あとりえちえ

よみのくにでの「ゆるし」のお話。

 

インターネット環境のないところとあるところを行ったり来たりする生活しているうち、二カ月以上ブログをアップしていなかったので、またもや広告が多く挟み込まれたり、テンプレートが初期化していました。

このブログは、いわばコドモのように育んできたもの。わたしの意志とは関係なく、変えられたり余計なものを入れられたらいするのは「ちょっとね」という気分になります。

それで、新規投稿をしようといろいろと話題を巡らせたり、過去にとりこんだ画像を観返したりしていました。

ふと、年の瀬が近づいてきたからかクリスマスのイメージが上がってくると、何年か前に取り込んだ画像が目に留まりました。

それは、わたしが描いた絵。

上記のです。イラスト風ですが、イメージとしては聖母マリアが生誕したキリストを抱くイコンのようでもあります。

この絵は、今わたしの手元にありません。

かつて、私にセラピーサロンのお部屋を貸してくださり、いろんな話を語り合ったカウンセラーさんであるお友達に贈ったものです。

あるとき、彼女は精神的に調子が悪いということを話していたので、元気になるお手伝いができればと思って絵筆をとりました。

傷ついたコドモココロ(インナーチャイルド)が聖母のような慈悲深い心に包まれているようなイメージで。私は安心感を届けたかったのだと思います。

あの絵を郵送してから半年後、彼女は逝ってしまいました。(ブログ「ひこうき雲」でそのことを綴ってあります)

悲報は、お母様からの電話で知りました。

お母様は、絵についてのお礼を言ってくださり、棺のなかにともに置いたことを伝えてくださいました。

私は号泣しました。

悲しみと罪悪感がない交ぜになっていました。

それは、その調子が悪くなる少し前、彼女は私の家の近くを通るので家に寄りたいと一回だけ私に伝えたことがあったのです。

が、私は「ここは私が借りた家ではなく親の家を今のところ間借りしているだけなので、今度外で会おうね」と返してしまったのです。

私は、いい年して自立できずに親の居候だということ恥じていました。

その後、私は合唱に夢中になり始め、セラピールーム経営のことがだんだん薄らいできていました。そして、彼女と外で会うこともなく、メールのやりとりも少なくなってきたある日の悲報だったのです。

何故私は家にあげなかったのだろう・・・!!

そのカウンセラーさんはおとなしく、人の言うことはうんうん聞いてくださる一方、滅多にご自分の要求は言わない方でした。

もしかしたら、深いところで私に拠り所を求めて、ようやく発することができた表現だったかもしれないのに。

私は、後悔の念と罪悪感と悲しみにのた打ち回りました。

もう、家に来てもらえないどころか二度と会えなくなってしまったのでした。

 

その晩私はうなされていたそうです。

そして、何度かうなされた後の夢のことを今でも覚えています。

私は、上も下も全く見えない音もしない漆黒の空間にいました。

そのときカウンセラーさんの声がしました。

「なんで来たの?」と。

私の声がしました。「ごめん!!家に来てもらえばよかった。。」

「えー!?そんなこと。気にしなくていいよ」

とカウンセラーさんの声。

そして、私は涙と安堵と感謝の気持ちと共に目が醒めました。

 

もうひとつ。思い出しました。

私は、彼女の為にと心を込めて絵を描きました。表面上の彼女は、ありがとうとつたえてくれましたが、ふと、優しい彼女が「なんか嫌だ」と言ったのです。

「何故だろう?」と私は自分で自分のことを分析しました。

私は、セラピストをやっていますが、芸術家気質でもありますから自分を押し出そうとする精神があるのも確か。彼女のためと表面上では思っていながら、自分が目立ちたい精神がプンプン匂っていたのかなあと解釈しました。

 

そして、今日、もう一度彼女に送る前に撮ったあの絵の画像を観て、ふと降りてきました。

聖母マリアに抱かれたキリストは最後に昇天した。。

カウンセラーさんの深いところでは、死期を悟っていたんだ。。

だから、私に一度会いに来てくれようとしたんだね。

 

そんな想いの中、今日の私は涙も悲しみもありませんでした。

あのときのように罪悪感とともに号泣するわたしだったら、彼女はもっとかなしむことでしょう。

あの時「ゆるし」を暗い空間で身をもって伝えてくれたかけがえのない私のお友達。

 

自分も他人もみんな赦しまくること。

それもあり。これもあり。

 

でもね、今度はね、頭でへんに考えないで

自分のこころに正直でいよう、ちえちゃん。

そうしたら、後悔することはないからね。

もうあんな悲しみと罪悪感を感じたくないからね。

 

 

 

ー合掌ー

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