます

春分・秋分の頃は太陽・月・地球が一直線に並ぶので、一年の間で最も大きな潮汐となります

潮位表を確認すると分かるのですが、干潮時の潮位は高・低・高・低がほぼ続くような形になります
大きな引き潮の次は小さな引き潮が起こり、その次は大きな引き潮、という感じです

4月の大潮は正午頃に大きな引き潮となり、10月の大潮は深夜に大きな引き潮となります
「潮の満ち干」に詳しくない方も、4月の潮干狩りで賑わう海辺の風景は見た事があるでしょう

では、夏至・冬至の頃はどうでしょう?

太陽・月・地球は一直線から大きく外れてしまいます
これは、地球の公転軌道面が地球の赤道面に対して23.5度傾いている事と、さらに月の公転軌道面が地球の公転軌道面に対して5.9度傾いている事によるのですが、「キー!」なので軽く流しておきましょう


上弦、下弦の頃、月と太陽が互いの潮汐力を打ち消し合う位置となる為、干潮と満潮の差が最も小さくなります
これを「小潮(こしお)」といいます

干潮と満潮の差は、場所によっては24時間50分の間に「干潮1回、満潮1回」といっていい程の潮位差になります


さて、「月が南中してから再び南中する24時間50分の間に、2回の満潮と2回の干潮が起こります」と前述しました
月が南中した時、及びその12時間25分後に満潮になると予想できますが、実際はどうでしょう?

実際は、遅れます

膨大な海水が月の引力を受けて反応するまでには時間がかかりますし、海水の慣性や、海流、湾岸の形状など様々な要因により、天文学的に導かれる潮汐の時刻とは一致しないのです

干潮時、遠浅の場所では広い範囲で潮が引きます
また、場所によっては干満時(かんまんじ)の潮位差が数メートルになるところもあります

日本各地の「潮見表」「潮汐表」(気象庁は「潮位表」)はネットで調べる事ができますので、海辺に行く際は事前に・・・調べた事なんて今まで一度もありませんっっ

海辺に行く時はせめて「満潮、干潮が起こる」という事を思い出して頂いて、事故等に遭われないようにご注意下さいね


最後に、Wikipediaによりますと・・・
「潮の満ち引きは、海などにかかわる事であるため、当然海に住む生き物達にも大きな影響を与える。総じて彼らは大潮(特に満月)の時に産卵することが知られている。また、大潮になると魚類の活性が上がるとも言われており、アメリカで釣り大会を行う場合は大潮の週末と決まっている。なお日本の釣具店にはほぼ必ず潮見表が置いてあり、潮見表を元に釣りに出かける釣り客も多い。」

そういえば、吉井・・・
満月辺りによぉ~琵琶湖で釣りしてはったような・・・


私達は閉ざされた狭い空間ではなく、想像が追いつかない宇宙という巨大な空間の中で様々な天体の影響を受けながら生きているんですね

私は月と地球の「共通重心」について理解できていないんですが、その事を少し勉強した時に、「もし月が無くなったら、地球は公転軌道を外れてどっかに飛んで行っちゃうのかなぁ」なんて思ったんです
多分、そんな事にはならないと思うんですが、でも、「地球の潮汐」然(しか)り、月の影響を受けている事は多々ある訳で、困った事態にはなるんだろなぁ

月の引力、地球の引力、重力、遠心力、向心力
色んな矢印の力が、色んな向きを向いて、引っ張りあったり、反発しあったり、結び付いたり、相殺(そうさい)したりして、この世界のバランスは保たれている・・・のかな?

どっかに飛んで行っちゃわないように、引力を磨かねば!!
ブラックホールに気を付けて





にしても、「一瞬にして全てを無くす」ってなんやねん!!!
(ノ`Д´)ノ ==== ┻━━┻ ウガー

月のお話 ~拾壱~ 了