あとりえちえ

私達は生まれながらにしてアーティスト。

2024年が始まって、一か月半経とうとしている。

早いものだ!

さて、この絵は九州の画家「八坂圭」さん作の小作品で、数年前に個展で購入し机の上に飾ってある。

色合いがかろやか、さわやかで気分が暖かくなるので気に入っている。

 

八坂圭さんは、絵描きだがアートセラピーのワークショップも開催していて、私は何度か参加した。

その手法は、誘導瞑想とアートを組み合わせたもの。

誘導瞑想とは催眠のことで、声のトーンとイメージを与えることにより、意識を日常のモードから無意識へと移行させていく。

無意識には、意識できない自分が存在しており、全体の90パーセントを占めるという。そこには、忘れてしまったこども心が棲んでいる。

こども心には、インナーチャイルドと呼ばれる傷ついたこども心もいる。そして、一方、ワンダーチャイルドと呼ばれる傷つく前ののびのびとした自由なこども心もいるのだ。

私達は、大人になる過程でいろいろな「制限をかけられ」(実は自分で制限をかけてしまっているのだが)、次第にその自由で創造性に溢れたワンダーチャイルドの心を忘れてしまう。

八坂さんのワークショップでは、かつて家庭や教育や社会という魔女にかけられてしまった「のろい」を誘導瞑想という「魔法」で解き放ち、制限のない自由なこども心にかえって創造性を開花せてもらおうというもの。

イメージ誘導の後は、予め濡らした紙に「何も考えないで」手が赴くまま、感覚のままに色たちを置いていく。すると、その色たちはじんわりとにじみ広がり、交じり合う。

その自分が予想しなかった偶然できた「表現」を見つめ、受け取る。

 

さて、おもしろいところはこれからだ。

彼はこんなことを言っていたと思う。細かいところは違うかもしれないが趣旨は今でも覚えている。

「このまま時間を伸ばして描き進めても、絵は変化しません。ただ色が濁るか濃くなるかです。意識をさらに拡大しなければ」

二度目の誘導瞑想が始まる。イメージ誘導で、参加者は宇宙旅行に誘われる。そして自分という存在は、七色の光になっていく。

その光になった自分で地球に戻り、先ほどの「表現」の上から、色を置いていく。

そして茟をおくと、色たちはまたにじみ、重なり、交じり合う。予想しない「表現」がそこに生まれていた。

それは、どんなに色が重なっても混じり合っても、「濁り」はなかった。深く美しい色彩の輝きがあった。

そして、その線、面、色たちのハーモニーは、新鮮な交響曲を奏でていたのだ。

 

そのにじみ絵は、後日郵送で送られてきた。封を開けると、八坂さんの感性で、いちばん美しく奏でられている部分がトリミングされている。

そして、その絵にあった「詩」が添えられてあった。。!

それは、忘れていたコドモココロが唄われていたのだ!とても美しい詩で、わたしの心を優しく包み込んでくれた。

 

私達は誰しも、何も教えられなくても、創造性をもって生まれてくる。

私達は誰しも、生まれながらにしてアーティストなのだ。

そして、かつて制限をかけられそれを受け入れてしまったのは自分自身なのだから、その制限を解き放つのも自分自身だけなのである。

 

 

Chie

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「アートセラピー」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事