◆リード:11月11日(火)は、年長クニコの個別懇談であった。妻は勤めているので、最終の5時30分からであったが、妻が話を聞いてきた。クニコの成長を感じる、とてもうれしい内容であった。
2008.11.16 個別懇談にみる「わが子の成長」その2 537号
ークニコ(年長)編ー
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11月11日(火)5時30分から、クニコの個別懇談があった。
妻が勤務後、担任の保育士さんから話を聞いてきた。
要約すると…
○ お絵かき、運動……何でもできる。
○ お片付けはさっさとやれる。
◎ とにかくお話をよく聞く。説明をしたら、その通りにやれる。
担任の保育士さんが強調していたのは、「話をきちんと聞き、指示通りに動ける」ということだ。
あと、「ついてこい!」というタイプではないが、自由遊びのときなど、クニコが「まず、ここを行って、それからここをくぐって」と言うと、そのグループのみんなはその通りに動いていくそうだ。(そういえば、前も「絵を描くときなんかも、みんながクニコの描いている様子をじっと見て参考にしている」と保育士さんから聞いた。)
私としては、「お片付けはさっさとやれる」というのは、家での様子からは信じがたいが、先生の指示・説明をよく聞いてその通りにやれるというのは、そうだと思う。出し物では、先頭が多いから。
何より、先生の指示・説明をよく聞けるというのは、うれしかった。そういうところが大切だと考えてきたから。
さて、私は小学校教員で、現在特別支援学級担任である。この連休明けには、個別懇談がある。
現在3名担任している。3名とも通常学級と同じ教科書を使っているのだが、どの子も大きく成長している。とりわけ、そのうち1名は著しく成長していると言っていいだろう。たとえば、算数は私が個別に指導しているのだが、算数の市販テストでいつも9割程度とっている。家庭でも、ベネッセのチャレンジを去年の12月から始め、それについていけているからすごい。(今年度から、幼稚園で保育士をしたり、養護学校に勤めたりした経験のある指導員Aさんとチームを組んで指導している。私とその指導員Aさんとの間では、その子の別称は、エジソンくんである。)
私の学級の目標は、「かしこく・強く・なかよく」であって、学力ばかりでなく社会性ももちろん同じくらい大切な指導内容である。その面でも、伸びている。「これからおよそ2年がかりで、通常学級でおよそ半分学習できるようにしたい」と考えている。もちろんこれは、ただその教室にいるのではなく、学習がきちんと成立する状態をつくり出すということである。
ただ、1名はなかなか大変である。1日に何度か、「コロス。」とか「□ね!」などという言動がある。よくなったかと思うと、非常に言動が荒くなったりして、賽の河原のような状態が続いている。(それでも年度初めからはずいぶんよくなっているが。)私よりもずいぶん年下だが、ベテランで力のある指導員のAさんをして、「将来がとても心配」と言わしめている。
だからこそ、その子のために、全校体制をとり、個別指導計画を何度も改訂して、医療機関とも連携しながら、私とAさんは、自分たちでできる最高の教育をしようとがんばっている。
「きっとよくなる!」と信じて。
できうる最高の教育をしても、もしかしたらダメかもしれない(いや、きっとよくなる!)。医者がそうであるように、結果としてダメでも、できうる最高のことをするのが教師の職業倫理であり、それ以外の道の選択はないと思っている。
※ 本記事は、ソネットブログ『あったかい家族日記』をもとにしています。
その『あったかい家族日記』は、七田眞氏よりオススメブログとして推薦されています。
最新版ないし写真付き版は、トップページより『あったかい家族日記』最新記事をクリックしてください。
◆キーワード:1 わが子の成長 2 個別懇談 3 特別支援教育
◆留意点・その他
・先週読んだ『ダイアー博士のスピリチュアルライフ』の中で、マザーテレサが人生の指針としていたという、「逆説的な戒律」が紹介されていた。次のものである。
○人はしばしば理不尽で愚かで利己的になる。それでも相手を許しなさい。
○親切にすると、下心があると責められるかもしれない。それでも親切にしなさい。
○成功すると、うわべだけの友人や真の敵ができる。それでも成功しなさい。
○正直で率直な人間は、人に騙されるかもしれない。それでも正直で率直な人間でいなさい。
○何年もかけて築いたものを、誰かが一夜にして壊すかもしれない。それでも築きなさい。
○心が安らかで幸せだと、嫉妬されるかもしれない。それでも幸せでいなさい。
○今日よいことをしても、明日には忘れられることがよくある。それでも、よいことをしなさい。
○自分が持っている最高のものを世界に与えても、十分でないかもしれない。それでも、持っている最高のものを世界に与えなさい。(前掲書108ページから111ページより引用)
心に響いた言葉だったので、紹介してみた。周囲の反応に関係なく、凛としてやるべきことをやる姿勢が心地よい。
子供はしばしば反抗的で、わがままになる。それでも子供を受け入れなさい。……
何年も愛情をもって育てたわが子が、一瞬にして交通事故で亡くなるかもしれない。それでも、愛情をもって育てなさい。……
私は、親として教師として、子育てになぞらえて、この「逆説的な戒律」を味わってみた。
・私が特別支援教育をするうえで、参考にした本を紹介する。本の帯には、「全国保育士会会長 御園愛子氏推薦」とある。保育士ばかりでなく、園児をもつ親、とりわけ気になる・困った行動をする子をもつ親にはきっと参考になるだろう。
保育士のための気になる行動から読み解く子ども支援ガイド
