ほのかなる月明かりの夜に

~人生激情 外伝~
気儘に更新

月のお話 ~八~

2010-05-28 00:00:00 | 月のお話
「月や星が読めたらカッコいいなぁ~」とずっと思っていて
いや、漢字は読めますよ(笑)

月や星を見て方角や時刻、季節を感じる事ができたら・・・
結構、ロマンチストです ノ∀`)テヘ

「月や星を読む」

遥か昔から行われていた神事であり、必要かつ当然として人々の生活に密着していた知識
今のような技術も論理も機械も無かった頃に、長い歳月をかけ培(つちか)われた高度な分析・観察によって齎(もたら)された知識

私が月や星を読むことに神秘的なモノを感じるのは、月や星自体に神秘的なモノを感じることにもよりますが、遥か昔に導き出された知識が時を経てもなお普遍的なモノであることへの、それらを導き出した人達への、「凄いなぁ~」という驚きと尊敬の念によることの方が大きいように思います

それらの知識を持っている人、持っていた人達への憧れもあります
人間に備わっているモノをフルに活かして、地球と宇宙と自分とを融合させて生きるという生き方にも憧れます

その憧れが、私の顔を上に向けさせるんでしょうね


さて、月は太陽と同じように毎日東から昇り、西に沈みます
地球からだと月の運動によるもののように思い勝ちですが、これは地球の自転運動によって起こる現象です

月は1時間に15度ずつ西へ動きます

単純計算です(笑)
360度÷24時間=15度

ここで問題!
この15度、月だと何個分西へ移動することになるでしょ~~おか?


答え:月30個分

1時間で月30個分なので、2分で月1個分西へ動くことになります
う~ん、凄いスピードですね


毎日同じ時間に月を観察すると「あること」に気付くと思います
それは・・・

月はどんどん東へ移動していく、ということです
(さぁ、ここからちょっぴり「キー!」タイム)

東へ移動していくってどういうこと???

これは月が地球の周りを回っている、つまり月の公転運動によって起こる現象です

月は満ち欠けをしながら29.5日かけて地球を360度回って太陽と同じ方向に戻ってきます
(復習:朔望月(さくぼうづき)は29.5日、月の公転周期(1恒星月)は27.3日)

月は毎日12度ずつ東へ移動していきます

単純計算です(笑)
360度÷29.5日=約12度

ここで問題!
月が毎日12度ずつ東へ動いていくことによって起こる現象は何でしょ~~おか?


答え:月の出が約50分ずつ遅くなる

またまた単純計算です(笑)
24時間を分に換算すると1,440分
360度÷12度=30
1,440分÷30=48分

なんとなぁ~く勘付いておられる方もいらっしゃるとは思いますが、この知識があれば・・・

「月が読める」じゃあ~りませんか!!

「(月を見て)今は何時頃かな?」とか!
「今日の月の出は何時頃かなぁ~」とか!

月と「時」を共有することができるじゃあ~りませんかっっ!!


と興奮していたんです
でも・・・

黄道(地球から見て、天球上を太陽が1年かかって1周する大円の経路)の地平線に対する傾きが春分の頃と秋分の頃では大きく異なる為、春分の頃の満月では約60分、秋分の頃の満月では約30分、月の出が遅れるのだそうです
さらに、月の出の遅れの差は、その土地の緯度によって変わるのだそうです
その上、新月から次の新月までの間(朔望月)でも月照時間が変化する為、規則正しく約50分ずつ遅くなるのではないんだそうです

う、う・・・

(ノ`Д´)ノ ==== ┻━━┻ ウガー


「月読み」は単純計算のようにはいかないようです・・・





せめて、空気が読める人になりたい
(って、こっちの方が難しいか)

月のお話 ~八~ 了

綾子の独り言

2010-05-25 21:05:06 | 独り言
「さみしくない?」
と彼が問う

「うん」
と私が答えると
彼がぽつりと呟いた

「うそがへただね」


(「穴に落ちてきた人のお話」より)