作者: 平澤 紀子
出版社/メーカー: 学苑社
発売日: 2005/10
メディア: 単行本
2008.11.16 個別懇談にみる「わが子の成長」その2 537号
ークニコ(年長)編ー
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11月11日(火)5時30分から、クニコの個別懇談があった。
妻が勤務後、担任の保育士さんから話を聞いてきた。
要約すると…
○ お絵かき、運動……何でもできる。
○ お片付けはさっさとやれる。
◎ とにかくお話をよく聞く。説明をしたら、その通りにやれる。
担任の保育士さんが強調していたのは、「話をきちんと聞き、指示通りに動ける」ということだ。
あと、「ついてこい!」というタイプではないが、自由遊びのときなど、クニコが「まず、ここを行って、それからここをくぐって」と言うと、そのグループのみんなはその通りに動いていくそうだ。(そういえば、前も「絵を描くときなんかも、みんながクニコの描いている様子をじっと見て参考にしている」と保育士さんから聞いた。)
私としては、「お片付けはさっさとやれる」というのは、家での様子からは信じがたいが、先生の指示・説明をよく聞いてその通りにやれるというのは、そうだと思う。出し物では、先頭が多いから。
何より、先生の指示・説明をよく聞けるというのは、うれしかった。そういうところが大切だと考えてきたから。
さて、私は小学校教員で、現在特別支援学級担任である。この連休明けには、個別懇談がある。
現在3名担任している。3名とも通常学級と同じ教科書を使っているのだが、どの子も大きく成長している。とりわけ、そのうち1名は著しく成長していると言っていいだろう。たとえば、算数は私が個別に指導しているのだが、算数の市販テストでいつも9割程度とっている。家庭でも、ベネッセのチャレンジを去年の12月から始め、それについていけているからすごい。(今年度から、幼稚園で保育士をしたり、養護学校に勤めたりした経験のある指導員Aさんとチームを組んで指導している。私とその指導員Aさんとの間では、その子の別称は、エジソンくんである。)
私の学級の目標は、「かしこく・強く・なかよく」であって、学力ばかりでなく社会性ももちろん同じくらい大切な指導内容である。その面でも、伸びている。「これからおよそ2年がかりで、通常学級でおよそ半分学習できるようにしたい」と考えている。もちろんこれは、ただその教室にいるのではなく、学習がきちんと成立する状態をつくり出すということである。
ただ、1名はなかなか大変である。1日に何度か、「コロス。」とか「□ね!」などという言動がある。よくなったかと思うと、非常に言動が荒くなったりして、賽の河原のような状態が続いている。(それでも年度初めからはずいぶんよくなっているが。)私よりもずいぶん年下だが、ベテランで力のある指導員のAさんをして、「将来がとても心配」と言わしめている。
だからこそ、その子のために、全校体制をとり、個別指導計画を何度も改訂して、医療機関とも連携しながら、私とAさんは、自分たちでできる最高の教育をしようとがんばっている。
「きっとよくなる!」と信じて。
できうる最高の教育をしても、もしかしたらダメかもしれない(いや、きっとよくなる!)。医者がそうであるように、結果としてダメでも、できうる最高のことをするのが教師の職業倫理であり、それ以外の道の選択はないと思っている。
※ 本記事は、ソネットブログ『あったかい家族日記』をもとにしています。
その『あったかい家族日記』は、七田眞氏よりオススメブログとして推薦されています。
最新版ないし写真付き版は、トップページより『あったかい家族日記』最新記事をクリックしてください。
◆キーワード:1 わが子の成長 2 個別懇談 3 特別支援教育
◆留意点・その他
・先週読んだ『ダイアー博士のスピリチュアルライフ』の中で、マザーテレサが人生の指針としていたという、「逆説的な戒律」が紹介されていた。次のものである。
○人はしばしば理不尽で愚かで利己的になる。それでも相手を許しなさい。
○親切にすると、下心があると責められるかもしれない。それでも親切にしなさい。
○成功すると、うわべだけの友人や真の敵ができる。それでも成功しなさい。
○正直で率直な人間は、人に騙されるかもしれない。それでも正直で率直な人間でいなさい。
○何年もかけて築いたものを、誰かが一夜にして壊すかもしれない。それでも築きなさい。
○心が安らかで幸せだと、嫉妬されるかもしれない。それでも幸せでいなさい。
○今日よいことをしても、明日には忘れられることがよくある。それでも、よいことをしなさい。
○自分が持っている最高のものを世界に与えても、十分でないかもしれない。それでも、持っている最高のものを世界に与えなさい。(前掲書108ページから111ページより引用)
心に響いた言葉だったので、紹介してみた。周囲の反応に関係なく、凛としてやるべきことをやる姿勢が心地よい。
子供はしばしば反抗的で、わがままになる。それでも子供を受け入れなさい。……
何年も愛情をもって育てたわが子が、一瞬にして交通事故で亡くなるかもしれない。それでも、愛情をもって育てなさい。……
私は、親として教師として、子育てになぞらえて、この「逆説的な戒律」を味わってみた。
・私が特別支援教育をするうえで、参考にした本を紹介する。本の帯には、「全国保育士会会長 御園愛子氏推薦」とある。保育士ばかりでなく、園児をもつ親、とりわけ気になる・困った行動をする子をもつ親にはきっと参考になるだろう。
保育士のための気になる行動から読み解く子ども支援ガイド
作者: 平澤 紀子
出版社/メーカー: 学苑社
発売日: 2005/10
メディア: 単行本